「体の小さい人」というのは多かれ少なかれ、そのことを理由に侮られた経験があるのではないだろうか。小さいことはどうしても、弱さや力のなさに結びつけられがちだ。だからこそ、そんな風に見くびられた者が予想を裏切る強さを見せる瞬間には、この上ない痛快さがある。『SLAM DUNK』にもそんな立場の男がいる。湘北高校バスケ部の2年生・宮城リョータだ。 身長168㎝の宮城は、大概の選手より背が低い。マッチアップ相手との身長差が10㎝以上なんてこともザラだ。宮城が試合に出ると、決まって相手チームやオーディエンスから「小さいな」という声が上がる。そのたびに宮城は神奈川No.1を豪語するスピードで相手を抜き去っては、驚きとともにその評価を覆していく。 インターハイ予選の陵南戦で、宮城はエース仙道をかわしてシュートを決める。「オレならいつでもブロックできると思ったかい?」不敵な笑みとともに言い放ったその言葉に