●三浦展の『ファスト風土化する日本』を読んでいるのだが、あまりの面白さに頭痛がしてくる。 詳しくは後に「知性下流社会」で触れるつもりですが、あまりに面白過ぎる部分を1つ紹介します。 2002年7月には、群馬県前橋市の家に散弾銃を持った男が押し入り、19歳の娘を連れ去るという事件があった。 (略) その男は栃木県足尾市で車を捨て、鹿沼市付近で警察官夫婦を拉致、夫の運転する車で日光宇都宮道路、東北自動車道を逃げ、結局、佐野藤岡インターチェンジで降りたところを逮捕された。まさに交通網の整備を前提としなければありえない事件である。(p.60) ここまで読む分には、なんの問題もありません。 そして、普通にこれだけ読めば、この後に続く文章は「高速道路を中心とした交通網の整備が、犯罪の範囲を大幅に拡大した」という主旨のものであろう事に、想像が及ぶと思う。 しかし、三浦展はそうとは考えない。 この次の引用
・はじめに ・第1章 「中流化」から「下流化」へ ・第2章 階層化における消費者の分裂(その1) ・第2章 階層化における消費者の分裂(その2) ・第4章 年収300万では結婚できない!? ・第4章、その他の細々とした部分について。 ・第3章 団塊ジュニアの「下流化」は進む! ・で、結局「上中下」ってなに? ・三浦展のいう「中流」とは? ・「原風景」がないのは三浦展、重松清、お前らのほうだ ・第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?(その1) ・第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?(その2) はじめに 三浦展(みうらあつし)は、この本で論じる対象を「下層」ではなく「下流」だと論じている。 三浦展の論によれば、下層とは「働いても働いても豊かになれない貧乏人」、下流とは「中流であることに対する意欲のない人」なのだという。 その上で三浦展は世代論を持ち出し、「団塊ジュニア世代は、
下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書) 作者: 三浦展出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/09/20メディア: 新書購入: 2人 クリック: 125回この商品を含むブログ (661件) を見る この本を読んで、わたしの三浦氏への評価は極度に下がった。『「家族と郊外」の社会学』や『「家族」と「幸福」の戦後史』では、関心が比較的近かったので読みやすかったということもあるだろうが、歴史的な事例やデータの紹介が興味深かったし、記述もていねいであったと思う。(今読み返したらどう思うかわからないが。)『ファスト風土化する日本』も、印象論にとどまるところがあるとはいえ、あくまでも印象を元にしたスケッチということであるなら納得がいく部分もある。(犯罪発生率の話は除く。) しかしこの本は、調査をやっているあたりがかえってうさんくささを増しているように思える。Amazonの書評でもサンプリン
■マスコミが儲かる「下流社会」 2005/11/6 三浦展の『下流社会』(光文社新書)がベストセラーの上位に食い込み、20万部を越えたそうだ。『さおだけ屋はなぜ潰れないか』(光文社新書)が100万部、『バカの壁』が400万部。新書が爆発的に売れる時代になったみたいだ。小説の文庫ばかりが売れた時代より進歩である。フィクションが「教養だ」なんておかしい。 『下流社会』はインパクトがあるタイトルである。「一億総中流」を耳にたこができるくらい聞かされた世代にとっては、とうとうそういう時代がきてしまったかと嘆かせるに足るネーミングである。 基本的にこの本は「下流」であることを脅す本である。「生活能力が低い」、「300万では結婚できない」と恐怖を煽る「商法」である。「恐怖商法」というのはマスコミや広告社会の常套手段である。 というか基本的に商売は人の恐怖を煽ることによっ
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