『ノーサンガー・アビー』(Northanger Abbey)は、ジェイン・オースティンによる長編小説。1798年に書き始められ、1817年に『説得』と合本の形で発表された。 訳書の題名表記は『ノーサンガー大邸宅』や『ノーサンガー・アベイ』、さらには『ノーサンガー僧院』というのもあるが、abbeyはもともと大修道院だった建物を払い下げられた貴族や大地主が自らの邸宅として冠した名称なので、「ノーサンガー僧院」は誤訳で『ノーサンガー館』あたりが妥当な表記であろう。 概要[編集] 『分別と多感』、『高慢と偏見』が先に出版されたが、実質的には本作品が処女作である。カサンドラ・オースティン『覚え書き』によると、『スーザン』(『ノーサンガー・アビー』の当初の題名)は1798年から1799年にかけて執筆されたという。 『ノーサンガー・アビー』は1803年に出版向けに改訂され、同年にロンドンの書店であるクロ