都市ガス業界が2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)達成へ「e―メタン」の普及にアクセルを踏んでいる。水素と二酸化炭素(CO2)を合成し生成したメタンを都市ガスに使うことで、ガス使用時に出るCO2排出量を相殺する。CO2を出さない水素をあえてメタンに変えるのは既存インフラをそのまま使えるようにするため。それには水素をいかに安くメタンに転換するか、革新的な技術開発が求められる。(編集委員・大橋修) 万博会場内で実証 追加投資なく移行 大阪・関西万博のバックヤードにありながら多くの見学者が訪れるのが、e―メタンをつくるメタネーション実証設備。一般公開されておらず、別途申し込みが必要だが、会期中に5000人の来場を見込む。環境省の委託事業で大阪ガスが実証中。再生可能エネルギー由来のグリーン水素に、万博会場内で出る生ゴミを原料にしたバイオガスも加え、e―メタンを生成する。都
