作家の東野圭吾氏、漫画家の弘兼憲史氏らが20日、紙の本を裁断してスキャナーで読み取り、自前の電子書籍を作る「自炊」の代行業者2社を相手取り、著作権侵害の恐れがあるとして、スキャン行為の差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こした。 提訴したのは、東野、弘兼両氏と、作家の浅田次郎、大沢在昌、林真理子、漫画家の永井豪、漫画原作者の武論尊の各氏の計7人。訴えられたのは、東京都新宿区と川崎市の業者2社。 提訴後、都内で記者会見した浅田氏は「作品は血を分けた子供と同じで、裁断された本は正視に堪えない。業者が増え、今提訴しなければならないと思った」と訴訟に至った経緯を説明した。東野氏は「違法な商売がまかり通ることで小説家や漫画家という職業が成立しなくなる恐れがある」と話した。 被告2社は「訴状が届いていないのでコメントできない」などとしているが、都内のある業者は「客が自分でスキャンする行為を代わりに行って