青野由利さんの5月14日の毎日新聞の社説には、私も同意することが多い。平成17年度版の国民生活白書のデータをもとに、青野さんは 「今の状況は、かつて当たり前のように男女間に存在した格差が、男性の間にまで広がっただけかもしれない。であれば、性別を超えた共通認識のもとに、「不当な格差」を是正するための土壌が、ようやく整ったともいえるのではないだろうか。」 と指摘している。 ただ、私は不当な格差が解消されたとしても、男性内の格差拡大は残るだろうと思っている。 男女雇用機会均等法や技術革新の恩恵を受けた女性は、市場労働にフルタイム労働者として昔よりもはるかに活躍できるようになった。一方、体力という比較優位があった男性は、技術革新でその比較優位がなくなった。むしろ、技術革新はIT能力やコミュニケーション能力の比較優位のあるものが市場労働で求められるようになった。こうした能力は、男女というグループ間で
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