先駆け審査指定制度の対象品目でありながら、申請から承認までに1年4カ月もの期間を要したノバルティスファーマの脊髄性筋萎縮症向け遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」。PMDAが公表した審査報告書で、同社が先駆け審査指定制度を事実上活用しなかったことなど、審査が長引いた経緯が明らかになりました。 「認識が極めて不十分」 「このような多数かつ多岐にわたる問題は、資料の十分性の問題にとどまらず、日本の患者に適用する製品の品質、安全性および有効性を担保するために重要な事項についての申請者の認識が極めて不十分であったことに起因すると考える」 4月14日、医薬品医療機器総合機構(PMDA)は脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」(一般名・オナセムノゲン アベパルボベク)の審査報告書を公表し、製造販売元であるノバルティスファーマの姿勢を厳しく非難しました。承認審査への対応をめぐり、PMDAが