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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (27)

  • 慰安婦と原発の確証バイアス : 池田信夫 blog

    2014年08月07日01:18 カテゴリメディア 慰安婦と原発の確証バイアス 江川紹子氏のインタビューした大沼保昭氏に典型的にあらわれているように、慰安婦問題には原発とよく似たバイアスがある。第1の共通点は、騒ぐのは事件が起こってから参加した人だということだ。私のように朝日新聞が騒ぐ前に慰安婦を取材した者は、強制連行という問題が存在しないことを知ったが、大沼氏のように事件の発生後に参加した人は「何か問題があったはずだ」という前提から入る。朝日の報道を知っている「元慰安婦」は、それに合わせて話をつくるので、確証バイアスが補強される。 原発も同じだ。田原総一朗氏や私のように、3・11の前から原発とつきあっていると、問題が複雑だということを知っているが、事故が起こってから参加した人は「原発はとてつもなく危険なものだ」という第一印象を刷り込まれるので、その印象にあう情報だけを集め、それ以外の情報

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  • 放射能についての5つの神話 : 池田信夫 blog

    2012年08月14日20:00 カテゴリエネルギー 放射能についての5つの神話 放射線のリスクについての議論が盛り上がってきたが、まだまだ世の中には非科学的な神話が流布しているようだ。 神話1.どんな微量の放射線でも危険だ これは小出裕章氏の「原発は無限に危険だ」という被害妄想のもとになっているLNT仮説だが、世界の自然放射線は平均2.4mSv/年なので、これが当なら人類はとっくに絶滅している。低線量被曝のリスクについては、きのうの記事の第4図のように、年間6mSv以上の線量をずっと浴びている地域の発癌死亡率がむしろ他の地域より低い。これは低線量被曝が健康を改善するホルミシス効果と考えられる。 さらに高い線量については、アリソン教授のあげている時計職人のデータで見ると、3.7MBqあたりに閾値があると思われる(図の赤い範囲が骨肉腫を発症した線量)。これは年間被曝量に換算すると1300m

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  • 放射能についての基本的な事実 : 池田信夫 blog

    2012年03月08日10:40 カテゴリ科学/文化 放射能についての基的な事実 きのうから江川紹子氏が「福島の女性は子供を産めない」と思い込む放射脳にからまれているようだ。彼女は私のようにブロックしないで丁寧につきあっているので、TLを見ていると、震災から1年たっても初歩的な科学的事実が理解されていないことがわかる。そこで拙著でも書いたことだが、基的な事実を簡単に復習しておこう。子供に放射線障害が遺伝することはありえない:放射線によって母親のDNAが損傷したとしても、それは個体変異なので子供には遺伝しない。妊婦が被曝した場合のリスクも、統計的には通常と同じだ。広島・長崎の被曝二世にも、遺伝的な障害の増加はみられない。 被曝リスクはわかっている:「低線量被曝のリスクはわからないから1mSvでも危ない」というのは間違いである。癌死亡率は100mSv以上ではほぼ線形に増加するが、それ以下で

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  • タレブ、福島事故を語る : 池田信夫 blog

    2011年09月19日13:00 カテゴリエネルギー タレブ、福島事故を語る NHKのブログにタレブのインタビューのトランスクリプトが出ている。おもしろいので、例によって適当に訳して紹介しておこう。質問:福島の原発事故は、ブラック・スワン的な事象ですか? ブラック・スワンか否かは立場によって違う。七面鳥にとってのブラック・スワンは肉屋にとってはそうではない。福島事故は、人間にとってはブラック・スワンだが、自然の中では周期的な出来事だ。しかしこのように非常にまれな出来事を想定するとき、人はその確率を過小評価しがちだ。 資主義は、リターンを受け取るものがリスクも負うときはうまく機能するが、高い防波堤を建てることによる利益がはっきりしないと、津波の確率を低く見積もるインセンティブが生じる。事故が起きたら、会社が確実につぶれるというペナルティが重要だ。 質問:リスクは測ることはできますか? 非常

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  • ソフトウェアが世界を食う : 池田信夫 blog

    2011年08月24日12:06 カテゴリIT ソフトウェアが世界をう マーク・アンドリーセンのWSJインタビューが話題になっている。日語版は有料なので、適当に(私見をまじえて)訳しておこう。HPはPC事業を売却する意向を固めた。グーグルはモトローラを買収したが、この二つの事件は同じことを示している:ソフトウェアが世界をっているということだ。価値の源泉はソフトウェアにあり、ハードウェア産業は新興国に移ってゆく。この動きにそってすぐれたソフトウェアの開発に特化した企業だけが生き残り、そしてハードウェア企業を飲み込むのだ。 私の投資しているFacebook, Groupon, Skype, Twitter, Zynga, Foursquareなどは、株式市場で過大評価されているといわれるが、逆だ。そのポテンシャルはまだまだ大きく、市場はそれを過小評価している。アップルのPERは15.2で

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  • 主食をやめると健康になる : 池田信夫 blog

    2011年12月17日12:41 カテゴリをやめると健康になる 3ヶ月ぐらい前に、健康診断で「血糖値が高い」といわれた。ウェブで調べると糖質ダイエットというのが評判なので、やってみた。結果は、3ヶ月で血糖値(ヘモグロビンA1C)は1割以上さがり、体重も3㎏近く減った。これはあまり厳格にやらなかったためで、徹底して糖質ゼロにすれば10kgぐらい体重が減った人もいるようだ。 血糖値が高くなったとき、医者は「甘いものをやめるのは意味がない。余分なカロリーが血糖になるので、カロリー摂取量を減らすことが大事だ」とよくいう。これが標準的な学説らしいが、書は臨床的な経験から、むしろ糖分(炭水化物)の摂取を減らすことが糖尿病にもダイエットにも効果があるという。 この原因を著者はブドウ糖スパイクと呼んでいる。糖質は血中で血糖に変わるが、これが増えると膵臓からインシュリンが分泌され、血糖をエネルギー

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  • iモードの成功と失敗 : 池田信夫 blog

    2011年11月23日10:18 カテゴリIT iモードの成功と失敗 夏野剛氏が、ツイッターで怒っている。インターネット業界からドコモに行き、さんざん苦労して世界でも例のないインターネット型携帯サービスを立ち上げたのに、尊敬する方から否定発言されると言うのは当に悲しい。少なくとも2000年代前半にiPhoneは作れなかった。GoogleAppleもさんざん日を研究して作った。これは孫正義氏の次のコメントに対する反論だ。いわゆるiモードというのはインターネットじゃないんですよ。一般のインターネットがさくさくとブラウジングできるようなものでなく、囲い込まれた特殊な画面サイズの特殊なアプリの世界です。「一般のインターネット」の定義にもよるが、iモードはHTTPとHTMLで普通のブラウザからも見えるので、インターネットに入る。せめて「標準的なHTMLではない」ぐらいだろう。これはiモードので

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  • 原発についてのまとめ : 池田信夫 blog

    2011年06月05日12:48 カテゴリエネルギー科学/文化 原発についてのまとめ このごろ同じような原稿の注文とインタビューが続いて(ほとんどは断った)、いい加減うんざりしてきたので、ここで今まで私の述べてきたことを日付順にまとめて、この話題には一区切りつけたい。週刊誌のみなさんは、これを私のコメントとして引用していただいて結構です(週刊誌の取材には原則として応じない)。炉心溶融は初期の段階で予想されていた:3月12日の記事で、私は官邸の資料の「燃料溶融」という言葉に注意をうながし、炉心が溶けているとすれば事態は深刻だと指摘した。3月14日の記事では、枝野官房長官が「炉心溶融の可能性」に言及したことを紹介し、不用意にこの言葉を使うと混乱すると警告した。 首都圏への影響はない:3月17日のニューズウィークで、福島事故はチェルノブイリのように「死の灰」が広範囲にまき散らされる大災害にはなら

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  • 私はなぜ原発反対派をやめたか : 池田信夫 blog

    2011年05月08日15:48 カテゴリエネルギー 私はなぜ原発反対派をやめたか すっかり忘れていたが、4年前に浜岡原発について私はこう書いていた。中越沖地震で衝撃的だったのは、柏崎原発で50件もの故障・破損が起きたことだ。しかも設計で想定されていたM6.5を超えるM6.8がほぼ直下で起きたとされている。テレビでは変圧器の火災が注目されていたが、危ないのは配管類だ。さらに恐いのは、制御系に問題が起きて原子炉が制御不能になることである。これで私が、かつては「原発反対派」だったことがわかるだろう。むしろ「炉心溶融が起こって首都圏のほうに風が吹いた場合は、数百万人の死者が出るとも予想されている」とオーバーな数字を出しているが、これは「数百万人の避難」の誤りである。炉心溶融で圧力容器が全壊する可能性は工学的には否定できないので、最悪の場合の被害を最小化するmin-max原理で考えると、浜岡に建て

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  • 原発は相対的に安全で経済的である : 池田信夫 blog

    2011年04月30日21:22 カテゴリエネルギー科学/文化 原発は相対的に安全で経済的である 福島第一原発事故についての政府の発表が混乱しているため、自称ジャーナリストはこれに乗じて「原発は危険で不経済と刷り込もう」とプロパガンダを繰り返している。生活に困っている彼らが不安をあおってアクセスを集めるのは商売としては当然だが、彼らは数字を示したことがない。当に原発は危険で不経済なのだろうか。 まず「原発は危険だ」という点について検証してみよう。前に紹介したWHOの統計によれば、石炭火力の死者が161人/TWhに対して、原発は0.04人/TWh。OECDの調査によれば、図のようにチェルノブイリを含めても0.048人/GW年で、石炭火力の1/128である。チェルノブイリの死者は直接の事故死だけを数えているので、この100倍とすると石炭火力といい勝負だが、OECD諸国ではゼロである。 では「

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  • 酒やタバコは放射線より恐い : 池田信夫 blog

    2011年05月01日10:25 カテゴリエネルギー 酒やタバコは放射線より恐い 原発が恐れられるのは、凶悪な「放射能」で人を殺すと思われているからだろうが、放射線は特別な物質ではない。それは何十年も後に癌の発症率を数%増やすだけだ――と私がツイッターで書いたら怒る人がいるが、それは発癌物質としても特別に有害ではない(放射線についての常識をもっている人は読む必要はない)。 受動喫煙の女性1.02~1.03倍野菜不足1.06倍放射線100~200mSv1.08倍塩分の取りすぎ1.11~1.15倍放射線200~500mSv1.16倍運動不足1.15~1.19倍肥満1.22倍放射線1Sv1.4倍毎日2合以上の飲酒1.4倍放射線2Sv1.6倍喫煙1.6倍毎日3合以上の飲酒1.6倍国立がん研究センターによれば、いろいろな生活習慣と発癌性(通常に比べたリスクの大きさ)の関係は左の表のようなものだ。この

    酒やタバコは放射線より恐い : 池田信夫 blog
    saitokoichi
    saitokoichi 2011/05/01
    いつものように攻撃的で極端だけど、一情報としては聞いておくべきと思うよ。影響が長く続く、というのは別議論なのでごっちゃにしないこと
  • バイアスに迎合するマーケティング : 池田信夫 blog

    2011年04月17日11:53 カテゴリ経済 バイアスに迎合するマーケティング 最初にクイズ:次の10の行為の中で、健康に有害なリスクが最大と最小のものは何か?原子力発電所の近くに居住する 鎮痛剤を飲む 大気汚染のかなり著しい場所に居住する 飛行機に乗る エスカレーターに乗る タバコを吸う 入浴する 電車に乗る スキーをする コーヒーを飲む最大は多くの人がわかるように6で、最小はわからない人が多いだろうが5である。しかしアンケート調査では、最大は3で最小は7だった。実はこのリストは、人々の考えているリスクと実際のリスクの差、すなわちバイアスの大きい順に並べたものだ。この順序を見ると、非日常的でニュースになりやすい原発、薬害、公害、飛行機事故などのリスクが過大評価される一方、日常的なリスクが過小評価されることがわかる。 「アゴラ」でも紹介したように、このように人々が珍しい(小さな)リスクを

    バイアスに迎合するマーケティング : 池田信夫 blog
  • 「復興特区」の提案 : 池田信夫 blog

    2011年03月25日21:29 カテゴリ法/政治 「復興特区」の提案 朝まで生テレビで「日復活」の提案というお題をもらったので、考えてみた(special thanks to offshore_fun)。前にも紹介したローマ-のcharter cityの考え方を被災地に適用し、岩手県・宮城県・福島県に復興特区をつくるのだ。その域内では、次のような特別法を施行する:法人税の廃止(国税も含めて) 負の所得税(あるいはベーシック・インカム) 公的年金の廃止(年金財源を負の所得税に充当) 解雇規制・最低賃金の撤廃 教育バウチャー すべての電波の開放(オークションあるいはホワイトスペース)このうち一つだけでも実現すれば、日は元気になると思う。また大前研一氏の指摘するように、被災地を元のように「復旧」するのはよくない。津波で死ぬことがわかっている地域に人々をふたたび住ませることは、将来のリスクの

    「復興特区」の提案 : 池田信夫 blog
  • 政府は東電を救済するな : 池田信夫 blog

    2011年03月23日08:43 カテゴリエネルギー 政府は東電を救済するな 福島第一原発事故による損害と補償で、東電が企業として存続できるかどうか疑問になってきた。銀行は1兆円以上の協調融資をする予定で、政府も援助を検討している。原子力損害賠償法では、電力会社の賠償の限度額を1200億円と定め、それ以上の損害については政府が一部を補助することになっているが、今回のような巨額の賠償は想定されていない。1兆円を超えるともいわれる損害を納税者が負担することは、国会の同意を得られないだろう。 福島第二や女川などの原発が無傷だったのに、福島第一だけが致命的な事故を起こしたのは明らかに東電の過失である。特にJBpressにも書いたように、1号機と3号機の原子炉建屋が破壊されて大量の放射能を外気に放出したのは、経営陣の失敗である。また4号機の使用ずみ核燃料が火災を起こしてから冷却水の停止に気づくなど、

    政府は東電を救済するな : 池田信夫 blog
    saitokoichi
    saitokoichi 2011/03/23
    "それをモデルとして日本の企業が先送りしてきた経営と雇用の改革を実行するなら、日本経済が「焼け跡」から再生することも不可能ではない"
  • 就活はハイリスク・ノーリターン : 池田信夫 blog

    2011年02月17日08:32 カテゴリ経済 就活はハイリスク・ノーリターン きのうのアゴラ就職セミナーの村上憲郎さんの話が話題になっているので、簡単に要点だけ紹介しておこう。 村上さんの話のポイントは、グローバルなビジネスの中では、もうほとんどの日企業が終わっており、今からそこに入るのは「ハイリスク・ノーリターン」だということだ。グーグルから見るとどんな企業もだめに見えるのはしょうがないが、救いがたいのは当の日企業に危機意識がなく、新卒一括採用などの古いシステムを漫然と続けていることだ。今こんな会社に入ると、人生を棒に振るリスクが高い。 だから彼が推奨するのは、就活なんかすぐやめて、海外留学することだ。日の大学を卒業しても、世界の企業ではまったく評価されない。それに英語ができないと、今後の世界では「二級市民」になってしまう。中国韓国も、トップエリートはみんなアメリカ留学している

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    saitokoichi
    saitokoichi 2011/02/19
    いつもの極端な論調だけど、正しいとか間違ってるとかいう白黒で片付けちゃうのはいかんと思う。ひとつの考え方として材料的に吸収しておくべき
  • ホスティング業者は送信の「主体」か : 池田信夫 blog

    2011年01月21日09:40 カテゴリIT法/政治 ホスティング業者は送信の「主体」か まねきTV(ロケフリ)に続いて、最高裁はロクラクについても知財高裁の判決をくつがえして違法判決を出した。このように立て続けに同じ趣旨の判決が出たことは、インターネットにもカラオケ法理を適用するという最高裁の明確な意志の表明だろう。 カラオケ法理のもとになったのは、カラオケ機器を設置しているスナックから料金を徴収するために、著作権を侵害している主体は機材を置いている店だと認定した1988年の最高裁判決である。これは歌っている人を同定することが困難なカラオケの特殊性によるものだったが、その後インターネット上の情報配信にも適用され、ファイルローグやWinMXなどのP2Pサービス業者もすべて侵害の「主体」として違法とされた。今回のまねきTVとロクラクの判決は、カラオケ法理をテレビのネット配信に適用するものだ

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    saitokoichi
    saitokoichi 2011/01/21
    "「自動的に送信する設備をつくった業者が送信の主体だ」というのは、すべてが自動化された20世紀以前の論理"
  • ケータイは固定インターネットを駆逐する : 池田信夫 blog

    2010年12月12日10:44 カテゴリIT ケータイは固定インターネットを駆逐する けさの朝日新聞で紹介されている東大の「日人の情報行動」調査によると、10代の若者のインターネット利用率が減って、ケータイが主なメディアになっている。他方でテレビはあまり減っておらず、固定インターネットが「負け組」だ。FTTHが普及しないのは、料金が高いからではない。 これを「若者のネット・リテラシーが落ちている」とか「ガラパゴス化」などと嘆くのは間違っている。若者はケータイでウェブにアクセスしており、テレビからインターネットへという流れは変わらない。問題はさらに「固定インターネットから無線インターネットへ」という変化が起きていることだ。20代でも固定インターネットの利用率が横ばいになっているように、この流れは一時的なものではない。 最近の学生は、下宿の場合は電話回線を引いていないし、自宅でも固定電話は

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  • 地デジという壮大な無駄づかい : 池田信夫 blog

    2010年10月30日19:10 カテゴリIT 地デジという壮大な無駄づかい 読売新聞によれば、総務省は来年7月のアナログ停波のとき、アンテナ工事が間に合わない世帯がBS経由で地デジ番組を視聴できるようにする「緊急対策」を講じるという。これは私が以前の記事で紹介したBS291~8チャンネルのスクランブルを外すということだ。この対策にはまったく予算はかからない。なぜ総務省は、今までこういう対策をとらなかったのだろうか? それは団藤保晴氏も指摘するように、「デジタル化は最初からこのBS方式にしていれば現在のような大騒ぎはなかった」と認める結果になるからだ。今のBSチャンネルはSDTVだが、チャンネルは余っているので3チャンネル取ってHDTVにすれば、地デジとまったく同じ放送が全国100%にできる。というか、10年前にできていたのだ。 これについては郵政省(当時)でも議論があり、省内にも「衛星で

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  • 「光の道」はもうやめよう : 池田信夫 blog

    2010年09月16日23:23 カテゴリIT 「光の道」はもうやめよう 内閣改造で、原口総務相の退任が決まった。後任は片山元鳥取県知事といわれているので、情報通信については山川総務審議官が実質的に仕切ることになるのだろう。これで原口総務相のもとで唐突に始まった「光の道」騒動も終わるのではないか。 もともと途上国でもない日で、光ファイバーを全国に敷設するなどという「開発主義」的な計画が立てられること自体が異様だった。それに便乗して出てきたソフトバンクの「アクセス回線会社」構想も、業界では物笑いの種だったが、民主党の元議員がソフトバンクの幹部になったおかげで、総務省もそれなりに対応せざるをえなかった。それも今度の改造で終わりだろう。 アメリカの「全米ブロードバンド計画」は、資の論理に忠実にインフラ投資をケチってきたILECのおかげでボロボロになったアメリカの通信インフラを修復しようという

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  • 「政治とカネ」というバイアス : 池田信夫 blog

    2010年09月08日08:01 カテゴリ法/政治政治とカネ」というバイアス 先日のニコニコ動画について「小沢べったりだ」とか「政治とカネの問題を免罪するのか」といったコメントがくるので、補足しておこう。 JBPressにも書いたことだが、大手メディアの世論調査とネット世論が大きく違う原因は、この政治とカネの問題だろう。マスコミの世論調査で何も実績のない菅首相を支持する人が65%にのぼるのは、「金に汚い小沢はいやだ」という消極的支持だと思われる。しかしニューズウィークも指摘するように、政治資金収支報告書の虚偽記載ぐらいのことでメディアが大騒ぎして進退問題になるのは、世界的にみても異常である。 もちろんゼネコンから政治資金をもらって利益誘導するのはよくないが、それはカネをもらうからではない。公益のために行なうべき公共事業の決定が、私的な利益のためにゆがめられるからである。この観点からいう

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    saitokoichi
    saitokoichi 2010/09/08
    『「わかりにくい大きな問題」よりも「わかりやすい小さな問題」をたたくメディア・バイアスが作用しているのである』