兵庫県香美町の香住漁港に25日、足が10本あるミズダコが生きた状態で水揚げされた。市場で競り落とした同町香住区の「かに市場」の山田直弘店長は「タコを長年扱っているが初めて見た」と驚いている。 ミズダコは体長125センチで、重さ約20キロ。山田さんによると、島根県沖の日本海で底引き網漁船によって捕獲された。9本目の足は別の足から枝分かれしたように伸びている。もう1本は根元から生えているが、他の足より短い。 海の生き物に詳しい城崎マリンワールド(豊岡市)の高田厚志飼育課長は「8本より多い足を持つタコはたまに見つかる。傷を負った足が再生の過程で複数の足に枝分かれした可能性がある」と話す。かに市場では、28日ごろまで水槽で飼育し、観光客らに見てもらうという。(藤本久格)