◆「都民は1増喜んでいるのか」 「一票の格差」を是正するため、今回の参院選で東京選挙区の改選数は1増えて6になる。一方、県境をまたいで初めて導入された合区で、鳥取と島根、高知と徳島が統合され、改選数は各1に。人口約1360万人の東京の「6議席」について、都道府県で人口が最も少ない鳥取県(約57万人)で考えた。 鳥取県中部、人口5万人の倉吉市。「一票の大事さは田舎の方が分かってますよ。東京の人たちより」。タクシー運転手歴12年の男性(62)は言った。 鳥取と島根は、ともに有数の自民党王国。自民党は今回、新たな選挙区に島根選出の現職を擁立する。「運転手仲間と『人口最少県は地元の代表を出さなくていいってことだろ』と話した」。1日の客は平均15人。初乗り料金の630円で降りる客が多い。「東京では3万円払う客もいるとテレビで知った。経済も政治も差が開くばかり」 市内の農協の集会室ではこの日、鳥取選出