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ブックマーク / www.riken.jp (33)

  • 「ポストコロナ」で警戒すべき心不全パンデミック

    理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター 老化分子生物学研究チームの村田 梢 研究員(臨床橋渡しプログラム[1]・升研究室 研究員)、升 英利 上級研究員(同升研究室研究リーダー、京都大学 医学附属病院 心臓血管外科 特定准教授)、京都大学 医生物学研究所 ウイルス感染研究部門の朝長 啓造 教授、牧野 晶子 准教授らの共同研究チームは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の持続的な感染が心不全のリスクを高める可能性があることを、ヒトiPS細胞[2]を用いた実験で明らかにしました。 研究成果は、これまでほとんど報告のないヒト心臓組織に対するSARS-CoV-2の持続感染の影響を示したものであり、「ポストコロナ」においてパンデミック[3]が危惧される心不全(SARS-CoV-2心筋症)の発症・進行メカニズムの解明や、治療法の開発に貢献すると期待できます。 2019年から始まっ

    「ポストコロナ」で警戒すべき心不全パンデミック
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    smicho 2023/12/24
  • 危険を冒して子を助ける親の脳

    理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター親和性社会行動研究チームの吉原千尋研究員、時田賢一研究員(研究当時)、黒田公美チームリーダーらの共同研究グループは、母親マウスが自らの身の危険を冒してでも子を助ける行動の一端を担う分子神経機構を発見しました。 研究成果は、子が育つために親の助けが必要な哺乳動物において、親が困難な状況下でも子育て意欲を維持するための脳のメカニズムの解明に貢献し、将来的にはヒトの子育て意欲の低下への理解と、それに対する支援にもつながると期待できます。 黒田公美チームリーダーらは2012年に、マウスの子育てに必須の脳部位として、内側視索前野中央部(cMPOA)[1]を発見しました。 今回、共同研究グループは、マウスcMPOAにおいて、子育て中に最も高い比率で活性化するカルシトニン受容体(Calcr)[2]を発現する神経細胞群と、その脳内リガンドであるアミリン[3]を発

    危険を冒して子を助ける親の脳
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    smicho 2021/06/10
  • 蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述

    理化学研究所(理研)数理創造プログラムの横倉祐貴上級研究員らの共同研究チームは、量子力学[1]と一般相対性理論[2]を用いて、蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述しました。 研究成果は、ブラックホールの正体に迫るものであり、遠い未来、情報[1]を蓄えるデバイスとしてブラックホールを活用する「ブラックホール工学」の基礎理論になると期待できます。 近年の観測により、ブラックホールの周辺のことについては徐々に分かってきましたが、その内部については、極めて強い重力によって信号が外にほとんど出てこられないため、何も分かっていません。また、ブラックホールは「ホーキング輻射[3]」によって蒸発することが理論的に示されており、内部にあった物質の持つ情報が蒸発後にどうなってしまうのかは、現代物理学における大きな未解決問題の一つです。 今回、共同研究チームは、ブラックホールの形成段階から蒸発の効果を直

    蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述
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    smicho 2020/07/11
  • がんの未知なる特徴をAIが発見

    理化学研究所(理研)革新知能統合研究センター病理情報学チームの山陽一朗チームリーダー、日医科大学泌尿器科の木村剛准教授らの共同研究グループは、医師の診断情報が付いていない病理画像から、がんに関わる知識をAIが自力で獲得する技術を開発し、がんの再発の診断精度を上げる新たな特徴を見つけることに成功しました。 研究成果は、手術後の高精度ながんの再発予測法として、個々に合った治療選択に生かせるとともに、画像から新たな知識を獲得するための自動解析手法として役立ちます。さらに、ブラックボックスといわれているAIの解析根拠をひも解く一歩として、医療において安心して使用できるAIの実現に貢献すると期待できます。 今回、共同研究グループは、1枚あたり100億画素以上の前立腺病理画像から、AIが画像上のがんの特徴を、人に教わることなく自動で取得し、それを人間が理解できる情報として出力する技術の開発に成功

    がんの未知なる特徴をAIが発見
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    smicho 2019/12/19
    >AIと人間は病理画像の解析に対して得意とする点が異なり、お互いに補い合うことで精度を上げることができる
  • 知的障害における記憶再生の異常 | 理化学研究所

    理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター神経回路・行動生理学研究チームのトーマス・マックヒューチームリーダー、スティーヴン・ミドルトン研究員、神経遺伝研究チームの山川和弘チームリーダーらの国際共同研究チーム※は、知的障害モデルマウスにみられる記憶障害には、脳の海馬[1]における「再生(リプレイ)現象[2]」の異常が関与していることを発見しました。 研究成果は、知的障害の患者の一部で観察される記憶障害を引き起こす脳メカニズムの理解に貢献すると期待できます。 知的障害の患者では、電位依存性ナトリウムチャネルNav1.2[3]をコードするSCN2A遺伝子[4]に高頻度で新生変異[5]が同定されています。一方、マウスが空間を探索するとそれぞれの場所に対応した海馬の場所細胞[6]が順番に活動し、その後マウスの休憩中に、場所細胞の活動が同じ順番でかつ時間的に圧縮されて再生されるリプレイという現象が

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    smicho 2018/06/07
  • 発火タイミングに基づく匂い識別の仕組みを解明 | 理化学研究所

    発火タイミングに基づく匂い識別の仕組みを解明 -匂いの濃度が変わっても感じる匂いが変わらないのはなぜか?- 要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター感覚神経回路形成研究チームの今井猛チームリーダー(九州大学大学院医学研究院教授)、岩田遼訪問研究員らの共同研究チーム※は、哺乳類の嗅覚一次中枢である嗅球[1]において、匂いの情報が神経細胞の発火タイミング[2]に基づいて識別される仕組みを明らかにしました。 ヒトは、鼻腔の嗅上皮に存在する約400種類の嗅神経細胞によって匂いを検出します。嗅神経細胞によって受容された情報は嗅覚一次中枢である脳の嗅球へと入力されますが、嗅球でどのような情報処理が行われて、匂いの認識に至るのかは十分に解明されていません。脳の神経細胞は、一過性の電気的活動である発火[2]を用いて情報伝達を行います。感覚情報が脳に入力されると、情報を受け取った神経細胞は発

    smicho
    smicho 2017/12/10
    >脳内の感覚情報処理において、発火タイミングが情報の「同一性」を保つという普遍的な役割を担っている可能性が考えられます
  • 発達期の脂肪酸不足が統合失調症発症に関連 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター分子精神科学研究チームの吉川武男チームリーダー、前川素子研究員らの共同研究グループ※は、マウスを用いた研究により、脳発達期の脂肪酸[1]の摂取不良が統合失調症発症リスクに関与する可能性があることを示しました。 統合失調症は、幻覚、妄想、認知機能異常など、さまざまな症状が現れる精神疾患です。その生涯罹患率は人口の約1%と高く注1,2)、一旦発症すると、完全な回復は困難であることが少なくないため、より効果的な治療法や予防法の開発が望まれています。統合失調症は主に思春期以降に発症しますが、発症しやすさには遺伝要因に加えて環境要因が関わることが知られています。オランダと中国における独立した二つの大飢饉の期間に妊娠期を迎えた母親から生まれた子どもは、将来の統合失調症発症率が約2倍なったという疫学的知見注3,4)をもとに、「妊娠期の一時的な栄養不良」が環

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    smicho 2017/09/06
  • アルミニウムのナノ構造体で「色」を作る | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)田中メタマテリアル研究室の田中拓男主任研究員(光量子工学研究領域フォトン操作機能研究チーム チームリーダー)、レニルクマール・ムダチャディ国際特別研究員の研究チームは、アルミニウム薄膜で作った「メタマテリアル[1]」で、可視光全域をカバーする「色」を作り出すことに成功しました。 光の波長よりも小さいナノメートル(nm、1nmは10億分の1m)サイズの構造体(以下、ナノ構造)を大量に集積化して自然界の物質では実現できない光学特性を持たせた人工物質をメタマテリアルと呼びます。ヒトの目は捉える光の波長の違いによって色を区別するので、ナノ構造の大きさや形を変えることでメタマテリアルが吸収する光の波長を制御すれば、さまざまな色を作り出すことができます。従来のメタマテリアルでは、吸収する光の波長が一つに限定されていたり、吸収する光の波長幅が広いためパステルカラーのような彩度の

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    smicho 2017/04/29
  • 化学的手法でクモの糸を創る | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター酵素研究チームの土屋康佑上級研究員と沼田圭司チームリーダーの研究チームは、高強度を示すクモ糸タンパク質のアミノ酸配列に類似した一次構造[1]を持つポリペプチドを化学的に合成する手法を開発しました。また、合成したポリペプチドはクモ糸に類似した二次構造[1]を構築していることを明らかにしました。 クモの糸(牽引糸)は鉄に匹敵する高強度を示す素材であり、自動車用パーツなど構造材料としての応用が期待されます。しかし、一般的にクモは家蚕のように飼育することができないため、天然のクモ糸を大量生産することは困難です。また、一部の高コストな微生物合成法を除くと、人工的にクモ糸タンパク質を大量かつ簡便に合成する手法は確立されていません。 今回、研究チームはこれまでに研究を進めてきた化学酵素重合[2]を取り入れた2段階の化学合成的手法を用いて、アミノ酸エステル

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    smicho 2017/01/19
  • 毒のないジャガイモ | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター統合メタボロミクス研究グループの梅基直行上級研究員、斉藤和季グループディレクター、大阪大学大学院の村中俊哉教授、神戸大学大学院の水谷正治准教授らの共同研究グループは、ジャガイモに含まれる有毒物質であるソラニンなどの「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)[1]」の生合成に関わる遺伝子「PGA1」と「PGA2」を同定し、これらの遺伝子発現を抑制するとSGAを作らなくなるとともに、ジャガイモの萌芽を制御できる可能性を発見しました。 ジャガイモは塊茎[2](かいけい)の緑化した皮の周辺と塊茎から出る芽にSGAが高濃度に蓄積されます。SGA含量が少ないと“えぐみ”などの嫌な味の原因となり、SGA含量が多くなると中毒を引き起こします。そのため、ジャガイモのSGA含量を低く抑えることは、ジャガイモ育種において重要かつ不可欠です。 また、ジャガイモには

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    smicho 2016/07/27
    >萌芽を制御できる
  • シビレエイ発電機 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)生命システム研究センター集積バイオデバイス研究ユニットの田中陽ユニットリーダーらの共同研究グループ※は、シビレエイ[1]の電気器官を利用した新原理の発電機を開発しました。 火力や原子力といった既存の発電方法に代わる、クリーンで安全な発電方法の開発が急がれています。そこで近年、生物機能に着目し、グルコース燃料電池[2]や微生物燃料電池[3]などのバイオ燃料電池が開発されていますが、従来の発電法に比べて出力性能が劣っています。 一方、シビレエイに代表される強電気魚は、体内の電気器官で変換効率が100%に近い効率的な発電を行っています。これは、ATP(アデノシン三リン酸)をイオン輸送エネルギーに変換する膜タンパク質が高度に配列・集積化された電気器官とその制御系である神経系を強電気魚が有しているためです。共同研究グループは、これを人工的に再現・制御できれば、画期的な発電方

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    smicho 2016/06/02
  • 「2度あることは3度あるか?」を脳が計算 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター記憶神経回路研究チームのジョシュア・ジョハンセンチームリーダーらの国際共同研究チーム※は、記憶の手がかりとなる情報に生じた曖昧さが、脳内の扁桃体[1]で計算され蓄積されることで、動物の行動に反映されることを発見しました。 ある状況で楽しい体験や嫌な体験をすることが繰り返されると、その体験は出来事が起こった時の状況と強く結び付いて記憶されます。“2度あることは3度ある”といいますが、私たちは同じ状況に再度遭遇すると、情動[2]記憶によって起こりうる結果を予測し対応しようとします。ところが現実には、同じような状況に遭遇しているのに予測した結果が起こらない、つまり“2度あっても3度目はない”ということも起こります。これを「随伴性の低下[3]」と呼びます。随伴性の低下によって“2度あることは3度あるかどうか?”と情報が曖昧になるとき、その情報が脳内で

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    smicho 2016/05/24
  • 乱雑さを決める時間の対称性を発見 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)理論科学連携研究推進グループ分野横断型計算科学連携研究チームの横倉祐貴基礎科学特別研究員と京都大学大学院理学研究科物理学宇宙物理学専攻の佐々真一教授の共同研究チームは、物質を構成する粒子の“乱雑さ”を決める時間の対称性[1]を発見しました。 乱雑さは、「エントロピー[2]」と呼ばれる量によって表わされます。エントロピーはマクロな物質の性質をつかさどる量として19世紀中頃に見い出され、その後、さまざまな分野に広がりました。20世紀初頭には、物理学者のボルツマン、ギブス、アインシュタインらの理論を踏まえて「多数のミクロな粒子を含んだ断熱容器の体積が非常にゆっくり変化する場合、乱雑さは一定に保たれ、エントロピーは変化しない」という性質が議論されました。同じ頃、数学者のネーターによって「対称性がある場合、時間変化のもとで一定に保たれる量(保存量)が存在する」という定理が証

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    smicho 2016/04/27
    >興味深いのが、この理論は完全に古典論に基づくにもかかわらず、プランク定数の存在が自然と導かれた点です。これは、エントロピーと量子力学の深い関係を示していると考えられます
  • 動物の争いでいつ降参するかを決める神経回路 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター発生遺伝子制御研究チームの岡仁チームリーダーらの研究チーム※は、動物が争う際にいつ降参するかを決めるのに重要な役割を果たす脳内の神経回路を発見しました。 動物の多くは、物や縄張り、より良い生殖パートナーなどを求めて、同種同士でも争います。通常このような争いは、相手が死ぬまで続けられるのではなく、2匹のうちのどちらかが降参すれば終わります。争いの勝ち負けによってそれぞれの優劣を決める仕組みは、グループ全体の存続を脅かすことなく、グループ内で資源を共有できる点で有効です。しかし、このような争いで優劣を決める際に働く脳内メカニズムは、ほとんど分かっていませんでした。 研究チームは、闘争や逃走、すくみ反応など、動物のさまざまな防御行動に関わるとされる中脳水道周囲灰白質(PAG)[1]に情報を伝える、「手綱核—脚間核神経回路[2]」に注目しました。

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    smicho 2016/04/02
  • 電気で生きる微生物を初めて特定 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所環境資源科学研究センター生体機能触媒研究チームの中村龍平チームリーダー、石居拓己研修生(研究当時)、東京大学大学院工学系研究科の橋和仁教授らの共同研究チームは、電気エネルギーを直接利用して生きる微生物を初めて特定し、その代謝反応の検出に成功しました。 一部の生物は、生命の維持に必要な栄養分を自ら合成します。栄養分を作るにはエネルギーが必要です。例えば植物は、太陽光をエネルギーとして二酸化炭素からデンプンを合成します。一方、太陽光が届かない環境においては、化学合成生物と呼ばれる水素や硫黄などの化学物質のエネルギーを利用する生物が存在します。二酸化炭素から栄養分を作り出す生物は、これまで光合成か化学合成のどちらか用いていると考えられてきました。 共同研究チームは、2010年に太陽光が届かない深海熱水環境に電気を非常によく通す岩石が豊富に存在することを見出しました。そして、電

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    smicho 2015/09/25
  • 摘出臓器の生体外長期保存・機能蘇生技術を開発 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター器官誘導研究チームの辻孝チームリーダー、株式会社オーガンテクノロジーズの手塚克成研究開発部長、慶應義塾大学医学部の小林英司特任教授らの共同研究グループ※は、生体外においてラットから摘出した臓器の長期保存と臓器の機能を蘇生する技術を開発しました。 機能不全に陥った臓器の抜的な治療として臓器移植治療が行われています。現在の臓器移植では、ドナー臓器を臓器保存液に浸して低温で保存する方法が一般的です。しかし、低温保存によって臓器の鮮度を保てる時間は限られています。世界的なドナー臓器不足のため、心停止ドナーからの臓器の利用拡大が求められており、なかでも長時間の阻血(そけつ)[1]状態で移植不適応になったドナー臓器を蘇生し、臓器移植への利用を可能にする技術の開発に期待が寄せられています。 共同研究グループは、生体の血液循環を再現できる臓器灌流(

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    smicho 2015/04/24
  • 哺乳類と爬虫類-鳥類は、独自に鼓膜を獲得 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)倉谷形態進化研究室の倉谷滋主任研究員、武智正樹元研究員、東京大学大学院医学系研究科の栗原裕基教授、北沢太郎元大学院生らの共同研究グループ※は、マウスとニワトリの胚発生において同じ遺伝子の働きを抑える実験を行い、進化の中で哺乳類系統[1]と爬虫(はちゅう)類-鳥類系統[2]がそれぞれ独自の発生メカニズムにより鼓膜を獲得したことの発生学的証拠を発見しました。 陸上脊椎動物は、空気中の音を聴くために、鼓膜[3]と中耳骨[4]を顎(がく)関節の近くに進化させてきました。中耳骨は、哺乳類では3個、爬虫類と鳥類では1個あります。これらの骨は化石にも残ることから、その進化の歴史をたどることができ、哺乳類の祖先で顎とその支持装置を構成していた骨が次第に中耳の骨へと変化していった様子が明らかになっています。しかし、どのようなきっかけで、哺乳類系統が爬虫類-鳥類系統よりも多くの中耳骨

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    smicho 2015/04/23
  • 怖い体験が記憶として脳に刻まれるメカニズムの解明へ | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター記憶神経回路チームのジョシュア・ジョハンセンチームリーダーらの研究チーム※は、ラットを使った実験で、恐怖体験の記憶形成において従来の仮説は有力であるものの、それだけでは十分ではなく、神経修飾物質の活性化も重要であることを示しました。 私たちは、日常のささいな出来事は簡単に忘れてしまいます。一方、恐怖を感じた体験は記憶として残ります。これまで、記憶の形成は「ヘッブ型可塑性[1]」によって形成されるという説が有力でした。互いにつながった2つの神経細胞(ニューロン)が同時に活動し、その結合(つながり)が強化されることによって記憶が形成される、という仮説です。しかし、この仮説は、実際に記憶を形成している最中の脳内においては、未だ検証されていませんでした。 研究チームは、光遺伝学[2]とよばれる神経活動を操作する技術を用いて、ラット脳内の扁桃体の神経活

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    smicho 2014/12/09
    >扁桃体のニューロンの人工的な活性化に加えて、覚醒や注意に作用する神経修飾物質「ノルアドレナリン」の受容体を同時に活性化させると、怖い体験を与えなくても、恐怖記憶が形成される
  • 真空より低い屈折率を実現した三次元メタマテリアルを開発 | 理化学研究所

    ポイント メタマテリアルを用いて真空の屈折率1.0より低い屈折率0.35を実現 3次元構造により光の入射軸方向に対して完全な等方性を実現 透明化技術や高速光通信、高性能レンズなどに応用できる可能性 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、真空の屈折率[1]1.0よりも低い屈折率0.35を実現した三次元メタマテリアル[2]の作製に成功しました。これは、理研田中メタマテリアル研究室の田中拓男准主任研究員と国立台湾大学の蔡定平(ツァイ・ディンピン)教授(当時台湾ITRC所長を兼務)らの国際共同研究グループによる成果です。 メタマテリアルは、光を含む電磁波に応答するマイクロ〜ナノメートルスケールの共振器アンテナ素子[3]を大量に集積化した人工物質で、共振器アンテナ素子をうまく設計することで、物質の光学特性を人工的に操作できるという特性を持っています。これまで報告されているメタマテリアルのほと

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    smicho 2014/10/24
  • 404 Not Found | 理化学研究所

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    404 Not Found | 理化学研究所
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    smicho 2014/01/30