中国から東南アジアへ移り住んだ中国人はその出身地よって得意とする職業・業種があり、海南島出身者にとってのそれはコックやコーヒーショップなどが代表的。 特に、 かつてイギリスの植民地だったマレーシアやシンガポールでは外交官や商人の雇われ料理人または大型船のコックとして働いていた海南人が多く、今でも海南系華人が経営する洋食屋が各地に点在しています。 タイでは両国ほどその数は多くないものの、それでもラーマ6世の治世に欧米外国人を顧問として積極的に招聘したことなどから海南人コックたちがポークチョップ、タンシチュー、ステーキといった料理を習得。後にその流れを汲む食堂が数多く誕生し、それらは一般にクックショップ(Cook Shop、กุ๊กช็อป)あるいはクックショップ・ハイラム(ハイラムは海南の意)と呼ばれ親しまれています。 時代を経て、今ではぱっと見は老舗のタイ料理屋あるいは古びた中華食堂といっ