2014年3月15日、シリアで最初のデモが起こってから3年が経った。国連難民高等弁務官(以下UNHCR)の統計[*1]によれば、6月16日時点で、シリアの紛争による避難民は287万人、うち正式に難民登録をしているのは280万人。難民登録数は2013年4月半ば過ぎから急激に増え、今もなお増え続けている。 シリアでの戦闘が悪化し国際社会の関心が強く集まっていた頃、ある友人が「毎日たくさんの人が亡くなる。彼らの埋葬が追いつかず、かつて墓地には死者の名前を刻んでいたが、今は数字になった」と言っていた。 また今年の4月には、シリア人の友人から突然、「シリア国外に出た」というチャットが入ってきた。私が2007年12月末にシリアに訪れた際に都市アレッポで知り合った友人だった。政府派と反政府勢力の衝突が激しくなった頃に一度シリア国外に出たものの、すぐにシリアに戻ったが、「政府の強制徴兵に参加したくなかった