富士通がフレックスタイム制の廃止で労使合意に至ったという。いささか旧聞ではあるが,1月16日の日本経済新聞朝刊の記事を覚えている方も多いと思う。私は,見出しを見て眼を疑い,中身を読んであきれてしまった。 読者の皆さんには,富士通グループに所属する方も大勢いらっしゃると思うが,今回は失礼を承知で書かせていただきたい。フレックスタイム制そのものではなく,その根底にある意識が富士通に限ったことではないと思うからだ。 日経の報道によれば,「中核事業がコンピュータなどハードから,迅速な顧客対応が求められるソフト・サービスに移る中で,自主的に就労時間を決める同制度の枠内では顧客満足度を上げにくくなっていた」のだという。 どこかで問題がすり替えられていないか これは,本当なのだろうか。定量的なデータを基に客観的に判断した結果なのだろうか。私には,そうではないように思えた。顧客満足度を上げるためには,勤務
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