石戸 それはまったく同感です。SNSでいかに仲間にうけることを言うかが大事になっていて、現実を受け止めることが二の次になっています。デモが日常的に起きる国になったことを評価しようという声もありましたが、その結果はどうなのか。 デモと政治でいえば、ひとつの頂点はSEALDs(シールズ/2015~2016年に活動した学生団体)が中心となった国会前デモです。これも今や過去の歴史になってしまい、まったく語られなくなりましたね。 東 デモが日常的に起きる国になったのは事実ですが、だから何がよくなったのかはわかりませんね。現実には政治的麻痺が進んでいるように思います。デモが起きても何も変わらないし、リベラル系知識人の言葉は現実離れしていると思われ、社会に届かない。そしてそれ自体も忘却している。 SEALDsについていえば、彼らは活動を続け政党をつくるべきだったと思います。当時からそう言っていました。け