今年最後に論文が一つ出版された。 この夏のカンボジアでシロアリの巣から見つけたもの。世界最小のコガネムシで、体長は1.2ミリメートルほど。雄の陰茎は体長の半分という巨大さで、卵は雌の体内の大部分を占める。昆虫の小ささの限界は生殖関係器官の小ささの限界という説がある。つまり体は小さくできても、生殖器官はある程度からは縮小できない。この種は、そのことを良く示す例でもある。 無眼で飛べない。だけど天使の羽根のような毛束が上翅に生えている。小ささとこの羽根模様から、ローマ神話の愛の神クピードーを連想し、学名をTermitotrox cupidoとした。 先日のCorythoderiniと並んで、このTermitotroxは昔から憧れていたもので、見つけた時には狂喜したことは言うまでもない。 論文は無料で入手できる。 http://www.pensoft.net/journals/zookeys/a
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