ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (195)

  • トランプ現象の背後に白人の絶望──死亡率上昇の深い闇

    米国の大統領選挙でドナルド・トランプの得票率が高い地域は、白人の死亡率(人口に対する死亡者の割合)が高い地域と一致しているという。その米国では、薬物・アルコール中毒や自殺など、白人を中心とした「絶望による死(プリンストン大学のアン・ケース教授による表現)」の増加が問題視されている。トランプ現象の背後には、死を招くほどの絶望が潜んでいるようだ。 「絶望による死」で死亡率が上昇 2016年6月1日、米疾病予防管理センター(CDC)が、衝撃的な統計を発表した。米国の死亡率が、10年ぶりに上昇したというのだ(図1)。大きな理由は、白人による薬物・アルコール中毒や自殺の増加である。「絶望による死」の増加が、米国全体の死亡率を上昇させた。 「絶望による死」は、白人に集中している。CDCによれば、2000年~2014年のあいだに、米国民の平均寿命は2.0歳上昇した。しかし、白人に限れば、平均寿命は1.4

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    samoku 2016/06/09
  • ソーセージで武装した極右がベジタリアンカフェを襲撃

    <ジョージアの首都トビリシ中心部にあるベジタリアンカフェが、ソーセージや肉で「武装」した右派グループに襲撃された。外国人などにも人気のカフェだったため、外国人排斥の活動の一端ではないかと危惧されている> ジョージア(旧グルジア)の首都トビリシで今週、中心部の市街地にあるベジタリアンカフェが、ソーセージを首に巻き付けた右派グループに襲撃される珍事件が起きた。 「ラジオ・フリー・ヨーロッパ」など複数のメディアの報道によると、今週29日の夜、トビリシの歴史的建造物などがある中心市街地のヴィーガン(完全菜主義)カフェ「キウイカフェ」に、ソーセージを首に巻き付けたり串刺しの肉を手にもったりした十数人の男性グループがあらわれた。 グループは店内で、肉やソーセージ、魚などをべ始め、さらにカフェの従業員や客に向かって投げ始めた。騒ぎは店外に広がり、近隣の人たちも巻き込んで、カフェ従業員と客、襲撃した男

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    samoku 2016/06/02
  • 財政赤字を本気で削減するとこうなる、弱者切り捨ての凄まじさ

    <片手に指が1でもあれば就労可能──イギリスにおける障害の認定基準はそう皮肉られるぐらい厳しくなった。財政赤字削減を公約に掲げて2010年に首相になった英保守党デービッド・キャメロン首相の「改革」の結果だ。イギリスが初めて福祉国家の体制を作った1945年以来、これほど弱者に苛酷だったことはないという。巨額の財政赤字とバラまきをやめない政治家を抱える国すべてへの警鐘> 写真はロンドンで集会をする障害者(2012年) イギリスの障害者にとって、現在は大いなる試練のときだ。5年以上におよぶ緊縮財政と福祉保障制度改革の結果、何十万人にも及ぶ障害者は困窮し、病状を悪化させてきた。責任は、幾つかの政策にある。 【参考記事】イギリス、今さら暴動のなぜ イギリスにおける障害者の権利がこれほど長期にわたって危機にさらされたのは、福祉国家の形が整った1945年以来初めてのことだ。当時のクレメント・アトリー首

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    samoku 2016/05/27
  • サンダースが敗北を認めない民主党の異常事態

    <民主党予備選で勢いに乗るサンダースはマジックナンバー獲得の可能性がなくなっても敗北を認めようとしない。党大会まで持ち込んでヒラリーに逆転する最後のシナリオに賭けているのだが、最終局面までもつれこんで党大会が混乱すれば選で「敵を利する」ことは明らかだ> 今月17日にケンタッキー州とオレゴン州で民主党の予備選が行われた。ケンタッキーではヒラリー・クリントン候補が46.8%、バーニー・サンダース候補が46.3%と僅か0.5ポイント差でヒラリーが辛くも勝利した。オレゴンでは、56%対44%でサンダースが圧勝している。 今回の結果の意味合いだが、ケンタッキーは「ヒラリーが連敗を止めた」という見方もある一方で、強かったはずの南部でもサンダースに猛追されたという厳しい見方もできる。 一方のオレゴンに関しては、6月7日の天王山となるカリフォルニア州予備選の前哨戦として、サンダース陣営にとって勝利の意味

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    samoku 2016/05/21
  • 「崩壊した街」に残る住民のリアル

    UNBROKEN DOWN Photographs by DAVE JORDANO 広報活動の一環として、公開訓練を実施するデトロイト警官学校の実習生。彼らの代が最後の卒業生になる見通しだ デトロイトはかつて、アメリカ自動車産業の中心地として輝かしい発展を遂げた都市だ。しかし産業の衰退とともに街の活力は失われ、2013年に財政破綻に陥った。 現在では高い失業率や貧困、犯罪件数の多さが街の「名物」になっている。ニュースでの扱いも、街のネガティブな面ばかりが強調されることが多い。切り取られるイメージは大抵、崩れかかった工場や空き地だらけの街並み、火事で燃え尽きた家々、廃墟と化した商業施設......そんなところだ。 写真家のデーブ・ジョルダーノは、そんなデトロイトで生まれた。彼はこうした一面的な報道では見えない故郷の当の姿を伝えるため、街に残った住民のリアルな生活を被写体に定めた。人口が減っ

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  • 世界の企業資金2210億ドルが低税率国へと流入

    5月3日、国連貿易開発会議は企業が昨年2210億ドルの資金を税率が低い国に移したと指摘した。写真はグーグルの節税対策を批判する小型飛行船。テルアビブで4月3日撮影。(2016年 ロイター/Baz Ratner) 国連貿易開発会議(UNCTAD)は3日、企業が2015年に2210億ドルの資金を税率が低い国に移したとする報告書を発表した。主な移転先はルクセンブルクとオランダだった。タックス・ヘイブン(租税回避地)とされる英領のバージン諸島とケイマン諸島へは720億ドルが流入した。 ただ、ルクセンブルクとオランダは、企業の租税回避を取り締まる欧州連合(EU)の新規制の適用を開始。昨年第4・四半期には、両国から何十億ドルもの資金が流出した。 バージン諸島とケイマン諸島への資金流入はこれまでの平均とほぼ同じだったが、資金の出元はここ数年、富裕国よりも途上国の方が目立つという。 2010年から14年の

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    samoku 2016/05/05
  • クルーズ撤退、ヒラリー敗北の衝撃

    インディアナ州予備選の敗北を受けて共和党第2位の候補クルーズは選挙戦からの撤退を表明した Chris Bergin-REUTERS 3日のインディアナ州予備選の惨敗を受けて、共和党のテッド・クルーズ候補は電撃的とも言える「撤退」を表明した。圧勝したドナルド・トランプ候補は、これによって共和党の統一候補と「見なされる」ことになった。 それにしても、クルーズ陣営の「崩壊」は多くのアナリストの予想を越えていた。つい1週間前まで、多くの世論調査でリードしていたインディアナでフタを開けてみれば「53%対37%(開票率80%時点)」と大差で敗北したのである。 理由は4つ挙げられる。 【参考記事】日は「トランプ外交」にどう対抗したらいいのか? 1点目は「ケーシックとの2位・3位連合」の失敗だ。トランプを「過半数割れ」に追い込むという目的で、オレゴンとニューメキシコではケーシック、インディアナではクルー

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    samoku 2016/05/05
  • 【再録】1975年、たった一度の昭和天皇単独インタビュー

    異例中の異例、天皇の訪米直前に皇居で行われ、英語版ニューズウィークに載った計32分間の貴重な記録を再現 異例の握手も実現 2006年2月1日号の「インタビューズ!」特集で、1989年1月15日号に掲載された昭和天皇の単独インタビューを再録(上の見開きページは2006年2月1日号より)。その際、89年当時は誌面に載らなかった一部のやりとりを掘り起こし、計32分間のインタビューのいわば「完全版」を掲載した。上の右ページ写真で、左が昭和天皇、右がニューズウィーク東京支局長のクリッシャー(75年9月撮影) ニューズウィーク日版 創刊30周年 ウェブ特別企画 1986年に創刊した「ニューズウィーク日版」はこれまで、政治、経済から映画、アート、スポーツまで、さまざまな人物に話を聞いてきました。このたび創刊30周年の特別企画として、過去に掲載したインタビュー記事の中から厳選した8を再録します(貴重

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    samoku 2016/04/22
  • 米政府の新たな税逃れ抑制策、外国企業も直撃か

    4月11日、米財務省は今週、税逃れを抑制するための新たな規則を発表。この中には米企業だけでなく、外国企業も方針変更を迫られかねない内容が含まれている。写真はオバマ米大統領。イリノイ州で7日撮影(2016年 ロイター/Jim Young) 米財務省は今週、税負担の少ない国や地域への拠地移転を目的に行う企業買収(インバージョン)を抑制するための新たな規則を発表した。この中には米国企業だけでなく、外国企業も方針変更を迫られかねない内容が含まれている。 外国企業にとって問題となるのは、企業グループ内の貸借取引に関する規則。それによると、ある企業の米国子会社が海外の親会社から借り入れをした場合、3年以内に配当支払い、ないしは親会社の株式購入という形で海外に資金を移転させれば、米税務当局からその借り入れは債務ではなく資とみなされる。つまり、債務における利子が米国の所得税から控除されなくなる。 この

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  • 階層、意思決定、時間感覚......インド事業の文化の壁

    グローバル企業が注意すべきこと 宗主国だった英国の階級制度の伝統、それにヒンドゥー教とカーストの影響もあって、階層的な上下関係が非常に重視されるが、それはインドで待ち構える文化的な障害物の一例に過ぎない plasmatic-t2-iStock. インドは世界最古の文明を有する国の一つだ。そして新しいものと古いものが複合的に混ざり合うとともに東西文化が一つに練り込まれている。強固で安定した民主主義体制、10億人の人口の半分以上が35歳未満という国としての若さ、起業家精神の浸透と国内需要の高さなど、この国のメリットはたくさんある。加えてインド人は自立心が強く、投資意欲も旺盛だ。世界トップクラスの億万長者に数えられるインド人の多くが、その業態で最高ランクに入るような企業を設立している。だがそんなインドにも、他の国と同様、進出企業が考慮すべき「文化の違い」がある。 インドは1947年に英国から独立

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    samoku 2016/04/12
  • パナマ文書に激怒するアイスランド国民の希望? アイスランド海賊党とは

    「パナマ文書」が起こした余波 レイキャビクの国会議事堂前で大規模なデモが発生した。Stigtryggur Johannsson-REUTERS 4月3日に流出した「パナマ文書」が世界のメディアを賑わせている。リストにはイギリスのキャメロン首相の親類やロシアのプーチン大統領の知人、中国の習主席を含む共産党トップの親類など大国指導者の関係者も多数含まれており、説明責任への糾弾はまだ続きそうだ。 なかでももっともおおきな反響があったのは、アイスランドだろう。アイスランドでは、「パナマ文書」がリークされた翌日に首都・レイキャビクの国会議事堂前で大規模なデモが発生。参加者の数は人口の10%とも言われる。 pic.twitter.com/bKJqFnuneb — (╯°□°)╯︵ ┻━┻ (@w03_) 2016年4月4日 4月4日、アイスランド大規模デモの様子(Tweet by Jason Scot

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  • パナマ文書はどうやって世に出たのか

    パナマの法律事務所「モサク・フォンセカ」から流出した、金融取引に関する大量の内部文書。これを元に「パナマ文書リーク」の報道記事が続々と出ている。 いったいどうやって情報がメディアの手に渡り、各社の報道につながったのか。 ウェブサイト、ニーマン・ラボ(4月4日付)とワイヤード(4月4日付)の記事から、要点をまとめてみたい。 法律事務所の内部文書は1977年から2015年12月までの期間のもので、1150万点に上る。文書のサイズは2.6テラバイトに及ぶという。ウィキリークスの手によって世に出た米外交文書リーク(「ケーブルゲイト」、2010年)が1.73ギガバイトであったので、これの1000倍以上になるという。 1150万の文書ファイルには480万の電子メール、100万の画像、210万のPDFが入っていた。 【参考記事】世紀のリーク「パナマ文書」が暴く権力者の資産運用、そして犯罪 経緯は 201

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    samoku 2016/04/07
  • ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

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    samoku 2016/04/02
  • クルド人「独立宣言」がシリアの新たな火種に

    内戦が続くシリアで北部の広い地域を実効支配している少数民族のクルド人勢力。欧米の支援を受けてテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)を撃退するなど存在感を強めている彼らの「独立宣言」が、新たな混乱を巻き起こしている。 クルド人勢力は先週、シリア北部の3つの支配地域を統合し、連邦制による自治を始めると宣言した。だが国家の分裂につながりかねない宣言に対し、シリア政府も反政府勢力も猛反発。シリア外務省は「憲法違反で無効である」との声明を出し、反政府勢力の中心的存在であるシリア国民評議会も法的根拠がなく、国土の一体性を損なう主張だと批判している。 <参考記事>【ブリュッセル・テロ】アメリカは地上部隊投入でISISの「国」を叩け さらにシリア北部と国境を接する隣国トルコも、この動きに神経をとがらせている。国内に敵対的なクルド人武装勢力を抱え、分離独立運動を警戒するトルコにとって、国境沿いの

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    samoku 2016/04/02
  • 怒りのデス・ロードに本物の怒りが集中

    修復不可能? 地元住民らは砂漠の脆弱な生態系が荒らされたと抗議(写真はナミビアの砂漠) ValerieVS-iStock. アフリカ南西部ナミビアの沿岸に横たわるナミブ砂漠。荒涼とした風景は、文明社会滅亡後の近未来を描いた映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の舞台にぴったりだ。 オーストラリアの製作チームが満を持して世に出したシリーズ最新作は今年6部門のオスカーに輝いた。当初ロケ地に予定されていた国内の砂漠が異常気象による大雨で緑野に姿を変えたため、急きょアフリカに飛んで撮影を敢行したというハプニングも話題になった。 すさまじいアクションの連続に映画ファンが興奮する一方で、ロケ地では住民らの怒りが噴き出している。ナミブ砂漠は一見すると死の世界のようだが、ここには脆弱な生態系がある。大挙して乗り込んできた撮影クルーが砂漠でけなげに生きる小さな爬虫類や希少なサボテンにダメージを与えたとい

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    samoku 2016/04/02
  • 中国有力紙の編集者が抗議の辞任、痛烈な辞職届をネットに公開

    強まる言論統制 習近平に辞職を求める公開書簡がネットに表れたた3月上旬には、20人以上が逮捕された David W Cerny-REUTERS 中国の有力紙の編集者が中国共産党のメディア規制に反発して辞職した。29日、広東省にある「南方都市報」の文化面編集者である余少鐳(ユィ・シャオレイ)が、マイクロブログの新浪微博(シンランウェイボー)に自らの辞職届を撮影して投稿。辞職の理由欄には「あなたたちの姓は名乗れない」と書かれていた。 これは2月に習近平(シー・チンピン)国家主席が、中国メディアの「姓は"党"である」と言ったことを指している。すなわち、親である共産党に忠誠を尽くし、その意向に従えという意味だ。 'Unable to Bear the Party Surname,' Editor Resigns https://t.co/IgG1i51uMc pic.twitter.com/zqg

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    samoku 2016/03/31
  • 指名候補争い激化、トランプは「自分以外でも指名獲得候補者支持」誓約を破棄

    3月29日、米大統領選の共和党候補指名争いでトップを走るドナルド・トランプ氏は、自分以外が指名を獲得したとしてもその候補者を支持するとした誓約を破棄した。ウィスコンシン州ミルウォーキーで撮影(2016年 ロイター/Ben Brewer) 米大統領選の共和党候補指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏は29日、自分以外が指名を獲得したとしてもその候補者を支持するとした誓約を破棄した。 トランプ氏はCNNのタウンホールイベントで昨年の誓約を守るかとの問いに対し、「いいや、これ以上守らない」と述べた。 昨年9月にトランプ氏が誓約書に署名したことは、共和党全国委員会の中で同氏に対する信頼を高めるのに重要な役割を果たした。同様の誓約書には同氏のライバル全員も署名している。 トランプ氏が態度を変えた裏には、候補指名争いで2位につけるテッド・クルーズ上院議員との激しい対立がありそうだ。両者は先

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    samoku 2016/03/31
  • 「トランプ現象」を掘り下げると、根深い「むき出しのアメリカ」に突き当たる

    記事の冒頭にこちらの写真を貼っておく。後ほど解説するので、数秒間見つめていただきたい。 ドナルド・J・トランプ氏を理解するには、まず彼の熱烈な支持者の心境に寄り添うことが必要だ。アメリカリベラル系メディアはトランプ氏の大躍進に焦りを隠せず、来る日も来る日もひたすらこき下ろす記事を発信している。 だが、ただ「おぞましい」「明らかな嘘を付いている」「支離滅裂な演説をする」「まったく実現不可能な公約を口走っている」「暴言がひどい」と羅列しているだけでは、トランプ氏の破壊力に太刀打ち出来ない。それどころか次にトランプ氏が仕掛ける扇動に対してあらかじめ免疫をつけることもできない。大手メディアや共和党のエスタブリッシュメントがトランプ氏を「許しがたき、恥ずべき存在」だと非難すればそれだけ、同氏の支持者は熱狂するからだ。「ざまを見ろ」と。 この支持者たちは誰なのか?なぜ溜飲を下げているのか? 表面的な

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    samoku 2016/03/16
  • 共和党エスタブリッシュメントはなぜ見捨てられたのか

    <共和党エスタブリッシュメント(保守流)への公開書簡> 君たちは、アメリカを代表する産業資家であり、ウォール街の大立者であり、億万長者だ。何十年もの間、共和党の屋台骨を支えてきた。 君たちは、自分の莫大な財産をGOP(共和党の愛称。Grand Old Partyの略)に注ぎ込んだ。目的は、節税と補助金。規制緩和と知的所有権の保護。市場シェアを上げて製品を値上げすること。労組を骨抜きにして移民を低賃金で働かせること。住宅購入者や学生債務者には容赦なく自己責任を追及しながらも、自分の会社が破綻したときには公的資金で助けてもらうこと。そして、自分たちのインサイダー取引を見逃してくれる裁判官を任命することだ。 君たちはあらゆる手を尽くして途方もない富を築いた。おめでとう。 だが今日は、君たちに残念な知らせがある。君たちはいま大きな代償を払わされている。今後、その負担はいや増すばかりだろう。 第

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    samoku 2016/03/12
  • なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?

    今週のアイオワ党員集会では、自称「民主社会主義者」のサンダースがヒラリーに肉薄した Rick Wilking-REUTERS 各州の予備選が始まったアメリカの大統領選では、民主党のバーニー・サンダース候補に若者の支持が集まっています。今月1日のアイオワ党員集会では、盤石と言われたヒラリー・クリントン陣営に1%未満の差まで詰め寄る一方で、今月9日に予定されているニューハンプシャーの予備選では自身の選挙区バーモントの隣ということもあって、大差での1位が見込まれています。 このサンダースですが、60年代から「反戦・反格差」を主張として掲げており、自分は「民主的な社会主義者」という立場を一貫して通しています。さらに大統領選で「政治による革命を目指す」としています。政策としては「空前の大増税を行って富裕層の富を吐き出させ」、「スウェーデンや日のような政府一元化の健康保険制度」を導入、さらには「公立

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    samoku 2016/03/04