人間が地球温暖化をもたらしたことは疑う余地がない 国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCが評価報告書を公表した。最新の論文などをもとにして、地球温暖化の1)科学的な根拠、2)自然環境や社会への影響、3)対策、について数年ごとに報告書を作っている。今回は6回目で、このうち1)の科学的根拠の報告書がまず示された。 IPCCは、1988年に世界気象機関と国連環境計画によって設立された国際的な組織で、気候変動について科学的な知見を評価する。2013~2014年にIPCCが公表した前回の第5次報告書は、2015年の「パリ協定」の採択へとつながった。今回の報告書は、今年10月末から始まる第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に大きな影響を与える見通しだ。 地球温暖化対策に否定的な向きは、地球温暖化ガスと世界の気温との関係、気温と気候変動、自然災害との関係についての科学的根拠の曖昧