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ブックマーク / hongokucho.exblog.jp (17)

  • クルーグマン教授、「日本に求めたリフレ策をなぜ米国に求めないのかと言えば…」=追記あり | 本石町日記

    クルーグマン教授が「It’s the stupidity economy」というエントリーで、かつて日に求めたリフレ策を自国に求めていない理由を説明している。端的には、インフレ期待を高める(信頼される)コミットメントを確立するのが難しいためだ。この辺の事情を同教授はこれまであまりはっきり説明しておらず、いきなりケインズ的財政出動論を唱えた印象を受けるのだが、このエントリーを読むと、有効なリフレ策の前提条件が整わない以上、「流動性の罠」から抜け出すには財政出動しかないでしょ、という主張に至ったようだ。 実は、このエントリー(13日)に先立ち、タイミングが良いことにhimaginaryの日記さんの「名目論争」(11日)のコメント欄で、馬車馬さんとhimaginaryさんがクルーグマン教授の立ち位置を議論されておられ、これも非常に参考になるので、ご一読を。エントリーでは最新のリフレ論も紹介され

    smicho
    smicho 2009/11/15
  • あるメディアが記者クラブを除名されたら…=逆説的だが、超強力なメディアになるかも | 本石町日記

    ツィッターで「記者クラブを楯にして新聞を有料化しようと企てる人たち」というエントリーを知った。まあ、そういう考えもあるのだろうなあ、との感想を抱きつつ、ちょっと別なこと考えてみた。談合に参加せず、記者クラブを除名されたメディアの行方である。 エントリーでは「新聞社お家芸の『記者クラブからの締め出し』をすれば、その社には情報が入らなくなる」とあったが、この情報が公的機関のものなら、別に記者クラブにいなくても不便はない。各機関のホームページで開示されているからだ。この点は日銀も同様で対外発表において記者クラブも一般向けも差はないと思う(詳細な照合は行っておりません)。 一般的に記者クラブだけに重要事項が発表されることはまずないのではないかと思う。重要なことであるほど一般向けにも発表するはずで、調べたことはないが、多少タイムラグが生じ得る程度ではないだろうか。日銀もほぼ同時のタイミングで発表して

    smicho
    smicho 2009/08/19
  • 50年前の世界通貨統合論=一万田総裁もたじたじの答弁 | 本石町日記

    そういえば、国会がないと静かで良いですね、当に。日銀短観は、(業況判断DIが)予想したほど悪化しなかったので、JGBは売られてしまった。でもまあDIは着実に悪化しているので、いずれ買い戻されるでしょう。ということで、日も一万田シリーズであります。かなり面白いやりとりを発見した。50年以上前の「世界通貨統合論」であります(質問の方)。とりあえず紹介します。昭和27年03月03日、参院予算委員会より。 ○深川タマヱ君 今日おいでになつておるかたがたは少くとも日における通貨の権威者のかたがたばかりでございます。それでありますのに、その席で高橋通産大臣はすでにポンド過剩には対策なしと告白されておいでになりますが、日の国の産業、貿易政策の元締めをしていらつしやる大臣からそういう告白をせられますことは、誠に心細い次第でございまして、或る意味におきましては、自由党の政府のこの方面における政策の行

    smicho
    smicho 2008/07/02
  • 「コモフレーション」下の長期金利は… | 本石町日記

    日経新聞(27日付)に景気討論会の模様が出ており、その中で門間日銀調査統計局長の物価動向に関する発言が印象に残った。具体的には「『アグフレーション』、『コモフレーション』と表現されるように値上がりが目立つのは第一次産品。その中に当のインフレが紛れ込まないか注視する必要がある」というところ。『アグフレーション』、『コモフレーション』と言われているのですね、初めて知りました。 このところ長期金利が上がっており(今日はちょっと低下)、ヘッドライン的には「インフレ」がテーマになっているようだ。もちろん、「インフレ」とは言っても景気過熱を伴った「当のインフレ」ではなく、国内経済的には典型的な供給ショックで交易条件は悪化しつつある。で、長期金利が「インフレ」をテーマに上昇する、というのはどうもしっくりこない感じで、改めて「コモフレーション」下の長期金利の動向を考えてみた。 まず資金需給の観点では、

  • 「私の履歴書」の続き=海の色は変わるのか? | 本石町日記

    気を取り直して書きます。文章は当初予定よりも短めですが、冗長な部分(かつての金位制からの離脱や管理通貨制度の説明など)がなくなり、論点が絞ることができた、と思うことにします(笑)。それと、励ましのコメントも頂き、ありがとうございました。気力が出ました。 さて、田淵氏の指摘したドルが原油や金、穀物など実物資産を裏づけとした通貨体制に移行する可能性についてである。可能性の高さ・低さ、またドルの信認が崩壊する要因・ルートなどの分析は別にして、ここでは田淵氏の指摘に沿って、軍事力の衰退、そしてこれに伴うペーパーマネーのドルが価値を失うことについて考えてみたい。もとより、私は国際通貨制度ないし軍事の専門家ではなく、以下は私見であります。 今たまたま「戦争請負会社」(P・W・シンカー)を読んでいる。途中であるが、戦争請負業の拡大・法人化の動きと、ドルの信認問題はつながりがあるんじゃないか、と思った。

  • 本石町日記 : 「特報首都圏」が伝えた現場の姿はスタグフレーションでしたね=訂正・番組名間違えました

    ・訂正 番組名間違えました。大変失礼しました。ご指摘ありがとうございます。 クローズアップ現代NHKの特報首都圏で、原材料高に苦しむ現場の姿が紹介されていた。一つは、豆腐メーカー、もう一つは運送会社であった。いずれも経営環境は厳しくなっており、状況としてはスタグフレーションに陥っていた。具体的には、以下の通りである。 <豆腐メーカー(の社長)> ・原材料費の増大を相殺するためリストラを実施 ・資金繰りがひっ迫し、社長は自宅を抵当に入れる ・スーパーに値上げを求めたら、あっさり拒否される <運送会社(の運転手)> ・費用(燃料代など)節約のために営業所には戻らない ・配送先から配送先に移動(トラックが家になった。自宅には滅多に帰れない) ・高速代を節約するため一般道を使用(運転時間の長期化・過重労働) ・でも給料は下がった 番組では、スーパーも消費者の目が厳しいために簡単には値上げできない状

  • 経済のデュアル化とデュアルカレンシー論=そして解決策は… | 本石町日記

    総研から「忍び寄る経済『デュアル化』の危機とその阻止に向けた戦略」というリポートが出ていた。こちらです。「デュアル化」とは、前から何度か触れているように「経済構造の分断」の言い換えだ。でも、デュアル化はそのまま「デュアルカレンシー」と言えるので、うまい表現だなと思った。「経済構造の分断に際し通貨分離を考える」と表現するより、「経済のデュアル化に際しデュアルカレンシーを考える」の方がカッコよい(笑)。 ところで、デュアルカレンシー論は考えるのは面白いが、解決策としてはあまりにも非現実的。地域を通貨圏で区切れば、優等国民・劣等国民のような差別意識が生じる恐れもある。将来、格差が縮小してめでたく通貨統一となっても、統一ドイツで旧東ドイツ国民が微妙に蔑視されたのと似た状況が再現されないとも限らない。 同リポートによれば、このままデゥアル化を放置すると「『成長産業セクター』での賃金増が限られ富の

  • 世界的な投資の好循環と日本株の出遅れ | 本石町日記

    海外株式市場が好調である。米国はサブプライムローンなどノープロブレムといった感じで、株価は順調である。欧州も中国も同様であり、全体としては投資の好循環が形成されているように見える。昨年来から株価は何度が同時に下落する場面(流行り言葉を使うならグローバル・リスク・リダクション)があったが、いずれも短期間に終わってる。マーケットの宴はぶち壊しにならず、ちょっと盛り下がる程度で、しばらくすると賑やかさを取り戻すという展開だ。 投融資の側面から眺めるなら、潤沢なマネーがグローバルに循環物色し、株など様々な市場に波及する構図だ。一般的にマーケットの総崩れは、一部下落が周辺に広がり、全体の逆回転につながることで起きやすいが、そうなる前に物色されるほど投資圧力が強いのだろう。また、様々な形態のヘッジファンドがグローバルかつ広範囲の市場を対象に投資しており、ある意味で世界全体に投資が効率化していることも大

  • バブルの傷は“バブル”でしか癒えない | 本石町日記

    表題はちょっと大げさだが、最近の首都圏を中心とする地価上昇は部分的にバブル化しているにせよ、日経済にとっては貴重なサポート要因であると私は評価している。私は経済の先行きに悲観的な立場だが、それでも経済が過去何度が到来した危機に陥ることはないと思っているのは、地価の持ち直しがあるからだ。 見出しの“バブル”は「地価上昇」という程度の意味であり、別にバブルを起こせ、と言いたいわけではない(起こそうと思っても簡単には起きない)。地価が上がると「すわバブルか」と騒ぎ、あたかも政府(金融庁)・日銀が地価抑制に乗り出すかのような論調が問題ではないかと思う。バブル期はマスコミも地価高騰の抑制を訴える論調が目立ち、そうした世論を背景に日銀はバブル退治の利上げに邁進(三重野総裁は“平成の鬼平”と奉られた)し、大蔵省は劇薬となる「土地融資の総量規制」に踏み切った。 そしてその結果がバブル崩壊であった。バブル

    smicho
    smicho 2007/01/04
    記憶は残る。
  • 頑張りズム成長論の危険性=宮本武蔵的労働者の続編 | 本石町日記

    この問題にこだわるのは、個人的な経験によるところが大きい。「労働者の宮武蔵を目指すのか=成長論の果て、そしてオチは…」の最後で、米国での労働経験を若干紹介した。あまり経緯は詳しく書けないが、私が米国で働くことになった最大の理由は「私が日人である」ことだった。つまり、①安月給でも②さほど文句を言わず③言われることは何でも④残業も厭わずに勤勉にこなしてくれる-からである。そういったことは現地に行って分かった。 私がやった仕事は難しくない。90%は肉体労働で、多少の事務がある程度だ。現地の米国人でも十分にやれる単純な仕事だが、契約社会であるだけに、労働条件は細かい。経営者からすると現地人は使い勝手が悪く、何でもこなす日人を日から連れて来た方が手っ取り早いし、コストも安い(注)わけで、そういう人材供給ルートに私は深く考えずに乗ってしまった。 現地でのある日、トラック(小型)への荷物を積み込

  • 邦銀は本当に儲け過ぎなのか=「バブル期以来の収益」とは言っても | 本石町日記

    大分前だが、「バブル期以来の収益を挙げた邦銀は儲け過ぎ批判を気にしている」との新聞記事があった。邦銀収益のカラクリについては、引当金の戻りが大きく寄与し、「貸出増大・預貸利ザヤ拡大」という健全なものではないことは過去のエントリーで何度か書いたとおりである。ここでは、収益規模を過去と単純比較することが正しいかどうかについて考えてみたい。 まず、バブル期と今とで違うのは、会計基準が透明化したことだ。不透明な時代の会計基準に基づく「収益」と、透明になった基準による「収益」を比較する場合、隠れた部分の収益を勘案する必要があるのではないか。 ご存知のように、バブル期の銀行は「膨大な土地・株式の含み益」を抱えていた。この「含み益」を力の源泉として邦銀が海外市場に低利融資の攻勢をかけ、シンジケートローンなどの利ザヤが叩きつぶされたわけだ。「(邦銀のせいで)儲からないからやめる」と言ってシンジケートローン

    smicho
    smicho 2006/10/06
    いらない子か。
  • ダムの水はなぜ流れにくいのか | 本石町日記

    について改めて考えてみた。好調な企業収益はいずれ家計の所得増加につながり、個人消費が活発化する、というダム論が思うように働いていない。金利水準の引き上げが可能になるためには、内需主導の自律的な景気拡大が続く必要があるが、現状では今ひとつ個人消費がぱっとせず、内需主導・自律的拡大の持続は見込みにくい。日銀としても、個人消費に火が付かないと日銀自身の尻に火か付く恐れがあるだけに、幹部からは「企業はなぜ労働者にもっと利益を分配しないのか」という焦りの声も聞かれるわけだ。 失業率の低下など雇用環境は好転している。それでも、企業収益が家計に流れにくい、すなわち所得がさほど増えない理由としては、①非正規雇用の比率が高まっている②労働者の世代交代-などが考えられる。雇用情勢が好転したとしても、非正規雇用(パート・フリーター)比率が高まる構図では、もともと労働コストは低いだけに所得は伸びにくい。また、労働

  • 利上げで支出拡大する国民層=貯蓄中央値で考察してみる | 本石町日記

    下の下のエントリーでチラッと触れた安倍氏周辺で浮上するトンデモ&与太系「利上げで景気対策!?」に付き合うのは実にバカバカしいのだが、金融広報委員会の「暮らしと金融なんでもデータ」でどんな国民層が利上げで消費を拡大するのか軽く考察してみた(きっちりとした批判はbewaadさんが行っているが、とりあえず相乗り)。 まず、ロイター電によると、安倍陣営の一人は「国民の預貯金合計が750兆円あり、金利が1%に上昇すれば7.5兆円を生み出せるではないか」と言う。さて、預金金利が1%上がった場合の利息は100万で1万円、500万円で5万円、1000万円で10万円。利息として使い出があるラインを貯蓄500万円以上としてみよう。 なお、貯蓄額は平均で見ても意味はない。金融資産保有に非常な偏りがあり、一部の高額所有が平均を大きく押し上げてしまうため。従って、国民の実感に近い中央値(保有額の多い順、または少ない

  • 経済構造分断仮説下の金融・財政正常化は… | 本石町日記

    経済構造が分断しているように見え始めたのは大分前のことだ。バブル崩壊以降、景気は何度か回復したが、ほんとんど実感はなかった。この間、回復は基的には外需主導であり、国際競争力のある製造業が経済を引っ張り、生産関連統計では景気は浮揚したように見えたというわけであろう。セクター別では、製造業は海外経済に連動する一方、国内主体の非製造業は連動が鈍い構図であり、両者は異なる経済圏に置かれているイメージだ。 最近の三菱UFJ証券のレポート(お借りします)に、海外(グローバル)経済圏企業と国内経済圏企業のそれぞれの実質付加価値(一人当たり)の推移を示したグラフがあった。グローバル経済圏のチャートはバブル前後から上下動しつつ急カーブで右肩上がりに価値が増している一方、国内経済圏は対照的にバブル前後から緩やかに右肩下がりになっている。 レポートを作成したチーフエコノミストの水野和夫氏によれば、国内労働者の

  • 新札切り替えの謎=「千円札」の国際化? | 本石町日記

    以下は、新札切り替えの謎についてしばらく前に日銀マンが披露した「憶測」である。確証のある話ではないので、軽い読み物として受け止めて頂きたい。なお、今回のネタは、下のエントリーでの壱万円札さんのコメントで思い出したもの。壱万円札さん、多謝です。 まず切り替えの謎とは、旧千円札の戻りが鈍いことだ。約20年前の改刷に比べると、今回の切り替えペースは全券種とも緩慢だ(詳しくは「新しい日銀行券の普及状況 ~ 改刷から1年を経て」を参照)。交換率は10%ほど出遅れており、これは低金利によって現金保有コストが低くなっているのが主因と思われる。 興味深いのは、券種別の交換速度。前回改刷では一万円札の交換ペースが他券種(千円、五千円)よりも速かったが、今回は逆で千円・五千円が速く、一万円がスローとなっている。これは高額紙幣はタンス預金として滞留しやすい一方、小額紙幣は流通しやすいためだと解釈される。問題は

  • 改めて「金利」の話=預金金利と国債利回りが同じなら | 本石町日記

    しばらく前の夕刊紙のコラムに「金利」の話が出ていた。このところよく耳にする「金利が上がれば利子所得が増え、むしろ経済が良くなる」との例の主張の一つであった。このコラムでは加えて、金利上昇は利子課税&消費税(利子所得が消費に向かう)を増やし、財政健全化に役立つ、との理屈も唱えられていた。主張を裏付ける金利計算は以下の通りである。 まず「預金金利」と「国債利回り」が3%と同じ水準に上昇する。 ・政府純債務500兆円の平均調達金利1.5%が3%に上昇→7.5兆円の負担増 ・家計純金融資産1000兆円の運用利回りは0%から3%へ→30兆円の利子所得 うち20%が源泉課税され、6兆円の税収増 残る24兆円の利子所得が消費に回れば1.2兆円の消費税収増 この結果、政府負担増の7.5兆円は7.2兆円の税収増でほぼ賄われ、24兆円の消費増加は法人税を増やすので、財政収支は改善する、のだそうだ。 現実問題と

    smicho
    smicho 2006/02/26
    (゚∀゚)ソレダ!
  • ローソン社長の本音 | 本石町日記

    経済紙にローソンの新浪社長のインタビューが出ていた。印象に残ったのは以下の部分である。 「いやいや、(消費は)楽観できない」 「東京で語られる景況感を、そのまま地方に当てはめられない」 「地域ごとに所得格差が開き始めた現実と正面から向き合うことが大切だ」 リテールの最前線に立つ企業の経営者の視点は、金融政策運営上も当は無視できない。マクロ統計上は景気は回復しているように見えても、ミクロレベルでは一体どうなっているのか。この点、日銀も全国に散らばる地方の支店網、店では金融機構局のミクロプルーデンスなどを通じて経済活動の現場がどうなっているのかを把握している(はず)。 現状、イールドカーブの動きはベアフラット気味に推移しているが、この形状変化はローソン社長の言い分が正しいように思える。 仮に日銀の方に何らかの問題があるとするなら、まずは「量的緩和を解除したい」という意向が先にありきで、日銀

    smicho
    smicho 2005/11/09
    >>私の心配が杞憂であることを願う
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