20 世紀の経済学の巨人ピエロ・スラッファは、同時に経済学で最も寡作な一人だった――でもそのわずかな論文の一つ一つが、とんでもない代物ばかりだった。スラッファの 1926 年の規模に対するリターンと完全競争に関する論文 (1925 年イタリア語論文の改訂) は、マーシャル派の企業理論にすさまじい矛盾を見つけ出した。自分の業績に関する有名な 1930 年のシンポジウム結語でかれが述べたように: 「わたしはマーシャルの理論に内在的な前提が何なのかを見つけ出そうとしています。ロバートソンさんはそれをきわめて非現実的と見なすようですが、わたしもそれに同意します。あの理論が、論理的に自己矛盾を起こさず、しかもそもそも説明しようとした事実と一貫性を持つような形では解釈不可能だということについては意見の一致を見ているようです。ロバートソンさんの対処療法は数式を廃棄することで、その示唆によればわたしの手法