新型コロナウイルスに感染した埼玉県内の80代男性が4月中旬、病院に入れずに自宅待機となっている間に急変し、搬送された病院で死亡した。男性の遺族は早期の入院を望んだものの、埼玉県では当時、感染者約200人が入院待ちの状態で、保健所から「重症者から入院させる。順番がある」と説明されていた。遺族は「しゃべれないほど重い状態だった。放置されたも同然だ」と県の対応を批判している。 遺族によると、男性は80代の妻と2人暮らしで、4月上旬から発熱やせきなどの症状があり、近所の病院を受診。処方された解熱剤を飲むなどして自宅療養していた。同13日に症状が悪化して同県所沢市の病院に救急搬送された。しかし、入院の必要はないと判断され、PCR検査(遺伝子検査)を受けて帰宅した。