「量子コンピュータの活用は単にパフォーマンスだけでなく、省エネルギーの面でも大きな貢献が期待できるのです」と語る西森秀稔氏高性能コンピュータよりも「1億倍速い」ことが確認されるなど、近頃はメディアでも盛んに取り上げられている「量子コンピュータ」。 すでにカナダのベンチャー企業によって実用化され、米グーグルやNASA(米航空宇宙局)も導入しているというが、その実現を支えたのはなんと日本の研究者なのだ。 そして、その最前線をひもとけばAI(人工知能)の進化や新薬の開発など、“夢のコンピュータ”が貢献できる分野は幅広い。『量子コンピュータが人工知能を加速する』の著者のひとりで、その原理を提唱した東京工業大学理学院の西森秀稔(ひでとし)教授を直撃した! * * * ―スーパーコンピュータの性能をはるかに上回る計算能力を発揮する「量子コンピュータ」が、すでに実用化され、「市販」されていることに驚きま