岡山大工学部は2011年度、約半世紀前の学部誕生以来初めてとなる大胆な学科再編を行う。 学科数を7から4に統合し、学生が2年の途中で希望に応じて9コースに分かれるようにするのが柱。入学後の選択肢を広げることで、志望時点でコースを絞り込めない人の受験を促す。一方で、優秀な人材を獲得するため、入試成績上位者には入学当初からコースの選択権を与える。取り組みの背景には、受験生の工学部離れの傾向があるといい、同部は「幅広い層に受験してもらい、学部を活気づけたい」としている。(西蔭義明) 岡山大工学部は、高度経済成長真っただ中の1960年、地元産業界の要請などを受け、機械工学と工業化学の2学科で発足した。その後、コンピューターやバイオテクノロジーなど新産業が生まれる度に新たな学科を創設。10年4月には物質応用化学、電気電子工学、生物機能工学などを加えた7学科となった。しかし、学科が増える一方で、受験