6年に1度行われる、フィリピンの大統領選挙。5月9日に投開票日を迎えます。 多様な顔ぶれの候補が立候補していますが、支持率トップを走るのは、かつて独裁者と呼ばれ、その後民衆によって倒された、元大統領の息子です。 なぜ彼が、支持を集めているのか。 取材するとフィリピンの抱える課題が見えてきました。 (フィリピン大統領選挙取材班 酒井紀之、伊藤麗、北井元気) フィリピンはいま、国をあげての祭りのような、興奮した雰囲気に包まれています。 5月9日、同じ日に、大統領、副大統領、上下両院の議員、それに全国の首長や議員まで、有権者が直接、票を投じて選ぶので、それぞれの選挙活動が盛んに行われているのです。 フィリピンの選挙戦は、日本とはまるで違います。特に大統領候補の集会は、野外音楽フェスティバルのよう。 有名芸能人が司会し、かわるがわる人気アーティストが舞台に上がってパフォーマンス、観客を大いに盛り上