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ブックマーク / blog.tatsuru.com (25)

  • 統一教会、安倍国葬について他 - 内田樹の研究室

    あるネットメディアからインタビューを受けた。もう公開されているので、少し長い別ヴァージョンをあげておく。 ―これから安倍系右翼はどうなると思いますか? 内田 おっしゃっている「安倍系右翼」という言葉の定義を僕は知らないのですけれど、言いたいことは何となくわかります。それが「安倍晋三という個人の求心力やカリスマ性に依存して存在感を発揮していた政治勢力」という意味でなら、その人たちはこの事件をきっかけに力を失い、弱体化すると思います。 実際に安倍元首相の死後、彼の庇護下でこれまで「いい思い」をしてきたネット論客たちはいまほぼ沈黙状態にあります。どういうスタンスでこの事件に向き合って良いのかについての組織的な合意形成ができていないのでしょう。もともと安倍晋三個人が手作りしたネットワークですから、ハブが不在になると、合意形成のための場も、ルールもない。代わりを務めることのできる人がいない。ですから

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    taitoku 2022/09/12
  • セックスワークについて - 内田樹の研究室

    寺子屋ゼミで「セックスワーク」についてゼミ生から質問を受けた。 「話すと長い話になるから」ということでその場はご容赦願ったのであるが、橋下発言をめぐって「セックスワーク」についての原理的な確認をしておきたいと思って、筐底から旧稿を引き出してきた。 2003年に『岩波応用倫理学講義』(金井淑子編、岩波書店)に書いたものである。 そこでは社会学者たちの「売春擁護論」に疑問を呈した。 同じ疑問を私は今回の橋下発言をめぐる賛否のコメントについても感じている。 セックスワーク-「セックスというお仕事」と自己決定権 はじめに 最初に正直に申し上げるが、私自身は、セックスワークについて専門的に考究したこともないし、ぜひとも具申したいような個人的意見があるわけでもない。ときどき、それに関する文章を読むが、数頁(場合によっては数行)読んだだけで気持ちが沈んできて、を閉じてしまう。 困ったものではあるが、私

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    taitoku 2013/05/29
    長いので後で。
  • 改憲案の「新しさ」 - 内田樹の研究室

    ある媒体に長い改憲論を寄稿した。 一般の目に触れることのあまりなさそうな媒体なので、ここに採録しておく。 改憲案の「新しさ」 改憲が政治日程に上ってきている。7月の参院選で自民党が大勝すれば、今秋以降には国内での合意形成めざした議論が始まるだろう。自民党や改憲勢力がいったいこの改定を通じて「何を」実現しようとしているのか、それをこの機会に確認しておきたいと思う。 自民党の改憲草案については、さまざまな批判がすでになされている。個別的な条文ひとつひとつについての適否は専門家による議論に委ねて、私としてはこの改憲案に伏流している「新しいものの見方」についてだけ考えてみたいと思う。護憲派の論客の多くは、改憲案の「復古調」に違和感や嫌悪を覚えているようだが、私はむしろこの改憲案は「新しい」という印象を受けた。その「新しさ」とは何かについて書きたい。 まず、今日のみならずグローバルなスケールで起き

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    taitoku 2013/05/08
    珍しくフルで正しいと思う。三年しかいない役員は三年先の事しか考えない。
  • 無謬の政治家の陥穽について - 内田樹の研究室

    石原慎太郎東京都知事が知事職を辞任して、国政進出めざして新党の党首となることになった。 「第三極」を結集するとして、維新の会、みんなの党との連携・連帯を模索しているが、政策の擦り合わせがうまくゆかない。 原発稼働にしても、TPPにしても、消費増税にしても、領土問題へのアプローチにしても、三党間にはかなりの隔たりがある。 政策上の差異は調整可能であるということで、とりあえず維新の会と石原新党は連携の方向だと今朝の新聞には書いてあった。 維新の会はたしか、その前日に政策上100%の一致がない政治組織とは組織的な連携はしないということを各地の「維新の会」に対して通告していたはずだが、石原新党とはOKらしい。 政策上の差異は調整可能なのか、調整不可能なのか。 判断はケースバイケースであるらしい。 まあ、好きにすればいいと思うけれど、政党が重要な政治的決定を下すときの根拠についての説明をそのつどころ

  • 人々が「立ち去る」職場について - 内田樹の研究室

    大阪府教委は23日、来春採用の府内の公立学校教員採用試験で、平均倍率が4倍で史上2番目の低さだったと発表した。 中学理科では倍率が2倍を切り、府教委は「水準に達する人材が確保できなかった」と異例の追加募集を行う。 大阪維新の会の主導で厳しい教員評価などが盛り込まれた条例の施行後、初の採用試験。大阪府では橋下前知事時代から給与カットが続き、小中学校教員の平均基給が全国平均より月約2万8千円低いことも響いた可能性がある。(朝日新聞、10月24日) 記事によると、中学理科の倍率は大阪が1.9倍、京都は3.85倍、兵庫は3.1倍。東京は(中高共通枠なので単純に比較はできないが)5.44倍。 条例施行によって、大阪府の教員応募者が激減することは当然予測されていたはずである。 絶えざる査定と格付け圧力にさらされ、保護者からのクレームに対して行政は原則として「保護者の側に立つ」と公言している就業環境で

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    taitoku 2012/10/25
    教員側の話はこれでその通りなんだけど、生徒側にも同じことが言えるわけで、公立から生徒が逃げ出してみんな私立にいこうとするこの状況に内田先生の論をあてはめると・・・ねぇ?
  • いじめについての続き - 内田樹の研究室

    ある媒体で、「いじめ」についてコメントした。それは昨日のブログに書いた通り。 それについて追加質問が来たので、これも追記として書き留めておく。 Q: 学校という場は社会の雰囲気とは切り離されたものではなく、一定程度の影響を受けていると思います。現実に、リストラが激しくなる一方ですし、1分1秒ごとに自己成長を求められる息苦しい世界になりました。この状況にあって、学校だけを過度な競争社会から切り離してある種のユートピアにすることは可能なのか、それとも競争を是とする今の社会を根底から変えない限り、社会に蔓延するいじめ体質はなくならないのか。この点はどう思われるでしょうか。 A: 学校は来は苛烈な実社会から「子供を守る」ことを務とするものです。それは学校というものの歴史的発生から明らかだと思います。 ヨーロッパで近代の学校教育を担った主体のひとつは、イエズス会ですけれど、それは「親の暴力から子

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    taitoku 2012/07/13
    「子供が大人になるのを誰も望んでいない社会」っていうのはそうだな~って思いますが、そこに教員自身も含まれてるってことを意図的に見落としているから内田先生のお話はおかしくなるのだと思いました。
  • 平松さんの支援集会で話したこと - 内田樹の研究室

    10月17日の平松邦夫市長を励ます会で「おせっかい教育論-教育条例の時代錯誤について」という講演をした。 講演録はそのあと『橋下主義を許すな!』というに採録された(香山リカ、山口二郎、薬師院仁志との共著、ビジネス社)。 選挙の応援のための、いささか「煽り」の入ったなので、手に取るのを控えた方も多いと思うが、私の書いていることはいつもの原則論である。 教育現場にドラスティックで急激な変化は馴染まない 平松市長から教育関係の特別顧問をと委嘱されて、お引き受けした時に、「大阪市の特別顧問に任ず」という委嘱状を頂きました。紙一枚もらって終わりだろうと思っていたら、いきなり「さあ、これから記者会見です」と言われました。そんな話聴いてなかったので、何の準備もしていない。いきなり記者会見に連れ出されて、「内田さんの顧問としての抱負を」と尋ねられました。何も考えていなかったのですが、そういうときの

  • 格差と若者の非活動性について - 内田樹の研究室

    ある媒体から若者の労働観についてアンケートを受けた。 みじかい回答を期待していたはずだが、やたら長くなってしまったので、たぶんこのままでは掲載されないだろう。 自分としてはたいせつなことを書いたつもりなので、ここに転載して、諸賢のご叱正を乞うのである。 Q1.現在、世界では、経済格差(世代間格差ではなく、金持ちとそうではない人との格差)や社会への不満に対して、多くの若者たちが声を上げ、デモを起こし、自分たちの意見を社会に訴えようと行動しています。翻って日ではここ数十年、目に見える形での若者の社会的行動はほとんど見られません。これだけ若者たちにしわ寄せが行く社会になっているのに、そして政策的にも若年層に不利な方向で進んでいるのに、若者たちはなぜ、社会に対して何かを訴えたり行動したりしないのでしょうか? それは特に不満を感じていないからなのか、それともそうした行動に対して冷めているのか。ある

  • 国旗問題再論 - 内田樹の研究室

    卒業式での君が代斉唱時の不起立を理由に、東京都教委が定年後の再雇用を拒否したのは「思想や良心の自由」を保障した憲法に違反するとして都に賠償を求めていた訴訟について、30日最高裁判決が下った。 「校長の教職員に対する起立斉唱命令は合憲」とする判断を下し、原告の上告を棄却した。 判決は「起立斉唱行為は卒業式などの式典での慣例上の儀礼的な性質を有し、個人の歴史観や世界観を否定するものではない」とした。 しかし、起立斉唱行為は教員の日常業務には含まれず、かつ「思想と良心に間接的制約となる面がある」と留保を加え、「命令の目的や内容、制約の様態を総合的に考慮し、必要性と合理性があるかどうかで判断すべき」との判断基準を示した。 今回の判決では、公務員は職務命令に従うべき地位にあるということを根拠に、「間接的制約が許される必要性や合理性がある」と判断して、教委による処分を違憲とした東京地裁判決を取り消した

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    taitoku 2011/05/31
     漠然とだが「国旗が嫌いな人」に嫌な目にあったひとが増えた結果じゃないのかなぁと。
  • ナショナリストとパトリオット - 内田樹の研究室

    河合塾での講演のあと、廊下でナショナリズムについてひとりの予備校生から質問された。 たぶん、彼の周囲でもナショナリスティックな言動をする若い人たちが増えてきており、それに対してどういうスタンスを取るべきか決めかねているのだろう。 若者がナショナリズムに惹きつけられる理由はわかりやすい。 それは帰属する集団がないからである。 人間は帰属する集団があり、そこで他者と共生し、協働し、必要とされ、ゆたかな敬意と愛情を享受していれば、パトリオットにはなっても、ナショナリストにはならない。 パトリオットは自分がその集団に帰属していることを喜び、その集団を律している規範、その集団を形成した人々を愛し、敬しており、その一員であることを誇り、感謝している。 ナショナリストはそうではない。 彼はどのような集団にもそのような仕方では帰属していない。 彼は自分がさしあたり所属している集団について(それが家族であっ

  • ドンガバチョ的 - 内田樹の研究室

    先日の毎日新聞の「余録」が日教育の失敗を海外の成功例と比較して難じていた。 例えばフィンランドはソ連崩壊の余波で「大不況に見舞われ国の歳出は大幅カット。そのなかで教育費だけ増やす大勝負に出た。それは大きな果実をもたらした。子どもたちの学力は急伸。国際比較ではいつも世界のトップだ。ノキアなど知識集約型の産業が発展し『森と湖の国』はハイテク国家に変容した。」 よく聴く話である。 もう一つの成功例はシンガポール。 「シンガポール政府のウェブサイトを見ると、英語、日語、中国語、韓国語など7種の言語で、世界の若者に留学を呼びかけている。もしあなたが卒業後3年間シンガポールで働けば、学費の8割を無償供与しましょうと。世界の大学はいま、いかに海外の優秀な頭脳を獲得するかを競う。それが国の将来を左右するからだ。日は大丈夫だろうか。英タイムズ紙系の『QS大学ランキング』10年版(アジア地域)を見ると

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    taitoku 2010/08/28
    目標化する数値の正統性がおかしいのはよくある話。
  • 日本の人事システムについて - 内田樹の研究室

    ツイッターで茂木さんが就職活動について書いている。 多くの点で、私も同意見である。 けれども、完全には同意できないところもある。 意見が違うというのではなく、話を「切り出す順番」が違うということなのかも知れない。 それについて考えてみたい。 茂木さんはこう書いている。 「大卒2割、就職も進学もせずという今朝のニュース(http://bit.ly/9IP2QS )に思うところあり、日の就職について連続ツイートします。 大学3年の夏から、実質上就職活動が始まる日の慣習は、明らかに異常である。学問が面白くなって、これからいよいよ格的にやろうという時に、なぜ邪魔をするのか。 そもそも、新卒一括採用という慣習は、経営的に合理性を欠く愚行だとしか言いようがない。組織を強くしようと思ったら、多様な人材をそろえるのが合理的である。なぜ、一斉に田植えでもするように、同じ行動をとるのか? 日の企業が

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    taitoku 2010/08/06
    逆に一定以上に合理的な理由が無いと思ったほうがよい。日本の採用は減点法だから人を消耗させる。
  • Twitter と自殺について - 内田樹の研究室

    一般入試 CD 日程。 AB 日程というのが1月29日30日にあって、その合否発表のあとに、2週間ほどおいて次の入試がある。 2月あたまが私学の一般入試の集中時期である。 そのときの合否の発表がもうほぼ終わっている。 2月中旬に行われるこの CD 日程は、さきに第一志望校の受験に失敗した受験生たちの「敗者復活戦」である。 すでに第一次志望校に合格したものは、出願はしたが、実際に受験には来ない。 だから、試験場の座席はけっこう「歯抜け」状態になるのがふつうである。 今年はその「歯抜け度」が小さい。 入学センターの諸君とこの「歯抜け度」の意味について考える。 あれこれ考えたが、やっぱりよくわからない。 この事態を説明する可能性として、いちばん妥当なのは、上位校が合格者を絞り込んできたせいで、現段階でまだ合格通知を手にしていない受験生がかなり多数残っていて、かつ学が「抑え」としてそれなりに高い

  • ゾンビの教訓 - 内田樹の研究室

    新型インフルエンザについて三紙からコメントを求められる。 私なんかにインフルエンザについて訊いてどうするのかと思うのだが、感染地域の真ん中に住んでいる人間の「市民目線」の感想を聞きたいと思ったのかも知れない(木によって魚を求むるの類だが)。 疫学についても医学についても何も知らない人間に訊く以上、それはインフルエンザそのものについてではなく、インフルエンザ禍の「人間的意味」についてのコメントなのであろうと判断して、それについて述べる。 メディアの一昨日あたりからの論調は「それほど毒性の強いインフルエンザでもないらしいのだから、あまり騒ぎ立てずに、柔軟に対応するほうがいい」というものである。 休校やイベントの中止が続くと市民生活に影響が出るから、「自粛するのを自粛せよ」というものである。 大阪府知事は「都市機能に影響が出る」と言った。 だが、感染地区がパニックに陥っているとか、都市機能が麻痺

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    taitoku 2009/05/21
    せかいのはんぶんをおまえにやろう
  • 日教組の ”影響” と言論の自由について - 内田樹の研究室

    テレビ政治討論番組で「日の丸・君が代」の強制について批判的に言及した人に向かって、別のスピーカーが「あんた、日人止めなさい」と怒鳴りつけた。 不思議なロジックである。 「日の丸・君が代」が国旗国歌であるということはいわゆる「国旗国歌法」によって9年前に定められた。 国法に疑義を唱える人間に向かって「だったら日人を止めろ」ということが適法的であるとするなら、国憲に疑義を唱える人間についてはどうなるのであろう。 たしか私たちの国の政権与党はひさしく「改憲」を党是として掲げいる。 憲法は片々たる法律とは違う上位規定である。 憲法98条にはこう記してある。 「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」 下位規定である法律に「疑義がある」という人に向かって「それなら日人を止めろ」と言うことができるなら、

  • どこに就職したらいいんでしょう - 内田樹の研究室

    株式市場の混乱で、ついに新卒者の内定取り消しが出始めた。 以下は朝日新聞の報道から。 米国に端を発した金融危機が、大学生や高校生の雇用に影を落とし始めた。ここ数年は「売り手市場」との声さえ聞かれた就職戦線。しかし、「経済情勢の激変」を理由に、一転して内定や求人の取り消しが相次ぐ事態になっている。急速に冷え込む「雇用」に大学や教育委員会は不安を隠せない。 「このまま入ってきてくれても希望の部署にはいけないと思う。あなたのキャリアを傷つけることになるので、就職活動を再開した方がいい」 関西の私立大に通う4年生の学生(21)は先週初め、5月に内定をもらった大手メーカー(東京)から、電話で内定「辞退」を促された。今月初めの内定式で顔を合わせたばかりの人事責任者は、「業績が悪化し、株価も激しく落ちている。会社はリストラを始めている」と付け加えた。 学生にとっては、留学経験を生かせると考えて内定3社の

  • 大学が生き延びるために - 内田樹の研究室

    いつも大学情報を教えてくれるコバヤシさんから、「ちょっとショッキングな話」を教えていただいた。 大阪府吹田市のある大学(気の毒なので名を秘す)に、08年、現代社会学部が新設された。 しかし、来年(09年)、この学部は募集停止になる。 おそらく大幅な定員割れだったと想定される(受験者は20人余。入学者は非公開)。 もう一つ、これも関西のある大学の話。 この大学は08年度から人間教育学部を新設した。 1966年に開学したときの文学部を94年に募集停止して、国際文化学部を設置(文化学科、言語コミュニケーション学科)。02年に情報コミュニケーション学科を設置した。 文学部から国際文化学部への事実上の改組であるが、それも12年しか保たなかった。 06年に国際文化学部が募集停止。そして人間教育学部に衣替えしたのである。 冷たいことを言うようだけれど、この人間教育学部も長くは保たないように思う。 これら

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    taitoku 2008/08/08
    まあ丸パクリはすぐ負けるね。7分パクリの寿命も短い。しかし4分パクリぐらいになるとどうかなぁ
  • コピーキャット社会 - 内田樹の研究室

    『こんな日でよかったね』(バジリコ)がもうすぐ発売される。 まだ書店には配架されていないが、すでに重刷が決まったそうである。 ネット「青田買い」してくださる読者のみなさんのおかげである。 自分でいうのもなんですけれど、たいへん面白いです。 ところが、読んでいるうちにすごい誤記を発見する。 261頁に「ナチスドイツの宣伝相であったゲーリングは」とあるのだが、これは誰が何と言っても「ゲッベルス」の間違いである。 ゲーリングはゲシュタポと空軍の創設者の方である。 「ゲーリング」ヴァージョンを買ってしまった方は、稀覯書を手に入れたと思ってください。三刷りからは直しておきます。 (と書いたあとにネットで調べたら、amazonで46位、bk1では全体で3位、社会で1位になっていた。もう書店に並んでいるのであろう。1位というのははじめてのことなので、これはたいへんうれしいです。お買い上げのみなさん、あ

  • パイレーツ・オブ・チャイナ - 内田樹の研究室

    文藝協会というところに入会したので、会報が送られてくる。 文藝協会はたぶんもともとは寄る辺なき文士たちの相互扶助組織として発生したものではないかと思う。 「寄る辺なき人々」のための相互扶助・相互支援組織というのはたいせつな中間共同体である。 しかし、文藝協会の最近のメインの仕事は著作権の管理である。 私はこれがどうにも、「なんか違うんじゃないか」という気がしてならないのである。 いま著作権の保護期間は50年である(これを国際標準に合わせて70年に延長することを協会は求めている)。 著作者が死ぬと、著作権はその親族に継承される。 だから、文藝協会の会員も相当数は操觚の人ではなく、著作権継承者の方々である。 著作者自身が自分の書き物について、その使途や改変について「ちょっと、それは困るわ」という権利を留保することは許されると思う。 文章が書き換えられて、それに自分の名前がつけられて流布して

    taitoku
    taitoku 2008/07/01
    これは伸びる
  • 天才バガボンド - 内田樹の研究室

    ひさしぶりの週末。 土曜日は朝寝してから、『日辺境論』の続きを書き続ける。 網野善彦さんの『「日」とは何か』(講談社、2000年)の中に富山県を中心とした正距方位図が掲載されている。 南北が逆転したこの地図が与える印象は私たちが見慣れた地図がもたらすものとまったく違う。 この地図のもたらす印象について、網野さんはこう書いている。 「この地図からうける印象はまことに新鮮で、ふつうの世界地図の中の日列島とはまったく異なるイメージをうけとることができる。 なにより、サハリンと大陸の間が結氷すれば歩いて渡れるほど狭いこと、対馬と朝鮮半島の間の狭さ-晴れた日には対馬の北部が朝鮮半島がはっきり見えるほどの狭さを視覚的に確認することができる。そして日列島、南西諸島の懸け橋としての役割が非常にはっきり浮かび上がり、『日海』、東シナ海は列島と大陸に囲まれた内海、とくに『日海』はかつて陸続きだった

    taitoku
    taitoku 2008/06/30
    いいなー