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ブックマーク / blog.tokumaru.org (13)

  • メタップスペイメント不正アクセス事件の第三者報告書から攻撃の模様を読み解く

    株式会社メタップスペイメントの運営する決済代行システムから約288万件のクレジットカード情報が漏洩した不正アクセス事件について、第三者委員会の報告書および経済産業省の行政処分(改善命令)があいついで公開されました。 第三者委員会調査報告書(公表版) クレジットカード番号等取扱業者に対する行政処分を行いました (METI/経済産業省) 稿では、主に第三者委員会の調査報告書(以下「報告書」と表記)をベースとして、この事件の攻撃の様子を説明します。 システムの概要報告書にはシステム構成図やネットワーク構成図は記載されていないため、報告書の内容から推測によりシステムの構成を以下のように仮定しました。 図中のサーバー名は報告書の記載に従っています。以下、概要を説明します。 サーバ名概要 A社アプリ一般社団法人A 会員向け申込みフォーム 経産省改善命令では、「同社とコンビニ決済に係る契約を締結してい

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    sue445
    sue445 2022/07/04
  • 2022年1月においてCSRF未対策のサイトはどの条件で被害を受けるか

    サマリ2020年2月にGoogle ChromeCookieのデフォルトの挙動をsamesite=laxに変更しましたが、2022年1月11日にFirefoxも同様の仕様が導入されました。この変更はブラウザ側でCSRF脆弱性を緩和するためのもので、特定の条件下では、ウェブサイト側でCSRF対策をしていなくてもCSRF攻撃を受けなくなります。この記事では、デフォルトsamesite=laxについての基礎的な説明に加え、最近のブラウザの挙動の違いについて説明します。 (2022年1月29日追記) 日確認したところ、Firefoxにおけるデフォルトsamesite=laxはキャンセルされ、従来の挙動に戻ったようです(Firefox 96.0.3にて確認)。デフォルトsamesite=lax自体は先行してGoogle Chromeにて実装されていましたが、細かい挙動の差異で既存サイトに不具合が

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    sue445 2022/01/26
  • クレジットカード情報盗み出しの手口をまとめた | 徳丸浩の日記

    はじめに 先日の日記「ECサイトからクレジットカード情報を盗み出す新たな手口」は多くの方に読んでいただき、ありがとうございました。この記事では、「新たな手口」ではなく、従来からある手口についてまとめてみました。 1.SQLインジェクション 古典的な手法としてはSQLインジェクションがあります。下図のように、SQLインジェクション攻撃により、DBに保存されたクレジットカード情報を盗み出します。 攻撃が成立する条件は下記のとおりです。 DBクレジットカード情報が保存されている ウェブサイトにSQLインジェクション脆弱性がある いずれも、現在の観点では論外の状況と言えますのでさすがに頻度は減っています。今年6月1日から施行されたカード情報非保持化により、今後はほとんど見られなくなると予想されます。過去の代表的な事例には以下があります。 エクスコムグローバル、SQLインジェクションで約11万件の

    クレジットカード情報盗み出しの手口をまとめた | 徳丸浩の日記
  • PHPの脆弱性 CVE-2018-17082 によるキャッシュ汚染についての注意喚起

    エグゼクティブサマリ PHPの脆弱性CVE-2018-17082はXSSとして報告されているが、現実にはXSSとしての攻撃経路はない。一方、Apacheのmod_cacheによるキャッシュ機能を有効にしているサイトでは、キャッシュ汚染という攻撃を受ける可能性がある。 概要 PHPの現在サポート中のすべてのバージョンについて、XSS脆弱性CVE-2018-17082が修正されました。以下は対応バージョンであり、これより前のすべてのバージョンが影響を受けます。ただし、Apacheとの接続にApache2handlerを用いている場合に限ります。 PHP 5.6.38 PHP 7.0.32 PHP 7.1.22 PHP 7.2.10 PHP 5.5以前も対象であり、これらは脆弱性は修正されていません。 脆弱性を再現させてみる この脆弱性のPoCは、当問題のバグレポートにあります。 PHP ::

    PHPの脆弱性 CVE-2018-17082 によるキャッシュ汚染についての注意喚起
  • 安全なWebアプリケーションの作り方改訂のお知らせ

    徳丸こと、「体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方」は、2011年3月の発売以降大変多くの方に読んでいただきました。ありがとうございます。 ただ、発売から既に7年が経過し、内容が古くなってきた感は否めません。たとえば、クリックジャッキングの説明はほとんどないですし、OWASP Top 10 2017で選入された安全でないデシリアライゼーションやXXEの説明もありません。なにより、Web APIJavaScriptセキュリティ等がほとんど書かれていないことが課題となっていました。 そこで、版元のSBクリエイティブと相談して、この度改訂することにいたしました。3月末脱稿、6月頃発売の見込みです。 改訂にあたり、以下を考えています。 Web APIJavaScriptに関する説明を4章に追加 XHR2対応に向けてCORSの説明を3章に追加 携帯電話の章は丸ごと削除して、別の内

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    sue445 2018/03/06
  • StartSSLにドメイン認証不備の脆弱性

    Osama almanna's blogにて、StartSSLにドメイン認証に脆弱性があったと報告されています。 In 9 March, 2016 During my research I was able to replicate the attack and issue valid certificates without verifying the ownership of the website which I will explain later in my post, the vulnerability was reported and fixed within hours. ウェブサイトの所有権を検証しないで、正当な証明書が交付されるというものですね。脆弱性は報告の後数時間で修正されたとのことです。 以下、彼のブログ記事を元に、脆弱性の内容と修正方法について説明します。 問題

    StartSSLにドメイン認証不備の脆弱性
  • ビックカメラ.COMでメールアドレスを間違えて登録したらどこまで悪用されるか検討した

    すでに報道のように、ビックカメラの通販サイト「ビックカメラ.com」において、会員IDをメールアドレスにするという改修がなされました。従来は会員がIDを自由につけられる仕様でした。さっそく会員登録してみたところ、会員IDのメールアドレスの入力間違いに際して、安全性の配慮に掛ける仕様だと感じたのでビックカメラのサポートに報告したところ、以下のように「セキュリティ上の問題とは認識していない」との回答でした。このため、ここに問題点と対策を公開して、利用者に注意喚起いたします。 平素はビックカメラ.comをご利用いただき、誠にありがとうございます。 サポートセンター担当のXXXXと申します。 この程はお問い合わせいただきありがとうございます。 貴重なご意見を賜りまして、誠にありがとうございます。 今回サイトのリニューアルに関して、基的に現状ではセキュリティ上の問題があるとの認識はございません。

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    sue445 2015/06/25
  • 嵐のコンサートがあるとダブルブッキングしてしまうホテル予約システムを作ってみた

    今年の5月1日に、仙台市内のホテルで多重予約のトラブルが発生したと報道されています。 部屋数203室の仙台市のビジネスホテルで、9月18~23日の宿泊予約を数千件受け付けるトラブルがあった。アイドルグループ「嵐」のライブが宮城県内で開催される期間だった。インターネットでの申し込みが殺到し、システム障害が起きたとみられるという。 トラブルがあったのは、仙台市泉区の「ホテルルートイン仙台泉インター」。ホテルなどによると、9月19、20、22、23日に宮城スタジアム(宮城県利府町)で嵐がライブを開くことが明らかになった後の5月1日午前5時ごろ、ネットを使った予約申し込みが殺到していることに気づいたという。 203室のホテルなのに「予約」数千件 嵐公演で殺到か:朝日新聞デジタル より引用 5月1日の朝に何があったのか調べてみると、この日の早朝にテレビや新聞でコンサートの情報が流れたようですね。 お

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    sue445 2015/05/07
  • SQLインジェクション対策もれの責任を開発会社に問う判決

    ポイントは下記の通りです。 X社(原告)はセキュリティ対策について特に指示はしていなかった 損害賠償について個別契約に定める契約金額の範囲内とする損害賠償責任制限があった 当初システムはカード決済を外部委託し直接カード情報を扱っていなかった X社が「カード会社毎の決済金額を知りたい」とY社に依頼をして、その結果カード情報をいったんDBに保存する仕様となった(2010年1月29日) X社からの問い合わせに対してY社は、カード情報を保持しない方式に変更することが可能で、そのほうが安全となり、費用は20万円程度である旨を伝えた(2010年9月27日)が、その後X社は改良の指示をしなかった 以下の脆弱性その他が認められた システム管理機能のIDとパスワードが admin/password であった 個人情報が記載されたお問い合わせログファイルの閲覧が可能(ディレクトリリスティングと意図しないファイ

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    sue445 2015/01/22
  • 『例えば、PHPを避ける』以降PHPはどれだけ安全になったか

    この記事はPHPアドベントカレンダー2014の22日目の記事です 。 2002年3月に公開されたIPAの人気コンテンツ「セキュアプログラミング講座」が2007年6月に大幅に更新されました。そして、その一節がPHPerたちを激しく刺激することになります。 (1) プログラミング言語の選択 1) 例えば、PHPを避ける 短時日で素早くサイトを立ち上げることのみに着目するのであれば、PHPは悪い処理系ではない。しかし、これまで多くの脆弱性を生んできた経緯があり、改善が進んでいるとはいえまだ十分堅固とは言えない。 セキュアプログラミング講座(アーカイブ)より引用 「PHPを避ける」とまで言われてしまったわけで、当然ながらネット界隈では炎上を起こし、現在はもう少しマイルドな表現に変わっています(参照)。 稿では、当時のPHPの状況を振り返る手段として、この後PHPセキュリティ機能がどのように変化

    sue445
    sue445 2014/12/22
  • 正規表現によるバリデーションでは ^ と $ ではなく \A と \z を使おう

    正規表現によるバリデーション等で、完全一致を示す目的で ^ と $ を用いる方法が一般的ですが、正しくは \A と \z を用いる必要があります。Rubyの場合 ^ と $ を使って完全一致のバリデーションを行うと脆弱性が入りやすいワナとなります。PerlPHPの場合は、Ruby程ではありませんが不具合が生じるので \A と \z を使うようにしましょう。 はじめに 大垣さんのブログエントリ「PHPer向け、Ruby/Railsの落とし穴」には、Rubyの落とし穴として、完全一致検索の指定として、正規表現の ^ と $ を指定する例が、Ruby on Rails Security Guideからの引用として紹介されています。以下の正規表現は、XSS対策として、httpスキームあるいはhttpsスキームのURLのみを許可する正規表現のつもりです。 /^https?:\/\/[^\n]+$/

  • Adobeサイトから漏えいした暗号化パスワードはなぜ解読されたか

    Adobe社のサイトの不正アクセス(参照、参照)によって、少なくとも3800万人のIDと暗号化されたパスワードが漏えいしたと言われています。既に報告したように、私のアカウントも漏えいしていました。 その後、『Adobeの情報流出で判明した安易なパスワードの実態、190万人が「123456」使用』というニュースが流れてきました。安易なパスワードが使われている統計は今までもあり、「パスワードの実態」に関しては「そんなものだろうな」と思いましたが、問題は、どうやって「暗号化パスワード」を解読したかです。 別の報道では、Adobeサイトがパスワードの暗号化に用いていたアルゴリズムはトリプルDESだったということです。トリプルDESは電子政府推奨暗号リストの今年の改訂でもしぶとく生き残り広く使われている暗号化アルゴリズムです。そんなに簡単に解読されたのでは問題ですが、実際には、「トリプルDESが解読

    Adobeサイトから漏えいした暗号化パスワードはなぜ解読されたか
    sue445
    sue445 2013/11/11
  • ロリポップのサイト改ざん事件に学ぶシンボリックリンク攻撃の脅威と対策

    既に報道されているように、ロリポップ!レンタルサーバーに対する改ざん攻撃により、被害を受けたユーザー数は8428件にのぼるということです。ここまで影響が大きくなった原因は、報道によると、(1)「WordPressのプラグインやテーマの脆弱性を利用」し、不正なファイルがアップロードされた、(2)パーミッション設定の不備を悪用されて被害が拡大した、ということのようです。 29日夜の時点では、攻撃者の改ざん手法について「WordPressのプラグインやテーマの脆弱性を利用」し、不正なファイルがアップロードされて「wp-config.phpの」の設定情報が抜き出されたと説明していたが、30日午後7時過ぎの説明で、この脆弱性が侵入経路となって同社のパーミッション設定の不備を悪用されたことが原因だったことを明らかにした。 「ロリポップ」のWordPressサイト改ざん被害、原因はパーミッション設定不備

    ロリポップのサイト改ざん事件に学ぶシンボリックリンク攻撃の脅威と対策
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