グラハム・ベル空白の12日間の謎―今明かされる電話誕生の秘話 [著]セス・シュルマン[掲載]2010年10月31日[評者]辻篤子(本社論説委員)■「歴史」は書き換えられるのか グラハム・ベルの電話の発明物語は人類史上に名高く、ベルは人類に大きな恩恵をもたらした偉人として知られる。 ところが、実は、他人の発明を盗んだのかもしれない。まさか? だれもがそう思う。 本書の著者も初めはそうだった。米マサチューセッツ工科大の研究所で1年間、科学技術史に関する書物の世界有数のコレクションを使って自由に研究する機会を与えられ、取材にも歩きながら調べるうちに疑いが確信に変わる。その過程をつづった本書は本格ミステリーさながらに、読者を引き込んでいく。 きっかけは、ベルの実験ノートに記された一枚の図だった。電話の基本的なアイデアを示したものだが、不思議なことに、12日間の空白の後に突然登場する。それこそ天才の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く