RISC-Vの世界的な普及を促進するため、Qualcomm、Infineon、BOSHなど5社がリファレンスアーキテクチャなどを提供する企業を共同設立すると発表 米国のQualcomm Technologies、ドイツのInfineon Technologies、ドイツのRobert Bosch、ノルウエーのNordic Semiconductor、オランダのNXP Semiconductorsの5社は、RISC-Vプロセッサの世界的な普及を促進するための企業を共同で設立すると発表しました。 RISC-Vは、RISC-V Internationalの下でオープンかつ無料で使えるプロセッサの命令セットとしてライセンスされています。シンプルな命令セットで電力効率の高いプロセッサを実現可能な点が特徴とされているため、将来的にはArmの競合になるとの見方もあります。 下記はQualcommが発表し
英Arm Holdingsは、米Qualcommに知的財産権を使用したチップ設計を認めるアーキテクチャライセンス契約を破棄すると、米Bloomberg Newsが10月22日(現地時間)に報じた。両社の間で法的な争いが続いている。 報道によると、ArmはQualcommに対し、ライセンス契約の解除を60日以内に通知することを義務付けており、Qualcommはこの契約により、Armが所有する標準規格に基づいた独自のチップを開発することができるという。 日本のソフトバンクグループが過半数の株式を保有するArmは、Qualcommが米Nuvia(シリコンバレーの半導体設計スタートアップ)を買収した後、新たなライセンス交渉を怠ったとして、2022年にQualcommを提訴している。 Armは以前、米Microsoftの「Copilot+」ノートPC向けに計画されているQualcommの現行の設計が
「アーキテクチャライセンス」はArmのビジネスモデル Armは、スマートフォン/タブレットやPC、組み込み機器で使われるCPUやGPUの“アーキテクチャ”の設計をなりわいとしている。 「それならIntelやAMD、NVIDIAと同じでは?」と思う人もいるかもしれないが、これらの企業は、自ら設計したCPU/GPUを自社で販売している。それに対して、Armは自らCPU/GPUを販売していない。「ならどうやって生計を立てているの?」という点だが、アーキテクチャをもっぱら他社にライセンス(利用許諾)することで生計を立ている。 AppleやMediaTekなど、同社のライセンス供与先は多岐に渡る。QualcommもArmとライセンス契約を締結し、その上で同社のSoC(System on a Chip)に搭載するCPUコアの設計を行ってきた。 ArmはなぜQualcommへのライセンスを取り消すのか?
Google、NVIDIA、Qualcomm、インテルらが、RISC-V用オープンソース開発を加速させる組織「RISC-V Software Ecosystem」(RISE)プロジェクトを立ち上げ RISC-V(リスクファイブ)プロセッサ対応のオープンソース開発を加速させる組織「RISC-V Software Ecosystem」(RISE)プロジェクトが、Linux Foundation Europeをホストとし、Google、NVIDIA、Qualcomm、インテルを始めとする13社がボードメンバーとなってスタートしました。 もともとRISC-Vはカリフォルニア大学バークレイ校のコンピュータサイエンス科が開始した、新しいプロセッサ命令セットを開発するためのプロジェクトです。創立メンバーにはRISCプロセッサの基礎を築いた計算機科学者のデイビッド・パターソン博士らがおり、当初は教育に使う
Arm版Windows 11で「ATOK」が問題なく使える日は来るのか? Qualcomm日本法人のPC事業責任者の見解 家電量販店のPC売り場を見ていると、QualcommのSoC「Snapdragon Xシリーズ」を搭載するWindowsノートPCが徐々に存在感を増している。スマートフォン/タブレット向けSoC「Snapdragonシリーズ」から派生して生まれたこともあり、Snapdragon Xシリーズを搭載するノートPCは「バッテリー駆動時のパフォーマンス低下が少ない」「バッテリー駆動時間が比較的長い」といった特徴を備えている。 一方で、Snapdragon XシリーズのCPUコアは「Armアーキテクチャ」ベースで、IntelやAMDが採用する「x86アーキテクチャ」との互換性を有しない。しかし、Qualcommによるとグローバルにおける利用者数でトップ100のWindowsアプリ
Stable Diffusionは文字や画像を元に新たな画像を生成してくれるAIですが、実行環境としてPythonが必要とされてきました。そんな中、ONNXモデルおよびONNX Runtimeの活用とC++での実装でPythonへの依存をなくし、Xbox上で動作させることに成功した猛者が登場しました。 Stable Diffusion running on Xbox Series X and S for the first time - YouTube 左端の大きなアイコンが今回作成された「Unpaint」というアプリ。記事作成時点ではストアには存在せず、インストールするにはユーザーが自分でパッケージに署名する作業が必要になります。Xbox Series XおよびXbox Series Sのどちらでも動作可能とのこと。左の大きな画面にXbox Series Xの出力が表示されています。 起
Android端末を始めとする数多くのデバイスに採用されている音声コーデック「aptX」と「aptX HD」がAndroidオープンソース・プロジェクト(AOSP)に追加され、誰でも利用できるようになりました。Qualcommが特許を持っていたこれらのコーデックが開発者に開放されたことが一体何を意味するのかについて、Android専門のジャーナリストであるミシャール・ラーマン氏が解説しました。 Qualcomm has open sourced its aptX and aptX HD encoders, making them freely available to Android OEMs. Here's what that means. : Android https://old.reddit.com/r/Android/comments/11t16lk/qualcomm_has_o
スマートフォンゲーム「Pokemon GO」などで知られる米Nianticは11月16日(米国時間)、米Qualcommの新チップを搭載した屋外用ARグラスのリファレンスデザインを公開した。両社の技術を組み合わせたARプラットフォームを構築し、パートナー企業に提供する考え。 ARグラスはNianticのマップを使用して現在位置を確認し、現実の風景に情報やキャラクターをレンダリングするデバイス。利用者はグラス越しの風景を見ながらコントローラーを片手にARゲームなどをプレイできる。スマートフォンとは違う「目線を下げないAR」が実現するとしている。 同時に公開したデモ映像には現実の看板の上にARで追加情報を表示したり、家の屋根をARのロボットが走り回ったりするシーンもある。現実とレンダリングしたキャラクターをリンクさせるのは、Nianticが提供する「Lightship VPS」(VPS:Vis
クアルコムは、Armとのチップライセンスをめぐる訴訟で重要な勝利を収めたとロイター通信が報じました。 米デラウェア州の連邦裁判所で行われた陪審員裁判で、クアルコムのプロセッサがArmとのライセンス契約に基づいて適切に使用されていることが認められたそうです。 この判決により、クアルコムはノートPC市場への参入に向けた開発を継続できることになります。特にAIを活用したPCの実現に向けて、競合のNVIDIA、AMD、MediaTekなどと同様にArm系プロセッサの開発を進めていくことが可能になりました。 今回の訴訟は、クアルコムが2021年に14億ドル(約2000億円)で買収したスタートアップ企業Nuviaのライセンス契約をめぐって争われていました。陪審員団は、クアルコムがNuviaの技術を用いて開発したチップについて、自社のArm契約下で適切にライセンスされていると判断しました。 ただし、Nu
ArmとQualcommがライセンス契約を巡って争っている問題で、ArmがQualcommに対してチップ設計に関するライセンスを解除する通告を行ったことがわかりました。解除までには60日間の猶予があり、Qualcommには何らかの解決策提示が求められます。 Arm to Scrap Qualcomm Chip Design License in Feud Escalation - Bloomberg https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-10-23/arm-to-cancel-qualcomm-chip-design-license-in-escalation-of-feud アーム、クアルコム半導体設計ライセンス取り消しへ-対立激化 - Bloomberg https://www.bloomberg.co.jp/news/article
Qualcomm、Apple Siliconに匹敵するWindows PC向けSoCを2023年までに送り出すと予告 米Qualcommは11月16日(現地時間)、投資家向けイベント「Investor Day 2021」で、ArmベースのPC向けSoCを「今から9カ月後くらい」に出荷し、2023年にはこのSoC搭載のWindows PCが発売されると語った。同社のジェームズ・トンプソンCTO(最高技術責任者)は壇上で、「最高の性能を最低の電力で提供する」ことを目標としており、このSoCは「Windows PCの性能基準を定めるものになるよう設計されている」と語った。 このSoCは、Qualcommが1月に14億ドルで買収したNuviaのチームが設計している。Nuviaは、米AppleのMシリーズプロセッサの設計にかかわった元Apple従業員が2019年に設立した企業だ。 トンプソン氏の背後
QualcommのSnapdragonチップが無断でユーザーの個人情報を収集、Qualcommのサーバに送信していることが、ドイツのセキュリティ企業の調査で明らかになりました。 Qualcommのチップは多くのAndroidスマートフォン、そしてiPhoneにも搭載されています。 データ送信先の見知らぬサーバの正体とは セキュリティ企業Nitrokeyは最初、「Googleに個人データを送信しないようにするにはどうすればいいか」という実験を行う予定でした。そのためAndroidのオープンソース版をソニーのXperia XA2にインストール、Google製アプリを完全に排除しました。 ところがXperia XA2はインターネットに接続するとその数秒後、「izatcloud.net」という、Nitrokeyが知らない企業のサーバーにつながったそうです。WHOISで検索したところ、izatclo
Qualcommの次世代AI PC向けSoC「Snapdragon X」を搭載した最初のノートPCの市場投入を目前に控えた2024年6月13日に、QualcommがSnapdragon Xのアーキテクチャを公開しました。この資料を元に、Snapdragon Xが旧来のSnapdragonシリーズとどう違うのかを、複数のメディアが報じています。 The Qualcomm Snapdragon X Architecture Deep Dive: Getting To Know Oryon and Adreno X1 https://www.anandtech.com/show/21445/qualcomm-snapdragon-x-architecture-deep-dive Qualcomm Snapdragon X: Oryon CPU And Adreno GPU Architectur
iPhone 14シリーズで登場した衛星経由の緊急SOSや、衛星インターネット通信サービスの「Starlink」などが登場しており、モバイル業界では衛星通信サービスがトレンドになりつつあります。そんな衛星通信に対応するソリューション「Snapdragon Satellite」を、Qualcommが発表しました。 Qualcomm Introduces Snapdragon Satellite, The World's First Satellite-Based Solution Capable of Supporting Two-Way Messaging for Premium Smartphones and Beyond | Qualcomm https://www.qualcomm.com/news/releases/2023/01/qualcomm-introduces-snapd
最近の完全ワイヤレスイヤホンを見ていると、aptX系のコーデックに対応したモデルが減っているように感じます。 現在多くのエントリークラスのTWSで搭載されているのは、SBCとAACコーデックで、上位モデルになってようやくaptXが見えてきます。しかし、上位モデルにしても搭載していないモデルが増えてきており、高音質コーデックはLDACを搭載していることが増えてきました。 今回はTWSのaptX離れについて解説していきます。 完全ワイヤレスイヤホンのQualcomm離れ 格安に積むには高すぎるチップだったのかも Airohaチップの存在 AACコーデックでも十分だった LDACが強い そもそもコーデックだけで音質は決まらない 完全ワイヤレスイヤホンのQualcomm離れ 格安に積むには高すぎるチップだったのかも そもそも、aptXはQualcommの用意したコーデックなので、搭載するチップもQ
by Kārlis Dambrāns Qualcommが、ヨーロッパのテクノロジー企業や自動車部品メーカーら4社と合同で、Armの対抗馬になると目されているオープンソースアーキテクチャ「RISC-V」を採用した製品を開発する新企業を設立することを発表しました。 Leading Semiconductor Industry Players Join Forces to Accelerate RISC-V | Qualcomm https://www.qualcomm.com/news/releases/2023/08/leading-semiconductor-industry-players-join-forces-to-accelerate Qualcomm—one of Arm’s biggest customers—starts a RISC-V joint venture | Ar
PCのライターとしてキャリアをスタートし、今はPC、スマホ、自動車の半導体などを中心に取材して幅広い媒体でニュース記事や解説記事などを執筆している。 Qualcomm 社長 兼 CEO クリスチアーノ・アーモン氏は、マウイ島で開催した年次イベント「Snapdragon Summit 2023」において、ゼロから開発したArm CPU「Oryon CPU」を発表。Apple M2とのベンチマーク比較で上回っていることをアピールし、「われわれのOryonはCPU競争の局面を変えていく」と述べた。 Qualcommは2021年に、元AppleのAシリーズのアーキテクトだったジェラード・ウィリアムズ氏が率いていたArm CPU開発会社「Nuvia」を買収し、同氏をはじめとしたエンジニアを自社の開発チームに組み込み、自社でArm CPUの開発を続けてきた。 従来QualcommのArmアーキテクチャ
モノのインターネット(IoT)のオープン標準を定める組織であるConnectivity Standards Alliance(CSA)が、新たにスマートロックやデジタルキーのオープン標準「Aliro」の構築に取り組んでいることを発表しました。AliroにはAppleやGoogle、Samsung、QualcommといったITや半導体企業のほか、世界的錠前メーカーのAllegionやASSA ABLOY(アッサ・アブロイ)が参加しています。 Aliro - CSA-IOT https://csa-iot.org/all-solutions/aliro/ The Connectivity Standards Alliance Announces Aliro, A New Effort to Make Mobile Devices & Wearables Central To A Digital
Windows Latestによれば、Qualcommは「Windows on ARM」用の新チップ、「SC8280」を開発しているようです。 14インチラップトップに搭載し、社内テスト中? Qualcomm製の「Windows on ARM」用チップとして、「Microsoft SQ1」「Microsoft SQ2」「Snapdragon 8cx 2 5G」が登場しています。今回報じられた「SC8280」は、「Snapdragon 8cx」の後継品となる次世代ARM SoCのようです。 Qualcomm社内では現在、32GB LPDDR5を搭載した14インチラップトップに、「SC8280」を搭載したテストが行われているようです。 「SC8280」のサイズは「20ミリ x 17ミリ」で、「20ミリ x 15ミリ」の「Snapdragon 8cx」よりも大きくなっていると、Windows L
第294回 Qualcommはライセンス契約違反でArmが使えなくなる? 半導体IP紛争の歴史から結末を予想する:頭脳放談 ArmがQualcommをライセンス契約違反で提訴したのが2022年のこと。話し合いが続いていたようだが、合意できなかったようで、ついに期限を切った争いとなったようだ。実は、このような争いは昔からある。その争いの歴史から、この紛争の落としどころを予想してみた。 Qualcommはライセンス契約違反でArmが使えなくなる? 2022年から続くQualcommとArmのライセンスに関する紛争が佳境を迎えつつあるようだ。ご存じの通り、QualcommはArmからライセンスを受けて、主にスマートフォン向けのプロセッサを開発、販売している。ライセンス違反でArmが使えなくなると、その影響は計り知れない。こうしたライセンスやIP(知的所有権)に関する争いは昔から絶えない。その歴史
米Qualcommは7月19日(現地時間)、米Metaが前日発表した「Llama 2」をSnapdragon搭載スマートフォン、PC、VR/ARヘッドセットで実行できるようにすることでMetaと提携したと発表した。2024年以降に実現する計画だ。 Llama 2は、Metaが開発した大規模言語モデル(LLM)で、自然言語処理、会話生成、翻訳などのタスクに使用される。Llama 2が端末上で実行できるようになれば、Llama 2採用アプリの開発者は、クラウドコストを節約できるだけでなく、プライバシーを保護しつつパーソナライズされたユーザー体験を提供できるようになる。 開発者は同日から、「Qualcomm AI Stack」を使用して端末上AI向けにアプリの最適化を開始できる。Qualcomm AI Stackは、SnapdragonでAIをより効率的に処理できるようにする専用ツールセットで、
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く