メキシコ南部ゲレロ州イグアラ市で学生ら43人が行方不明になっていた事件で、警察当局は4日、逃走していたアバルカ元市長と妻を逮捕したと発表した。ロイター通信などによると、元市長が地元警察に指示し、学生らを殺害させた疑いがあるという。 2人はメキシコ市内の隠れ家に数週間隠れていたが、4日朝に逮捕された。妻は麻薬組織の幹部の家族出身という。メキシコ政府は10月、この2人が9月26日、地元警察に命令し、80人近くの左翼の学生たちを捕まえ、麻薬組織に引き渡し、殺させた疑いがあるなどと発表した。 行方不明になっているのは、教師を目指していた男子学生たちで、9月26日、麻薬組織と癒着していた地元警察の行事を止める予定だったらしい。38人の遺体がこれまでに見つかったが、詳しい事情はまだ明らかになっていない。(デンバー=平山亜理)