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ブックマーク / satoshi.blogs.com (10)

  • 米国人にとっての捕鯨・イルカ漁

    ケネディ大使のイルカ漁に体する発言を「内政干渉」と大騒ぎをしている人がいるが、彼女の発言を理解するには、イルカ漁やクジラ漁が米国人にとって、どんな意味があり、何を象徴するか、を理解する必要がある。 マウイの Whalers Villege ショッピング・センターには、捕鯨博物館があり、そこには捕鯨の歴史が淡々と綴られている。鯨油や鯨蝋(げいろう)が石油の代わりを果たし、鯨ひげがプラスチックの代わりを果たした時代に、その商業的価値のために、大量の鯨を虐殺して来たこと、ラハイナの待ちが捕鯨で発展して来たことなどを、歴史の一コマとして描いている。 捕鯨博物館の出口には小さな映画館があり、鯨がダイナミックに泳いだりジャンプしたりするさまを映し、鯨の生体や、ハワイの観光産業にとっての価値を説明している。 そこにあるのは、捕鯨という「過去」と、観光資源・人類の宝としての鯨の「現在」の対比だ。 つまり、

    smicho
    smicho 2014/01/28
    イルカ漁をやめると長期的には沿岸漁業が全滅するけどね。
  • 米国が原子力規制委員会のトップに地質学者を選んだ理由

    では、原子力規制委員会のメンバーの選択プロセスに問題があるとの指摘がある。国会の事故調査委員会の報告書には人選そのものを第三者委員会に委ねることが大切と明記してあるにも関わらず、いつものように「官僚が政治家に代わって人選を行い、政治家はそれをそのまま受け入れる」という官僚主導でものが進んでいる。 一方、米国では、日の原子力着せ委員会に相当するNRC(Nuclear Regulatory Comission)のトップに地質学者、Allison M. Macfalane が選ばれたことが報じられている(参照)。彼女がトップになってから、使用済み核燃料の最終処理問題が片付くまではこれ以上原発を増やすべきではないと、新規原発および既存原発のライセンスの延長を凍結した。 それに加え、「既存の原発の耐震基準は時代遅れで不適切であり、最新の知見に基づいた安全基準の根的な見直しが必要」と主張する彼

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    smicho 2012/08/15
  • 日本が50以上の原発と大量のプルトニウムを抱え込んでしまった本当の理由

    の原子力の歴史を網羅的に記述した文章が米国のPEC(Public Education Center)により公開された。 United States Circumvented Laws To Help Japan Accumulate Tons of Plutonium 非常に中身が濃いので簡単に要約などできないが、この文章を読むと、日の原子力発電と宇宙開発が「日はいつでも核兵器を作ることができる」という「非核・核カード」を持つために押し進められたことが良く分かる。 私の目を引いた文章は何カ所もある。たとえば、 In October 1964, communist China stunned the world by detonating its first nuclear bomb. The world was caught by surprise, but nowhere wer

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    smicho 2012/05/12
  • システム・アーキテクト不在の日本には原発は無理

    私が WEB+DB PRESS に書いたコラム「原発事故から学ぶ『システム設計』の重要性」がウェブで公開されたので、ぜひともお読みいただきたい。 今回の事故が「想定外の津波によって引き起こされた天災」ではなく、「めったに起こらない事象を想定外として考慮の対象から排除して来たために引き起こされた人災」であることは明白である。 注目すべき点は、役所のそれぞれの部署の人は自分に与えられた仕事をキチンと果たして来たにも関らず、こんな事故が起こってしまったし、事故後の対応が後手後手になってしまったこと。 経産省は日に電力を安定して供給することを最も重視して活動して来たし、原子力安全保安院は経産省の下で「原子力は安全だ」という安心感を国民に与えるためにに最善の努力をして来た。その結果、日の電力は先進国のなかでもずばぬけて安定して供給されているし、盤石の「安全神話」も作られた。 気象庁も全国に設置し

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    smicho 2011/09/21
    「はてなアイデア」でいいんじゃないかなと思ってる。
  • なぜ日本では「市民運動」が格好ワルイいのか?

    原発事故以来、色々なことを考えているのだが、その一つが「なぜ日では民意がなかなか反映されないのだろう」ということ。泊原発の再稼働容認が典型的な例。これだけ多くの人が反対しているのにも関らず(参照、参照)、必要だったはずのストレステストもなく、原子力安全委員会の形だけの二重チェック(参照)で北海道知事の再稼働容認となった。 「政治家が票集めで忙しくて実際に国を運営しているのは官僚」「官僚の業界への天下りが官民の癒着を生み出している」「マスコミはスポンサーに不利になることは報じない」などの政府やマスコミにも大きな問題があるが、国民側にも若干問題があると思う。うまく表現するのは難しいのだが、 政府は「お上」であり、市民運動とは「お上にたてつくこと」に相当する という江戸時代から続いているメンタリティが根っこのどこかにあるのではないかと思う。それが「市民運動=左翼活動」というイメージを固定化させ

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    smicho 2011/08/19
    日本語に主語がないから。
  • やくざから罰金を取ると「みかじめ料」が増えるという総括原価方式の不思議

    福島第1原発事故の被害者への東京電力の賠償を国が支援する「原子力損害賠償支援機構法案」が民主、自民、公明党などの賛成多数で衆議院通過の見通しとなった。法案を読むと東電の存続を前提として書かれたと読み取れる文言も多く、「東電を救済し、国民の負担を増やす悪法」という見方があるのも当然だ(参照)。 一縷(いちる)の望みは、河野太郎(自民党)の以下の発言。 「財務省主導の東電救済スキームは、巨額の報酬を得ている東電の経営陣には責任を取らせず、株主は保護し、金融機関の責任も追及しないのに、全国レベルで国民には値上げした電力料金を負担させるというとんでもない利権保護策だ。当初、このプランに乗っていた経産省が、日和見をはじめた。当初は、財務省プランでスタートするが、折を見て、東電を破綻処理させますという経産省プランを持って、経産官僚が議員会館を回り始めた。」(東電は後から破綻処理させます) 「純資産が1

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    smicho 2011/07/27
  • 原発は進化の遅い恐竜、小規模分散発電は進化の速い哺乳類

    原発の経済性に関して、とても有用な資料を見つけたので、ここで紹介する。 「POLICY CHALLENGES OF NUCLEAR REACTOR CONSTRUCTION, COST ESCALATION AND CROWDING OUT ALTERNATIVES」 というタイトルの論文で、主に米国とヨーロッパの原発の経済性を解析しているものだが、日にも通じる話が多く、とても参考になる。 要点は以下のとおりである。 1.原発の建設コストは、物価の上昇分を差し引いても、上昇を続けている。 1kwあたりの建設コストを見ると、1970年代に今の物価に換算して1200ドルだったのが今は4000ドル〜6000ドルになっている。原因は色々とあるが、事故があるたびに安全基準が厳しくなること、大量生産や標準化によるコストダウンが効かないこと、失敗が出来ないから学習効果が薄いこと、大規模化してコストを下

    smicho
    smicho 2011/07/27
  • エンジニアから見た原発

    典型的な「理科系少年」として育った私にとっては、原子力発電は宇宙旅行人工知能とならぶ「人類の英知を集めた科学技術の結晶」であり、あこがれでもあった。ブルーバックスの相対性理論に関するはすべて読んだし、アインシュタインの書いた e=mc2 という式は私にとってはまさに「人類の英知」を象徴するシンボルであった。高校時代の前半までは、自分は物理学者になると確信していたぐらいだ。ひょんなきっかけからコンピューターの世界に足を踏み入れ、ソフトウェア・エンジニアとしての道を歩むことになったが、科学技術全般に対する情熱は今でも持っている。 そんな私なので、今までは当然のように「原子力発電」の支持者であった。資源の乏しい日にとって「石油が不要で、二酸化炭素を放出しないクリーンな原子力発電」こそ日にふさわしい発電方法であると信じていたし、自動車・エレクトロニクスに続く輸出産業としての原子力に期待もし

    smicho
    smicho 2011/04/02
  • 日本のケータイが「ガラパゴス化」した本当の理由

    「ガラパゴス」という言葉が今年の流行語大賞の候補に選ばれたということを聞いていたので、密かに受賞しないかと期待していたのだが、残念ながら大賞は逃したようだ(もし大賞に選ばれていたら、私が受賞することになったのかどうかの疑問はこれで解けずに終わってしまった)。しかし、この言葉をずいぶん前から使っている私としては、この言葉が一人歩きしているようでなんとも言えない気持ちなのでひと言。 まず最初に断っておくと、私が2001年のCTIA(米国の携帯電話業界で一番大きなカンファレンス)のスピーチでこの言葉を使った時は、単に日という「単一民族で、国民の大半の生活レベルが同じで、家電とか携帯電話のようなガジェットに流れるお金が比較的多い」という特殊な環境で、iモードを中心に「ケータイ・ライフスタイル」が異常なスピードで進化をとげていることを表して、「ガラパゴス現象」と呼んだだけのこと。決してネガティブな

    smicho
    smicho 2010/12/30
  • Life is beautiful

    GoogleによるHubSpotの買収 まもなくリリースされる Meta の Llama3 Tesla のカルチャー IntelのGaudi3はNvidiaの牙城を崩すか? Steve Jobsが語るクラフトマンシップ 「6年勤めたNTT退職しました」という記事が、注目を浴びているようですが、この筆者が NTT を辞めた理由が、私が32年前(1986年)に NTT を辞めた理由とあまり変わらないのに、少々驚きました。 私が NTT を辞めた件に関しては、これまで色々なところで話しては来たのですが、まとまって文章にしたことがなかったので、これを機会に書くことにしました。普段ならメルマガ(週刊 Life is beautiful)の読者限定で書くところですが、今回だけは、出来るだけ多くの人に読んで欲しいので、ブログ記事として公開します。 当時、NTTは電電公社から民営化したばかりで、1985

    Life is beautiful
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