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Bookと橋本治に関するsizukanayoruのブックマーク (5)

  • 橋本治「宗教なんかこわくない!」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)

    まどら出版 1995年7月 「1Q84」について、村上春樹氏は読売新聞のインタヴューなどで、オウム真理教事件がその執筆の出発点となったといっている。「ごく普通の、犯罪者性人格でもない人間がいろんな流れのままに重い罪を犯し、気がついたときにはいつ命が奪われるわからない死刑囚になっていた −そんな月の裏側に一人残されていたような恐怖を自分のことのように想像しながら、その状況の意味を何年も考え続けた。それがこの物語の出発点となった」、と。 これがどうしても理解できないところである。あの当時オウム真理教に入信しなかったひとは圧倒的に多かったわけだが、それは偶然であり、ほんの少しでも状況が違っていれば、誰でもその信者となった可能性があったというように村上氏はかんがえているようにみえる。むしろ時代の病理に敏感であるひとほど入信する可能性が高かった、あの事件にはその当時われわれがかかえていた問題が集約的

    橋本治「宗教なんかこわくない!」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)
  • [書評]小林秀雄の恵み(橋本治): 極東ブログ

    治は直感から質をさらっと言ってのける頭の良さをもった人で、その直感から言い切りまでのプロセスを文章にするため冗長な印象もあるが、出てきた表明はコピーライティングのようにわかりやすいし、白黒つけやすい明快さがある。小林秀雄も直感から表出のプロセスを迂回して語る癖があり、表出も短く刈り込まれているため「人生の鍛錬 小林秀雄の言葉」(参照)のように断片的に理解しやすいところがある。だがそんなものは無意味で、依然小林秀雄の文学の全体を読めばその表明は白黒つけがたく明晰さには迷路の複雑さがある。体力というのでもないのだが思念の持久力のようなものがないととても読み切れない。 思念の持久力というものがどのようなのかというのは、「極東ブログ: [書評]小林秀雄の流儀(山七平)」(参照)で触れた山の論考が参考になるだろう。小林がどれほど聖書を読み抜き、パウロを心に秘めていたか、そこを読み解くことの

  • 男はフェミニストたりうるか? - 青空研究室

    タイトルが面白かったので、橋治の新刊『あなたの苦手な彼女について』(ちくま新書)を読んでみた。書名からは分かりにくいが、これは「男にとってフェミニズムとは何か」を論じたである、と要約しても、さほど間違っていないと思う(正確に言えば、話はいろんな方向に飛ぶ。古事記の時代はどうだったとか)。表紙カバーに印刷された文からの引用が、このの内容を非常に的確に要約している。 …男は「女」を差別なんかしません。その逆に、大切にしようと思います。でも、この「女」は、「自分の恋愛の対象にしたいとおもう女」だけです。そこからはずれたものは「女」ではなくて、ただ「どうでもいい」なのです。…男にとっての「男女平等」は、「どうでもいい女をどう位置付けるか」でしかない。……… あなたの苦手な彼女について (ちくま新書)作者: 橋治出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/12/10メディア: 新書 僕

  • 小林秀雄の恵み(1): 海神日和

    早起きじいさんのひとりごと。柳田国男の話、商品世界論、1970年代論、読み残したの紹介、気まま旅の記録など。 このところイタリアからやってきた娘夫婦や孫と旅行をしたり、ほかにも何やかやあったりして、すっかりブログをご無沙汰してしまった。 一度中断すると、復活するために、少し調子を整えなくてはならない。 もあまり読んでいないが、きょう読みはじめたのが橋治の『小林秀雄の恵み』である。 日最高の批評家に現代の奇才が切り込んだ、この作品が難解をきわめるのは、致し方ないところ。 いっぺんには読めないので、ぼつぼつページをめくって、きれぎれの感想をつづっておくことにする。 意外なことに橋治は小林秀雄と馬があうらしい。 こんなふうに書いている。 〈「『居宣長』――書評」と題される一文を書くために、37歳の私〔現在は60歳〕は、小林秀雄のを読み始めた。そして、感動してしまった。「小林秀雄はい

    小林秀雄の恵み(1): 海神日和
  • 「橋本治と内田樹」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)

    筑摩書房 2008年11月 なんとも奇妙なで、こういうタイトルになっていて橋氏と内田氏の対談なのであるけれども、内田氏が幇間をして橋氏をヨイショしているようなで、もっぱら論じられるのは橋氏で、内田氏は蚊帳の外である。だいたい、橋氏は内田氏のことをよく知らないらしい。レヴィナスって誰?、という感じで、ようするに橋氏は難しいことはわからないひとなのである。 橋氏はインテリではなくて、内田氏は典型的なインテリ、だから、最初から話がかみ合わない。ふたりはほぼ同じころに東大に入っている。すなわち全共闘世代なのだが、内田氏が典型的な全共闘世代であるのに対して、橋氏はノンポリである。橋氏が67年入学。内田氏は70年入学? わたくしが66年入学だから、橋氏はわたくしよりは一学年下ということになるらしい。 二人して、自分の下の学年から(70年以降から)学生の雰囲気が変わったという。内田

    「橋本治と内田樹」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)
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