「ユーザー部門にも責任を負わせる、言いっ放しで終わらせない」――JTB・志賀常務【前編】:経営革新の担い手たち(1/3 ページ) 「経営者、業務部門、IT部門の三者の利害は決して一致しない」――JTBの志賀常務は語る。プロジェクトが失敗する主要因もこれだ。そこで関係者全員を巻き込み、かつ全責任を一人の担当者に負わせるという大胆な体制をつくり、業務改革を推進した。 なぜシステム開発プロジェクトは失敗するのか。多くは要件定義の不備やコスト管理の甘さなど、ユーザー部門とIT部門の意識の違いに起因する。ジェイティービー(JTB)の常務取締役で経営企画部門、事業創造部門、およびIT部門を担当する志賀典人氏は、プロジェクト成功のためには「受益者負担を徹底し、ユーザー部門に最後まで責任を持たせる体制が不可欠」と話す。 ITと経営戦略を一体に ――志賀さんは2005年からCIO(最高情報責任者)として経営