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歴史とbookに関するsakstyleのブックマーク (31)

  • 野村真理『ウィーン ユダヤ人が消えた街 オーストリアのホロコースト』 | Living Well Is the Best Revenge

    ウクライナとガザで戦争が続く。とりわけ連日伝えられるガザでの悲惨な状況はTVニュースの画面を見るだけで胸が痛む。子どもたちや赤ん坊が傷つき、殺され、時に瓦礫の中の遺体として写し出される。海外で配信されている映像にさえ残酷な場面が映示される旨の警告が付されるのだ。イスラエル軍の圧倒的な暴力が彼の地を覆っていることに疑いの余地はなく、ガザで進行しているのが住民の絶滅をめざした虐殺であることも明らかである。(酒井啓子は『現代思想』の特集でガザ住民の半数が殺害され、半数がガザを追われると予想している)しかしイスラエルをめぐる暴力の淵源は根深い。そこには20世紀から今世紀までユダヤという民族に繰り返し加えられた差別と迫害、被害と加害の歪んだ連鎖がうかがえる。このブログでは第二次大戦前後に東ヨーロッパを中心に繰り広げられたユダヤ人絶滅政策と関わる研究や小説映画などを繰り返し取り上げてきたが、今回はナ

    野村真理『ウィーン ユダヤ人が消えた街 オーストリアのホロコースト』 | Living Well Is the Best Revenge
  • ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第4講:充満の原理と新しい宇宙観 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    はいはい、やめようかなと思っていたラヴジョイですが、第2講で舞台設定ができて、第11講でいきなり結論になってしまうのは、ちょっとつまらない。その途中でどんな具合で論が進むかをみるために、多少は土地勘のある (他の部分よりは:スピノザやライプニッツは、そんなに読んでないよー) 宇宙論のところをやってみました……がその前に少しおさらいから。 cruel.hatenablog.com 前置き:「異世界性」と「この世性」のおさらい 第2講では、書で扱う主な観念の源である、「異世界性」と「この世性」というのが示された。これはどっちも、神さまの位置づけの話。 異世界性ってのは、神さまの世界はぼくたちなんかの及びもつかないまったくの別世界だ、という話だった。神さまはスーパーえらいし、人間なんかの想像力なんかとても及ばないパワーもあるし能力もあるし神さまですから、もちろん善の親玉。その世界は隔絶し、完璧

    ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第4講:充満の原理と新しい宇宙観 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    sakstyle
    sakstyle 2024/02/09
    お、続いた! ラブジョイ曰く、地動説が広まったのは(科学的論証ではなく)「この世性」や「充満の原理」によるもので「世界の複数性(地球外生命の存在)」とセット。山形曰くトリビアに過ぎず観念史の限界では
  • SFと植民地 あるいはシンガポールで見る『カジノ・ロワイヤル』(自作宣伝です) - もう本でも読むしかない

    私事で恐縮ですが…… SFのテーマとしての植民地 シンガポールで見る007の衝撃 創作紹介 関連ブックガイド 私事で恐縮ですが…… Winsland House II 今回は私事と雑談なんですが、実は一昨年あたりからブログのほかに趣味SF小説を書いておりまして、WEBメディアのコンテストに応募したりしています。 昨年はバゴプラ/Kaguya Planet主催の「第3回かぐやSFコンテスト(特集・未来のスポーツ)」 にて選外佳作に選んでいただいたりもし、細々と楽しく活動しております。 Kaguya Planetについてはこちらの記事をどうぞ。作品へのリンクもあります。 pikabia.hatenablog.com この1月には同じくKaguya Planetの「気候危機」特集に合わせて行われた公募に向けて短編を書きました。そちらも現在カクヨムで公開しております。 kakuyomu.jp S

    SFと植民地 あるいはシンガポールで見る『カジノ・ロワイヤル』(自作宣伝です) - もう本でも読むしかない
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    sakstyle 2024/02/08
    「この時まざまざと実感されました。/「芸術」や「美」は、帝国の制度であること」こういう形で実感したことはないけど忘れないようにしたい。下のブックリスト、面白そうな本がざくざく
  • 『山県有朋 明治国家と権力』小林道彦著

    【読売新聞】評・井上正也(政治学者・慶応大教授) 時代の変遷によって人の評価が一八〇度逆転することは珍しくない。山県有朋といえば、かつては「日軍国主義」を体現する権威主義的な藩閥政治家というイメージが支配的であった。しかし、近年は

    『山県有朋 明治国家と権力』小林道彦著
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    sakstyle 2024/01/30
    「かつては(...)権威主義的な藩閥政治家というイメージ(...)近年は彼の地方自治論や柔軟な外交政策が着目」「若き日に軍事革命の世界的潮流に敏感に対応した(...)が、(...)総動員体制の時代には適応でき」ず
  • 『励起 仁科芳雄と日本の現代物理学』を読む - HONZ

    みなさんは、仁科芳雄という人物をご存知だろうか? 物理学をある程度学んだ者なら必ず知っているし、物理学でなくても、理系の研究者なら、ほぼ間違いなく知っているだろう。わたしも一応は知っていた。「仁科記念賞」という、原子物理学とその応用に関する栄誉ある賞があるし、教科書には「クライン=仁科の式」というものが載っている。仁科は理研(理化学研究所)の人であることや、サイクロトロンを作ったことや、第二次世界大戦中はいわゆる「ニ号研究」をやっていたこと、そして戦後は学術会議の創設に関わったことなども知っていた。(恥ずかしながら書を読んではじめて知ったのだが、いわゆる原爆研究とされる「ニ号研究」というプロジェクト名は、「2」号研究ではなく、仁科から取ったカタカナの「ニ」号なのだそうだ! わたしはそんなことも知らなかった!) というわけで、わたしとしても仁科のことを多少は知っていた、と言えなくもない。だ

    『励起 仁科芳雄と日本の現代物理学』を読む - HONZ
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    sakstyle 2024/01/23
    青木薫の書評/「仁科個人と、その外部とバッサリと切り分けてしまうことは、かえって実態から乖離する」「本書の読みやすさには、ちょっと不思議な気がするほど」 「「われわれは歴史をどう知るのか」という問題」
  • 2023年読んで良かった「ベストブック」10冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    今年読んだのトップ10を選びます 2023年度ももうすぐ終わりですということで、毎年やっていますが、今年度に私が読んだの中で面白かった10冊というのを選んでみます。 今年読んだなので、2023年以前に発売されたも含まれています。あらかじめご了承くださいませ。 また面白かった私のYouTubeチャンネルで紹介している書籍も多く、よろしければそちらも合わせてご覧いただけるとうれしいです。 1. 『越境の中国史』 菊池秀明 講談社選書メチエ リンク こちらは2022年12月初版のです。 黄河流域、長江下流を中心に語られがちな中国歴史ですが、特に近代以降、例えば太平天国の乱やアヘン戦争のように、華南の動向から歴史が動くことがありました。書は特に近現代の華南の歴史から現代中国を読み解くです。 歴史的に北部中国政治・軍事の中心で、南部中国は経済・文化の中心でした。一方で特に福建省や広

    2023年読んで良かった「ベストブック」10冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
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    sakstyle 2023/12/21
    『アイヌ民族と日本人』気になる
  • 書評:宮本直美『ミュージカルの歴史: なぜ突然歌いだすのか』(中公新書、2022年) – imdkm.com

    インパクトのある副題だ。登場人物が物語の中で「突然歌いだす」ことはミュージカルに慣れない人が一番面らうところ(自分もそうだ)で、その問いに答えてくれるのかと思って手にとって読んでみた。書はコンパクトな新書だが、ヨーロッパにおける音楽劇史を抑えた上で、アメリカでそれがどのようにミュージカルとして成立していったかが丹念に追われる。案外ガチガチの歴史書なのだ。 期待は半分外れていて、半分当たっていた、というべきか。「なぜ突然歌いだすのか」というキャッチーな副題から、初心者向けにおもしろおかしくミュージカルを解説してくれるかと思ってしまうのだが、そういうライトな読み味を想定すると面らうかもしれない。一方で、そのように語られるミュージカルの歴史自体がとてもおもしろい。ある時期にはアメリカ音楽ビジネスの要として、流行歌を生み出す一種のメディア(ロックンロールにおけるラジオみたいなもんである)

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    sakstyle 2023/11/07
    「ロック側からだけでは見えてこなかったポピュラー音楽史の一面が」「「ミュージカルの歴史を知ることで音楽についての知見を深める」みたいな心持ちで読むとすごくおもしろいはず」60年代、語「コンセプト」の流行
  • 既存の「わかりやすい」人類史を現代の知識・研究でとらえなおす、『ブルシット・ジョブ』著者の遺作となった大作ノンフィクション──『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』 - 基本読書

    万物の黎明 人類史を根からくつがえす (翻訳) 作者:デヴィッド・グレーバー,デヴィッド・ウェングロウ光文社Amazonこの『万物の黎明』は、世の中にはやってもやらなくてもいいようなクソどうでもいい仕事で溢れているのではないかと論を展開した『ブルシット・ジョブ』で知られるデヴィッド・グレーバーの最新作にして、遺作となった大作ノンフィクションである(単著ではなく、考古学の専門家デヴィッド・ウェングロウとの共著)。今回テーマになっているのは、サブタイトルに入っているように、「人類史」だ。 多くの(特に売れている)人類史には、環境要因に注目したジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』や「虚構」をテーマにしたユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』のように「わかりやすい切り口」が存在するものだが、書(『万物の黎明』)の特徴の一つは、数多語られてきた「わかりやすい切り口」の「ビッグ・ヒストリ

    既存の「わかりやすい」人類史を現代の知識・研究でとらえなおす、『ブルシット・ジョブ』著者の遺作となった大作ノンフィクション──『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』 - 基本読書
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    sakstyle 2023/10/11
    「「複雑な人類史を複雑なままに」とらえようとしている」「都市生活や奴隷制度や農耕が、ある時代の社会に「なかった」のはなぜなのか」人口のスケールで支配構造が変わるわけではない等(季節ごとに変わる例)
  • 読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

    励起 上――仁科芳雄と日の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazon 励起 下――仁科芳雄と日の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazonの物理学者、仁科芳雄(1890~1951年)の伝記である。 上下巻、2段組ハードカバーで合計1000ページ*1に迫る大作であり、すぐに手は出なかった。きっと「書店でたまに背表紙を見かけては尊敬の念を抱く」になるんだろうな…と予想していたなか、Twitter/Xでの三宅陽一郎さんの投稿が目に入ってきた。 伊藤憲二先生 @kenjiitojp の『励起』、まずは上巻を拝読しています。面白くてしょうがないです。綿密な調査に裏打ちされた徹底的な調査で、量子力学がゆっくりと日に着地する瞬間をまるでスローモーションのように見ることができます。圧巻の科学史です。https://t.co/1L8TSdAgne — 三宅陽一郎Miyake

    読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
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    sakstyle 2023/09/20
    「仁科芳雄(1890~1951年)の伝記」「仁科ほど、今日も続く制度的科学が直面するあらゆる問題に取り組んだ科学者」現在の日本の科学の諸制度だけでなく研究文化の形成にも一役買った存在、と
  • 2022年読んで良かった「ベストブック」10冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    2022年度に読んで面白かった個人的ベストを発表します 早いものでもう年末です。今年度は「働き方改革」の人類史というを執筆&出版したのですが、そのために読書の種類がやや偏ってる感が否めません。とはいえ、「これはすごい」というはいくつもありましたので、ご紹介します。 ちなみに私が今年読んだということなので、2022年以前に出版されたも数多く含みます。その点あらかじめご了承ください。 1.『新疆ウイグル自治区』 中公新書 熊倉 潤 著 リンク 近年、政治だけでなく経済的にもウイグル問題が注目されるようになっています。中国当局によるウイグル人のジェノサイド、そして思想的改造に対し、抗議の意味を込めて政治的なアクションを取る場合もあれば、ウイグルに工場を持つ企業に対するボイコットや取引禁止をする場合もあります。特に欧米が主導するダイバーシティだったり少数派の権利の尊重といった文脈から中国

    2022年読んで良かった「ベストブック」10冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
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    sakstyle 2022/12/19
    『ミャンマー現代史』(岩波新書)『大東亜共栄圏』『石橋湛山』(中公新書)『ロシア構成主義』『ウィメン・ウォリアーズ』など。最後のは女性兵士について。
  • E・H・カー “歴史とは何か” - three million cheers.

    “What Is History?” 1961 E. H. Carr ISBN:4004130018 歴史とは何か (岩波新書) 作者:E・H・カー岩波書店Amazon 歴史哲学の古典。最近新訳が出ているけど、読んだのは旧訳。 歴史は確かめられた共通の基礎的事実からなるものではなく、歴史的事実は歴史家の解釈に決定されるとともに、歴史家も歴史的事実から解釈をつくりあげるという相互的関係にある──というのが中心的主張。 Ⅰ 歴史家と事実 この書の主題:「歴史とは何か」 以前は「歴史は確かめられた事実の集成から成る」「すべての歴史家にとって共通な基礎的事実というものがある」という常識的歴史観があった。しかし、現在の歴史哲学はそのようには考えない。 歴史的事実というものは、歴史家の解釈から独立には存在しない。 かつては誰かが知っていたであろう無数の事実全体のうちから生き残って、これが歴史上の事実で

    E・H・カー “歴史とは何か” - three million cheers.
  • 「フランス革命史」書評 庶民の記録で跡づける多様な姿|好書好日

    ISBN: 9784560098950 発売⽇: 2022/06/29 サイズ: 19cm/497,98p 「フランス革命史」 [著]ピーター・マクフィー 「市民革命」という言葉はやめませんか。数年前、ある思想史事典の編集委員で連名記事をつくる際、そう申し入れたことがある。日語のこの言葉には独自のニュアンスがあるにせよ、西洋語では「ブルジョワ革命」と翻訳するしかない言葉だからだ。日の教科書のように、西洋近代の政治変動をこの言葉で一括するのは、欧米ではごく稀(まれ)だ。 フランス革命を「ブルジョワ革命」とみなす通説にフランソワ・フュレが批判を寄せてから、半世紀ほどの年月を経た。階級闘争史観の次の次はどうなっているか。2016年にイエール大学出版局から原著が出版されたこのは、この問いに一つの方向性を示している。新旧の膨大な革命史研究の成果をバランスよく折衷的に吸収しながら、平易に、テンポ

    「フランス革命史」書評 庶民の記録で跡づける多様な姿|好書好日
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    sakstyle 2022/08/29
    「各地の農民や職人らの日記や手紙、流行唄、陳情書をふんだんに活用」「パリを中心とする歴史叙述を脱している。庶民の記録をひもとく手法は、さらに、各地の多くの女性が主体的に行動した痕跡を可視化した」
  • nix in desertis:書評:『グローバルヒストリーと戦争』(秋田茂・桃木至朗編著,大阪大学出版会,2016年)

    書は並びが現代史から古代史にさかのぼっていくスタイルであるが,後ろの章ほど面白い。20世紀史はグローバルさが自明すぎて,グローバルヒストリーが面白さを発揮できないということだろうかとか考えてしまった。いくつか面白かった章を挙げておく。まず第6章,近世の東部ユーラシアではヨーロッパから伝来した火器を用いた「火薬帝国」が立ち並んだが,18世紀に入ると平和が訪れて火器の地位が低下していった。この17-18世紀に,銃火器を減らす周囲とは対照的に周囲からありったけのマスケット銃を吸収し,庶民にまで普及していった特異な地域がある。ベトナム北部の山岳地帯である。ベトナムの歴代王朝はその地形と武力に苦慮し,なんとか体制に取り込もうとしたが,それに成功したのは最終走者のベトミンだけであった。この山岳の戦闘集団の存在が最終的にディエンビエンフーの戦いに帰結するのだから,長期的な歴史の展開は予測がつかず面白い

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    sakstyle 2022/06/27
    「第7章では,クリミア戦争の勃発が(...)ひいては摂津のとある村の庄屋の人生に影響を及ぼした」話、第9章ではポルトガル人のマカオ到達から種子島まで時間がかかった理由、第11章は元寇や倭寇についてなど
  • nix in desertis:一般向け世界史概説書の書評(『市民のための世界史』・『歴史学者と読む高校世界史』・『東大連続講義 歴史学の思考法』)

    数年単位で蓄積されてしまったので,ここらでまとめて放出。 『市民のための世界史』(大阪学歴教育研究会編,大阪大学出版会,2014年) 大阪大学の歴史家たちが, ・既存の世界史の概説書は文系,特に文学部の学生や卒業生を主眼としていて「教養課程」の教科書として難しすぎるものが多い ・既存の高校世界史は用語の分量が多すぎることを問題意識として,可能な限り固有名詞を排した教科書を作成したらどうなるかを試したい という目的で制作した世界史の教科書である。そのため,序章でやや長めに歴史学を学ぶ意味や効用について語られている。加えて概念的な歴史用語や基礎的な地理の説明が詳しいのも目的に沿っている。しかし,固有名詞は確かに数が少なくなっているが,マイソール王国のティプ・スルタンやジェニー紡績機のようなものが登場しており,その後の高大連携歴史教育研究会の「歴史系用語精選案」の動きなどを考えるとまだまだ多

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    sakstyle 2022/06/27
    歴史学の入門書
  • 書評 「逆転の大戦争史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    逆転の大戦争史 (文春e-book) 作者: オーナ・ハサウェイ,スコット・シャピーロ,船橋洋一・解説出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2018/10/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 書は法学者であるオーナ・ハサウェイとスコット・シャピーロによる,なぜ第二次世界大戦後主要国同士の大きな戦争が激減したのかについて法政治思想史的に解明しようというテーマのになる. この第二次世界大戦後の戦争激減(暴力減少)について,ピンカーは「The Better Angels of Our Nature」(邦題「暴力の人類史」)において「長い平和」と名づけ,それを可能にした要因を民主制,国際貿易,国際機関に求め,さらにそうなった要因についてモラルの輪の拡大と歴史に学ぶ態度だと位置づけている.著者たちは,このピンカーの議論は国際法体系,および法思想的な視点が希薄だと考えて書を

    書評 「逆転の大戦争史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
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    sakstyle 2019/04/18
    第二次大戦後の戦争減少についての法政治史思想史。パリ不戦条約による「新世界秩序」への国際法体系の転換(戦争の違法化)とそれを推し進めた「国際主義者」たちの物語。面白そう。
  • ”時間”とは人間にとって何なのか── 『タイムトラベル 「時間」の歴史を物語る』 - 基本読書

    タイムトラベル 「時間」の歴史を物語る 作者: ジェイムズグリック,夏目大出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2018/08/27メディア: 単行この商品を含むブログを見る「タイムトラベル」といえばこれを読んでいる多くの人は「あーはいはい」とその意味するところをすぐに理解してくれるだろう。空間のように時間を移動し、未来に行ったり過去に行ったりできるアレのことだ。タイムトラベルは我々の身近にあるものではないけれども、邦画でも洋画でも、漫画でも小説でも「タイムトラベル」が出てくるものはいくらでもあるから、なかなかこの概念を知らぬまま生きるのも難しい。 しかし、この「タイムトラベル」という概念はいつ頃生まれたのだろうか。あまりにもよく知っており、よく(フィクションの中で)用いられているものだから、神話の時代からあるだろうと思ってしまうが、実はその起源はごく浅いと著者はいう。 (……)古代人には

    ”時間”とは人間にとって何なのか── 『タイムトラベル 「時間」の歴史を物語る』 - 基本読書
  • 『世界でもっとも美しい10の科学実験』ロバート・P・クリース - 僕帝国幻想

    歴史上でも重要な、これら10の実験をすべて知っていた人は意外と少ないのではないか。 僕が初めて知る実験もあった。1つ目の実験、「エラストネスによる地球の外周の長さの測定」は紀元前3世紀のギリシャで行われた。この実験における、重大なパラダイムは、地球は球形であると仮定したことだ。地球は丸いという話は、天動説と地動説にまつわるコペルニクス的転回として知られるが、それよりも遥か昔、エラストネスの1世紀前にアリストテレスも地球は丸いと知っていた。 さて、エラストネスは日時計の針の指す影の長さが、南北によって異なることに着目した。ある同じ時刻の異なる場所での影の長さをもとに、地球の外周の長さを導き出した。 興味深いことに、古代中国でもこのことは知られていた。しかし、『淮南子』の著者は、地球は平らだと仮定していたため、同じ実験をして、太陽との高さの差がわかるとしたのだ。 このの面白さは、科学史と哲学

    『世界でもっとも美しい10の科学実験』ロバート・P・クリース - 僕帝国幻想
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    sakstyle 2017/01/24
    “この本の面白さは(...)実験と美について往復しながら考えていることだ。「なぜ科学は美しいのか」(...) 科学におけるメタファーの機能を3つに分ける。”
  • DG-Lawさんの受験世界史本が出るよ! 買ってね! - Danas je lep dan.

    Cool Ja 世界で通用する日 『絶対に解けない受験世界史 悪問・難問・奇問・出題ミス集』出します! nix in desertis:『絶対に解けない受験世界史 (大学入試問題問題シリーズ)』が出ます というわけで,DG-Lawさんの人気シリーズがついに書籍化だよ! 編集者さん,単著ですよ,単著! はてな村的な「あがり」に到達したようでおめでとうございます! これからもはてな村オンラインがんばってください!絶対に解けない受験世界史 (大学入試問題問題シリーズ 1)作者: 稲田義智出版社/メーカー: 社会評論社発売日: 2014/10メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る 実は僕も校正を手伝ったよ! 文中で何度か出てくる「某友人」のうち何割かは僕だよ! あとがきに名前も出てくるよ! 僕のブログを読んでくれている皆様は「どの辺を僕がチェックしたのか」に気をつけて読んで

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    sakstyle 2014/10/03
    “単著ですよ,単著! はてな村的な「あがり」に到達したようでおめでとうございます!”
  • nix in desertis:『絶対に解けない受験世界史 (大学入試問題問題シリーズ)』が出ます

    以下,書の紹介をFAQ形式で。 よくわかる! 『絶対に解けない受験世界史 ―悪問・難問・奇問・出題ミス集』FAQ Q.どういうなの? 何が目的なの? A.サブタイトルの通り,大学入試における悪問や超難問,出題ミスを収録・解説したです。気で難しくて解けない問題から,日語の崩壊した問題,単なる誤植,笑える問題など,多岐にわたって収録しています。 1.入試問題作成の杜撰さを世の中に訴えること 2.出題ミスの事例を集めて,出題者へ提供すること 3.悪問を笑い飛ばして当時の受験生の無念を供養すること 4.世の中の世界史マニアに難問を提供すること を主な目的としています。 Q.どんな問題が収録されてるの? A.帯に入れた例を引用しますと, ・p.37:青磁か白磁問いながらも問題用紙はモノクロプリント(早稲田大 文学部 2014年) ・p.65:大学教授自らが書いた学術論文のテーマを入試問題に

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    sakstyle 2014/10/03
    おおお、本出るんだー!
  • 英語史のアウトライン - Jablogy

    英語歴史 過去から未来への物語 (中公新書) 作者: 寺澤盾出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/07/11メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る このを読んでみてとてもわかりやすかったので、英語が各時代ごとの背景によってどういう特徴をもつことになったかのあらましをざっくりレジュメにしてみた。レジュメなのでもちろん落としていることはたくさんあるけど、一応、記憶しやすいツリーの形に縮約したつもり。 /* 政治史だけ勉強してるときは各事件の意義がわかりづらかったものだけど、英語を軸に見ることでそれぞれの出来事の性格や重要性がイメージしやすくなったように感じる(音楽史でも同じことなんだけど) */ 古英語 (450-1000) ゲルマン民族の移動でやってきたアングロサクソン人の言葉が起源 ラテン語の借用 もともとのゲルマン語が取り入れていたラテン語 キリスト教布教

    英語史のアウトライン - Jablogy
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    sakstyle 2014/07/28
    寺澤『英語の歴史』(中公新書)