ジュリアンさんらが一時、「住み家」とした施設の前には東京都のPRイベントを告知する「祭」と書かれた看板があった=フランス・パリで2024年7月30日午後3時56分、木原真希撮影 終盤に入ったパリ・オリンピック。競技場だけでなく街角の飲食店からも連日歓声が聞こえるなど、パリ市内は盛り上がっている。 一方で五輪のために再開発され、住民の「強制排除」があったとされる地区などを取材すると、移民の受け入れや都市開発のあり方など、フランスが直面する課題も垣間見えた。 「ジャパンに追い出された」。西アフリカ・コートジボワール出身のジュリアンさん(17)は、取材に憤った。 ジュリアンさんは「いい暮らしがしたい」と密航ボートなどを乗り継ぎ、約1年前に1人でパリにたどり着いた。 フランスでは不法入国者であっても未成年は社会的な保護を受けられる。だが、未成年とは認められず、法廷で争っているという。 行政から住宅