こうした経緯から、グーグルが中国検索市場に復帰する計画を秘密裏に進めているとの報道は、同社の従業員を含め、多くの人々を激怒させた。このニュースを今年8月、最初に報じたのは、米ニュースサイトのインターセプトだった。米ニューヨーク・タイムズ紙によれば、この計画を知るや1000人以上の従業員が、透明性の向上と、倫理的な側面からの新サービス見直しを求める書簡に署名した。 グーグルが中国市場に再参入するのを妨げる障害は、従業員の怒りだけではない。 グーグルは、社内でコードネーム「Dragonfly(とんぼ)」と呼ばれるモバイル検索アプリを中国で提供するという。中国当局が運営する「グレートファイアウオール(ネットの長城)」がブロックするウェブサイトにフィルターをかけるものだ。 中国当局はグレートファイアウオールを駆使して、不都合なサイトが検索結果に表れないよう削除している。例えば、台湾の独立や天安門事