世界は自分とは関係ないところで動いている。そのような思いを抱く人がほとんどではないだろうか。お届けするのは、世界は変えられると信じ続け、本当に動かした若者や人生の先輩たちの物語。彼らが実現を諦めなかった、核兵器を禁止する条約は効力を持つことに。核兵器は、来年には国際法で“違法”になる。 (アメリカ総局 佐藤文隆/科学文化部 籔内潤也/ネットワーク報道部 松本成至/ヨーロッパ総局 古山彰子)
北方領土問題でロシア側が日本をけん制する発言をしていることについて、河野外務大臣は、11日の記者会見で見解を問われましたが、記者の質問を繰り返し無視する一幕がありました。河野大臣には、交渉に向けた環境を整えるねらいがあるとみられますが、質問そのものに応じない姿勢には批判が出ることも予想されます。 こうした発言について、河野外務大臣は、11日の記者会見で、記者団から見解を問われたのに対し、「次の質問をどうぞ」と4回にわたって繰り返し述べ、質問には、一切答えませんでした。 そして、記者団が「公の場での質問に対し、そうした答弁は不適切ではないか」とただすと、「交渉に向けての環境をしっかり整えたい」と説明しました。 河野外務大臣は、政府の方針を交渉の場以外で発信することは、よけいな臆測を呼び、交渉のためにならないなどとして、国会でもたびたび発言を控えることに理解を求めていて、今回の対応も、そうした
夏の生活時間を早める「サマータイム」の導入について、安倍総理大臣は、自民党の遠藤元オリンピック・パラリンピック担当大臣と会談し、党内で議員連盟を発足させ時間をかけて議論を進めていく方針を確認しました。 これを受けて、自民党の遠藤元オリンピック・パラリンピック担当大臣は24日、総理大臣官邸で安倍総理大臣と会談し、来月はじめにも党内で議員連盟を発足させ、検討を始めることを報告しました。 そのうえで、遠藤氏が「サマータイムの導入ありきではなく、経済界など多くの意見を聞いていきたい」と述べたのに対し、安倍総理大臣も「丁寧にやってもらいたい」と述べ、時間をかけて議論を進めていく方針を確認しました。 このあと、遠藤氏は記者団に対し、「無理してやれることではなく、多くの理解が得られなければできないことだ。秋の臨時国会で法案ができるとか、来年から施行できるということはありえない」と述べました。
「最近、バスの本数が減ったなぁ」と感じること、ありませんか。「何をいまさら…」と感じる方もいるかと思いますが、調べてみると、たしかに今、バス業界では大きな異変が起きていました。それも大都市部で。しかも、このままなにも手を打たないでいると、かなり深刻な事態になりそうなんです。 (宮崎放送局記者 牧野慎太朗・ネットワーク報道部記者 後藤岳彦・おはよう日本ディレクター 北條泰成) ことし2月、福岡県民に衝撃が走りました。あの、日本最大規模のバス会社が大規模な減便を発表したのです。 その会社とは「西鉄」の愛称で福岡県民に親しまれている「西日本鉄道」。何に衝撃を受けたかというと、その対象路線でした。これまでバス路線の見直しと言えば地方の赤字路線が「定番」でしたが今回の対象は福岡市中心部。それも、屋台が立ち並ぶ「中洲」を中心に「天神」や「博多駅」などを結ぶ、1日平均8000人が利用する黒字路線でした。
電気やガス、ビールなどが値上がりした影響で、買い物などへの意欲を示す先月の消費者マインドは「弱含んでいる」に悪化しました。 それによりますと、先月は暮らし向きや収入の増え方など4つの質問項目すべてが前の月を下回り、「消費者態度指数」は前の月から0.7ポイント低下して、43.6となりました。 指数の低下は2か月ぶりで、これを受けて内閣府は、消費者マインドの基調判断も「足踏みがみられる」から「弱含んでいる」へと2か月ぶりに引き下げました。 これについて内閣府は電気やガスなどの公共料金のほか、ビールや宅配便など暮らしに身近なものの値上がりが相次いでいることが影響したとしています。 内閣府では「過去と比較すると、消費者態度指数の水準自体は悪くはないが、今後、低下の傾向が続くかどうか注意したい」と話しています。
日本年金機構からデータ入力の業務を委託された東京の会社が、契約に違反しておよそ500万人分の個人情報を中国の業者に渡し、入力業務を任せていたことが厚生労働省などへの取材でわかりました。 ところが、厚生労働省などによりますと、この会社は、中国の業者にデータの一部を渡し、入力業務を任せていたということです。 これらの個人情報は、公的年金の受給者が所得税の控除を受けるために日本年金機構に提出したもので、年金機構とこの情報処理会社が交わした契約では、個人情報を保護するため、別の業者への再委託を禁止していました。 厚生労働省によりますと、中国の業者から個人情報が外部に流出した事実は今のところ確認されていないということです。 この情報処理会社については、データの入力が進まず、少なくとも6万7000人の受給者が所得税控除が受けられず、本来よりも少ない年金しか受け取れない事態となっていて、日本年金機構が、
公明党の山口代表は、党の地方組織の代表者らを集めた会議であいさつし、働き方改革関連法案について、経済成長を推し進めていくためにも必要だとして、国民の理解を深め、今の国会で成立させたいという考えを強調しました。 そのうえで、山口氏は「戦後の労働基準法制定から70年ぶりの大改革となる働き方改革関連法案への国民の理解を深め、今の国会での成立を期していく」と述べました。 一方、山口氏は憲法改正について、「引き続き、党の憲法調査会で議論を深めるとともに、衆参両院の憲法審査会で議論を進め、国民の理解を伴っていくことが何よりも重要だ」と述べ、国会などでの議論を通じて、国民の幅広い理解を得る必要があるという考えを重ねて示しました。
夫婦が希望すれば結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」の制度について、内閣府の世論調査で、導入に必要な法改正を容認する人は42.5%で、反対する人を10ポイント余り上回りました。今回、調査対象が変わったため、単純に比較できませんが、容認する人の割合はこれまでで最も高くなりました。 それによりますと、夫婦が希望すれば結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」の制度について、導入に必要な法改正を容認する人は42.5%で、反対する人の29.3%をおよそ13ポイント上回りました。 今回、調査対象が変わったため、単純に比較できませんが、容認する人の割合は、平成8年の調査開始以来最も高くなりました。逆に、反対する人の割合はこれまでで最も低くなりました。 一方、夫婦や親子の姓が異なる場合、家族のきずなに「影響がない」と答えた人は64.3%で、「弱まると思う」の31.5%のおよそ2倍になりました。 結果につい
フランスのマクロン大統領は、軍の幹部らを前に演説を行い、15年以上前に廃止された徴兵制度を復活させる考えを示し、相次ぐテロの脅威に備えるためなどとして18歳から21歳の男女に対し、1か月間の兵役という形で導入を目指すと見られます。 この中で、「すべての国民を対象にした徴兵制度に向けて取り組み、実現させる」と述べ、2002年に廃止となった徴兵制度を復活させる考えを示しました。 マクロン大統領は、去年の大統領選挙で、相次ぐテロの脅威に備えるためや国民の団結を強めるためだとして18歳から21歳の男女に対し、軍による訓練を中心とした1か月間の兵役の義務化を公約に掲げていました。 今後、この公約に沿った形で導入を目指すと見られますが、徴兵制度の復活には、その効果を疑問視する声や多額の費用がかかるという批判もあり、実現に向けて曲折も予想されます。
フィリピンで、慰安婦問題を表す女性の像が、史跡の設置などを行う政府機関によって初めて設置され、現地の日本大使館はフィリピン政府に対して両国関係に及ぼす影響への懸念を伝えました。 像は、フィリピンの民族衣装を着た女性が目隠しをされていて、台座には「1942年から1945年の日本の占領下で虐待の被害にあったすべてのフィリピン人女性の記憶」などと記されています。国家歴史委員会によりますと、像は、設置を提案したフィリピン国内の民間団体から資金の提供を受けて作られたということです。 太平洋戦争で戦場となったフィリピンでは、1990年代に旧日本軍の慰安婦だったという女性たちが名乗り出て、村山内閣当時の1995年に発足した「アジア女性基金」から「償い金」の支給などが実施されましたが、これを拒否して日本政府に「公式な謝罪と賠償」を求める人たちもいます。 フィリピンで慰安婦問題を表す女性の像が設置されたのは
アメリカ・サンフランシスコの市長が慰安婦問題を象徴する少女像の寄贈の受け入れを承認したことなどを受けて、30日に開かれた自民党の特命委員会で、日本の立場に理解を得るため対外的な発信を一層強化すべきだという意見が相次ぎました。 出席者からは、「日本の立場を官民を挙げてありとあらゆる場面で主張していくべきだ」「明らかな事実関係の間違いには粘り強く訂正を求めていく必要がある」などと、対外的な発信を一層強化すべきだという意見が相次ぎました。 また、大阪市がサンフランシスコとの姉妹都市の解消を表明したことについて、「国としてもしっかりとしたスタンスを決めるべきだ」という意見が出される一方、「世界的に女性の人権を尊重する動きが強まっており、国として発信すると間違ったメッセージを与えかねない」という指摘も出されました。 特命委員会は、今後、政府の対外的な広報の充実を支援するとともに議員外交を通じて日本の
経団連の榊原会長は23日の記者会見で、衆議院選挙の結果について、安定的な政権基盤が維持されたとして、歓迎する意向を示すとともに、今後、財政再建に向けた消費税率の引き上げや社会保障制度の改革などを求める考えを示しました。 また、憲法改正に向けた議論について、榊原会長は「改憲論議も重要だが、経済界としては、経済最優先の政策運営を基本姿勢としてやっていただきたい」と述べました。
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、アメリカの国防長官と国務長官が新聞に寄稿し、北朝鮮が挑発行為を直ちに停止すれば交渉する用意があると明らかにしたことに関連して、対話のための対話では意味がないとしたうえで、関係国と連携し圧力を強化する考えを強調しました。 これに関連して菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「米国の対北朝鮮政策を改めて説明したものだと承知している。『すべての選択肢がテーブルの上にある』と言葉と行動で示すトランプ政権の姿勢を高く評価している」と述べました。 そのうえで菅官房長官は、「日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる『2+2』の機会も活用し、日米同盟の抑止力、対処力を強化していきいたい。対話のための対話では全く意味がなく、関係国と緊密に連携して圧力を強化し、諸懸案の解決に向けた具体的な行動を強く求めていきたい」と述べました。 一方、菅官房長官は、安倍総理大臣の夏休みについて、
1人の女性が産む子どもの数の指標となる去年の出生率は1.44となり、前の年よりわずかに低下したことが厚生労働省の調査でわかりました。また、出生数はおよそ97万7000人と初めて100万人を下回って、少子化が進んでいる現状が浮き彫りとなっています。 年代別では、30代後半から40代前半にかけてわずかに上昇した一方、30代前半まではおしなべて低下しています。 都道府県別の出生率は沖縄が最も高く1.95、次いで島根が1.75、長崎が1.71でした。 一方、最も低かったのは東京の1.24で、北海道が1.29、宮城が1.34となっています。 また、去年の出生数は、前の年より2万8000人余り少ない97万6979人で、初めて100万人を下回って、統計を取り始めて以降、最も少なくなりました。 一方、死亡数は130万7765人で、1万7000人余り増えて戦後、最多となっています。その結果、出生数から死亡数
保育所などの空きを待っている「待機児童」は、去年10月の時点で全国で4万7700人余りと、2年連続で増加したことが、厚生労働省のまとめでわかりました。 都道府県別で最も多かったのは、東京で1万2232人、次いで沖縄県が4104人、千葉県が3384人などとなっています。一方、石川県など北陸を中心に合わせて5つの県では待機児童が1人もいなかったということです。 全国の待機児童数は、毎年4月と10月の時点の人数が公表されますが、4月以降に入所を希望しても次の年までは空きが出ないケースが多いため、例年、10月の時点は4月の2倍ほどになるということです。 厚生労働省は、1人でも多くの親が子どもを安心して預けて働けるよう受け皿の整備を進めたいとして、この6月にも新たな対策を公表する方針です。
稲田防衛大臣は参議院予算委員会で、大阪の学校法人「森友学園」が運営する幼稚園の教育内容に関連して、「教育勅語の精神である親孝行など、核の部分は取り戻すべきだと考えており、道義国家を目指すべきだという考えに変わりはない」と述べました。 これに対し、稲田防衛大臣は「10年以上前の政治家個人としての意見を述べたもので、全く同じ意見を持っているわけでもない」と述べました。 一方で、稲田大臣は「教育勅語の精神である親孝行や、友だちを大切にすることなど、核の部分は今も大切なものとして維持しており、そこは取り戻すべきだと考えている」と述べました。 そして、「教育勅語の精神である、日本が高い倫理観で世界中から尊敬される道義国家を目指すべきだという考えは、今も変わっていない」と述べました。 また、稲田大臣は「教育勅語が戦前、戦争への道につながるなど、問題を起こしたという意識はあるか」と問われたのに対し、「そ
安倍総理大臣は東京都内で開かれた、みずからが会長を務める超党派の議員グループの会合であいさつし、憲法改正を発議できるよう、自民党が主導して国会で具体的な議論に入らなければならないとしたうえで、憲法改正の実現に強い意欲を示しました。 出席した衛藤晟一総理大臣補佐官によりますと、安倍総理大臣は、「ことしは憲法の施行から70年の節目の年であり、憲法改正に向けて総力を挙げて頑張っていこう」と述べました。そのうえで、安倍総理大臣は「憲法改正に向けた発議ができるよう具体的な案を議論することが大事であり、自民党がリードして議論に入らなければならない。国の在り方をどう考えるのか、自民党が責任を持って率先して環境を作り、そして必ずや憲法改正をしていきたい」と述べ、憲法改正の実現に強い意欲を示しました。
大阪・豊中市の国有地の売却問題に関連して、この学校法人が運営する幼稚園の運動会で、子どもたちが「安倍首相頑張れ」などと発言したことが政治的で問題ではないかと指摘されていることについて、学校法人の理事長は「偉人の勉強であり、何も偏っていない」と述べ、問題はないという考えを示しました。 昨年度の運動会の映像では、このほかに、「日本を悪者として扱っている中国、韓国が心を改めて、歴史教科書でうそを教えないようお願いいたします」とか、「安保法制国会通過よかったです」などと子どもたちが発言する様子も映っています。 これについて、森友学園の籠池泰典理事長はNHKの取材に対し、「偉人の勉強であり、過去の人もいれば、現代の人もいる。安倍さんのことも話せば、リンカーンの話もする。何も偏っていない」と述べ、問題はないという考えを示しました。 一方、27日の衆議院予算委員会で、安倍総理大臣は、この問題を取り上げた
停滞する消費を盛り上げようと、月末の金曜日に早めの退社を促すキャンペーン、「プレミアムフライデー」が24日から始まります。政府と経済界によるキャンペーンが消費の底上げや働き方改革につながるかどうか注目されます。 業界団体や企業、それに地域の商店街は、早めの退社を見込んで限定の商品やイベントなどの準備を進めています。官民でつくる協議会によりますと、共通ロゴマークの使用を申請した企業や団体の数は、23日の時点でおよそ4000件だということです。 企業や官公庁の中には、24日以降、月末の金曜日は午後に有給休暇の取得を勧めるなど、積極的な参加を社員や職員に呼びかけるところがある一方で、顧客への対応を優先することや、すでに休暇の取得を推進してきたことを理由に、参加に慎重な企業も多く、対応は分かれています。 「プレミアムフライデー」は、早めの退社が前提となるだけに、どの程度、消費の底上げや働き方改革に
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