萱野茂二風谷アイヌ資料館に於けるイナウ。平取町、北海道 家の守り神のイナウ。ウポポイの展示品 炉のアペフチ(火の姥神)に捧げられたイナウ。ウポポイで撮影 イナウ(アイヌ語: イナウ / inaw)または木幣(もくへい)とはアイヌの祭具のひとつ。カムイ(神)や先祖の霊と人間の間を取り持つ供物である。 特徴[編集] イナウは一本の自然木の棒からすべて削り出している。典型的なイナウは、直径数センチ程度の樹木を素材とし、表面を薄く削り出した房状の「キケ」を持っている。キケは大別して長短2種があり、形や削り方でさらに細分できる。イナウには性別があり、キケを撚る(男)か散らす(女)か、根(男)と梢(女)のどちらに向かって削るか、軸の上端を水平(男)に切るか斜め(女)に切るか、など、形によって表され、捧げるカムイ・先祖の霊と異なる性別のイナウを捧げる方が良いとされる[1]。 用途[編集] イナウの用途は