路面電車やモノレールなどを含む全国の鉄道会社175社のうち、精神障害者向け運賃割引を実施しているのは半数余りの97社にとどまっていることが、国土交通省の内部資料で分かった。首都圏や中京圏などの都市部では、ほとんど実施されていない。身体、知的障害者はほぼ全社が実施しており、障害の違いによって対応に差が生じている。(我那覇圭、市川千晴) 精神障害 統合失調症やそううつ病、てんかん、薬物やアルコールなどの依存症、高次脳機能障害などを指す。2021年版厚生労働白書によると、全国に推計で419万3000人おり、身体障害の436万人とほぼ並ぶ。知的障害は109万4000人。 昨年4月時点の調査結果をまとめた国交省の資料によると、精神障害者向けの運賃割引を実施している97社の内訳は、東京都営地下鉄や名古屋市営地下鉄など公営鉄道が11社、西日本鉄道など大手私鉄が2社、地方を中心とする中小の私鉄が84社。各