(3) 各反復の計画時には、当初認識していた要求、リスクだけでなく、反復の過程で見い出された新たな要求、要求への拡張、リスクも勘案し、全体的に俯瞰(ふかん)して優先づけを行う。 反復しようとしているプロジェクトの多くで見受けられるのが、「計画の節目に(いつ)、なにを、どこまで(詳しく、あるいは深く)、決めればいいのか分からない」というケースである。 反復型プロセスの前提が「要求変更に積極的に対処する」ことである以上、作るシステムの仕様が、固定化されないという不安感を持つ方が多いのは理解できる。Rational Unified Process(以下、RUP)では、フェイズという概念を導入して、プロジェクト進行上の大きな節目を明示している(図)。基本的なフェイズは以下の4つである。 ● 方向づけ ● 推敲 ● 作成 ● 移行 各フェイズには、マイルストーンと呼ばれる、成果物が定義されている(詳