プロ野球ストーブリーグの注目のひとつに、各球団の新監督人事がある。全12球団のうち、来季監督が変わるのは4球団。中日は高木守道新監督、阪神は和田豊新監督、北海道日本ハムは栗山英樹新監督、そして新生・横浜DeNAは中畑清新監督だ。 特に中畑監督の球界復帰は、オールドファンの心理をおおいにくすぐるものがある。現役時代は80年代巨人軍を代表する人気選手だったが、引退後は93年〜94年に巨人のコーチを務めただけ(アテネ五輪は除く)で、それ以外は長らく評論活動に終始。指導者経験の不足は確かに懸念される問題かもしれないが、あの絶好調男のユニホーム姿がもう一度見られるという点においては、野球ファンとして素直に歓迎したい。 ご存知の通り、日本のプロ野球は米大リーグのように指導者育成システムがきっちり確立されているとは言い難い状況である。かねてからしばしば指摘されていた「現役時代のスター選手が、指導者と