日々増大しつづけるウェブ上の情報。人々がよりウェブを使って社会を豊かにしていくために、情報の整理と活用が求められている。セマンティックウェブと呼ばれる観点からウェブのよりよい可能性を追求するのが、国立情報学研究所の武田教授だ。AI分野一筋であるが、自らも「先がわからない分野」だと述べる武田教授に、次世代のウェブの形について伺った。 セマンティックウェブの分野で、ウェブを分析する Q:研究の中心的な内容についてお聞かせください。 私の専門は、人工知能とウェブ情報学です。自分自身ではウェブ情報学と呼んでいますが、かっこよく言うとウェブにある情報を科学するものだと思っていて、主にこの二つの間を研究しています。 詳しく言うとその中間にあるもの、専門用語で言う「セマンティックウェブ」が研究の中心になっています。 元々セマンティックウェブという言葉を言い出したのは、今年、コンピューター賞では最も権威の