語彙は「ごい」と読む。広辞苑を引くと次のように出ている。 「一つの言語の、あるいはその中のある範囲についての、単語の総体。vocabulary」 「日本語の語彙」は日本語で使われる単語の総体であり、「ITproの語彙」は本サイトの中で使われる単語の総体である。 「ある範囲」は個人を指す場合もある。例えば「徳田さんの語彙」と言ったら徳田さんという人が知っている単語の総体であり、「石井さんの語彙」と言ったら石井さんが知っている単語の総体である。 範囲をどうとるかで語彙は異なり、そこに含まれる単語の数も異なる。これを語彙数と呼ぶことにする。本稿の主題は「SE(システムズエンジニア)の語彙数」である。プロのSEとしてやっていくために、どのくらいの語彙数が必要だろうか。もし今の語彙数が足りないのであれば、どのように増やせばよいのか。 以下の問答は、3000人のSEやSEマネジャに文章作法を指導してき
ビジネス文書や雑誌で、当然のように使われる日本語の横書き表記だが、 どのような経緯で現在の形に定着したのかは手付かずの研究分野だった。 日本語学者の屋名池誠教授は、日本語の縦書き・横書きと、 日本の文化・社会とが影響しあう関係について研究している。 ※前篇はこちら 高井ジロル(以下、●印) 先生は小さいときから文字が好きだったんですか。 屋名池 誠(以下、「——」) そんなことはないですね。文字の研究者には文字好きが多いですが、私は並外れて好きなわけじゃない。一つ一つの文字じゃなくて、システムとしての文字に興味があるんです。もともと文法を研究していたことが影響したんでしょうね。文法もシステムですから。 書字方向の研究で調べた資料は、個人のコレクションが公の機関に寄贈されたものが多いんですが、なんでこんなものを集めたのかなぁと不思議に思っていました。だんだんわかってきたのは、コレクターという
ビジネス文書や雑誌で、当然のように使われる日本語の横書き表記だが、 どのような経緯で現在の形に定着したのかは手付かずの研究分野だった。 日本語学者の屋名池誠教授は、日本語の縦書き・横書きと、 日本の文化・社会とが影響しあう関係について研究している。 高井ジロル(以下、●印) 先生は、日本語が縦書きから横書きに変化してきた経緯を、近代以降に発行された新聞や雑誌などの表記をくまなく調べることで明らかにしてきたんですよね。 屋名池 誠(以下、「——」) 日本語のように縦書きも横書きもできる言語というのは、実は非常に珍しいんですよ。 私は、文字についての方向を「文字列展開方向」と「文字列配置方向」に分けて考えています。字の正面向きに対して垂直方向に進んでいけば、縦書き。正面に対して水平方向に進んでいけば、横書き。これが文字列展開方向。一方、画面に対してどう文字列が置かれているのかをいうのが、文字列
「なんだこりゃ」と思ってよく“読んで”みると「へー」と驚くコピペ文章が最近2ちゃんねるに登場し、スレッド(スレ)の本題そっちのけでコピペに関する考察レスが交わされる……なんてことも起きている。 コピペ文はひらがなとカタカナだけで書かれており、一見すると2chでたまに見かけるうわごとにしか見えない。だがよくよく“読んで”みると、「確かに読める」と、ちょっと驚く。どうして「読める」のかは、コピペ文自体が説明してくれている。 「【ネット】「ウィキペディアが与える影響を調べるため」学生がもっともらしい嘘の書き込み 多数の欧米大手紙がだまされて引用」では、このコピペが2レス目に登場。「読めた」「人間の脳すげー」といったレスが相次ぎ、本題へのレスと入り交じって何のスレなのか分からない状態になっていた。 コピペが登場したスレには、人の記憶と認識に仕組みについて考察や、読める人と読めない人の違い、現象学的
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