StataとRは、医療統計や社会科学でよく使われている統計解析ソフトウェアだ。ユーザー層が被った代替的な選択肢である。Rの方が歴史は数年古いが、Stataの方が研究や教育での普及が早かった。これらの分野のユーザー数は、今でもStataの方が多いであろう。しかし、近年、ライセンス料の問題なのかStataをRで代替するようになってきており、両者を比較した言及を時折見かける。 1. プログラマ視点から見るとRの圧勝 プログラミング言語としてのStataは柔軟性の低い旧世代のマクロ言語といった趣で、オブジェクト指向関数型言語にシンタックスシュガーを被せたSのクローンであるRの方が洗練されている。Stataは最近のバージョンまで同時に複数データファイルをメモリに保持できなかったなど「無いわ~」と言いたくなることが*1。データ操作やグラフィックスもRの人気パッケージ*2を使うと、かなりRに分がある。し
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