触媒(しょくばい、英: catalyst)とは、一般に特定の化学反応の反応速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないものをいう[1]。生体内の触媒は酵素と呼ばれる。 化学的には触媒は化学反応を促進させるような物質のことであり、光、放射線、超音波など化学反応を促進させることがあっても化学物質とはいえないものは通常は触媒とは言わない[2]。化学分野では化学反応において反応物よりも少量でそれ自体は化学反応中に変化しないものを触媒ということが多い[2]。他方、触媒は化学だけでなくそれに隣接する物理学や生物学でも用いられる概念であり、生体触媒のRNAのように反応分子と触媒分子が一体となっているものもあることから、より広く定義される場合もある[3]。 「触媒」という用語は明治の化学者が英語の catalyser、ドイツ語の Katalysator を翻訳したものである[4]。今日では、触媒は英語