新日鉄と住友金属の合併は日本の産業の再編に波及? 節分の日である2月3日夕刻、ニュースをパソコンで見ていてびっくりした。 「新日鉄・住金 合併へ」と出ているではないか。そして、多くの記事には、巨大鉄鋼メーカー「アルセロール・ミタルの買収」への対抗か? と書かれていた。実際に2006年6月に世界最大手の鉄鋼メーカーであるミタル・スチールが第2位のアルセロールを(敵対的に)買収し、粗鋼生産量で新日鉄の3倍以上の巨大メーカー「アルセロール・ミタル」が誕生した時の衝撃は大きかった。その後、多くの日本鉄鋼メーカーは買収防衛策に走っており、鉄鋼メーカーのトップからその時の苦労談を聞かせてもらったこともある。 しかしながら、それは合併の理由のごく一部だと私は考える。今回の合併は、設備や研究開発への投資力、3社寡占状況にある鉄鋼石メーカーとの原料価格交渉力、そして自動車メーカーなどユーザーとの価格交渉力の
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