前回、予告したように、これから数ヶ月にわたって、「トランスクリティークとポストモダン」と題する論稿の草稿を書き進め、公開してゆきます。内容は、すでに示した概要の通りで、柄谷行人とジャン=ポール・サルトルの議論を検討するものです。この草稿では、両者の主要著作を読解することから始めてゆくことにします。 さて、作業にとりかかるまえに、最初に述べておきたいことがあります。これから私は、柄谷とサルトルを論じ、その過程で両者の議論を接合することになるでしょう。このとき、作業が理論的なものであればあるほど、何かしら言外の意図をもつものとして解釈されるだろうことは、容易に想像がつきます。もちろん、どのように読まれても構わないのですが、無用な詮索にもとづく誤解を避けるために、最初に私の意図を明らかにしておこうと思います。 現在、日本では、柄谷行人の著作が、以前ほど積極的に参照されることはありません。むしろ、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く