「官邸の番犬」と化す警察 しかし、当時、警視庁の刑事部長の職にあったのが、他ならぬ中村氏、その人。直前に逮捕の中止を命じ、身柄拘束は取り止めに。 中村氏は週刊新潮の取材に、「私が決裁した。指揮として当然」と、認めたのだ。 「中村氏が刑事部長時代、政権との窓口になったのが、当時、警察庁官房長だった栗生氏。これ以降、栗生氏も一層、中村氏を取り立てるようになった」(同) 伊藤さんはその後、山口氏に対し損害賠償請求訴訟を提起。折しもこの7月7日、伊藤さんの勝訴(一部名誉毀損については敗訴)判決が最高裁で確定している。彼女は20日の会見で、 「中村氏には、トップに立つ者として決断してきたことにここまでいろいろな質問が投げかけられている中、答えを出さないということには、現在でも私の中で気持ち悪いものがあります」 などと心情を明かした。都合の悪いことには口を閉ざす「気持ち悪さ」は今回も遺憾なく発揮されて