『ドラクエⅪ』をプレイしていて、こんなことを考えたことがある。 「この人(勇者)はなんでこんなに崇拝されていたのだっけ?」と。このような、フィクションに対する一見ばかばかしい疑問に、結果的に応答を示した形で生まれた名作が存在する。それは『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』だ。 同作は当時ファミコンで発売されたゲームソフト『ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち』(1990年)のタイアップ企画として、1989年に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった。おおめだまやテラノバットといった『Ⅳ』のモンスターが登場したり、主人公の出生の秘密を知る占い師が登場したりと、ゲーム版の設定を織り交ぜながらも、オリジナルストーリーの「ドラクエ」としてできあがった作品だ。当時の「ジャンプ」のアンケートでは『ドラゴンボール』に次ぐ人気を博していたと、原作者の三条陸は述べている(三条陸 緊急インタビュー!!「『ダイの大冒険
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