出版状況クロニクル86(2015年6月1日〜6月30日) 15年5月の書籍雑誌の推定販売金額は前年比10.7%マイナスという大幅減。書籍雑誌合わせて二ケタ減はかつてない落ちこみである。 その内訳は書籍が7.3%減、雑誌が13.6%減。雑誌のうちの月刊誌は13.2%減、週刊誌は15.0%減。 返品率は書籍が42.4%、雑誌は47.2%で、月刊誌は48.5%、週刊誌は41.1%と、ついに書籍雑誌の双方が40%を超えてしまった。マイナス幅も返品率も、最悪のところまできている。 そのような出版状況を背景にして、1 の栗田出版販売の民事再生申請が起こされたことになる。 かくして出版危機が臨界点に達した状況の中で、15年前半の終わりを迎えたわけだが、続けて後半にはどのような事件と出来事が待ちかまえているのであろうか。 1.6月26日に栗田出版販売が民事再生を申請。負債は134億9600万円。 同日付で