日本維新の会の橋下徹代表の発言が海外で非難を浴びているもう一つの点として、彼が「建前を論じても仕方がない、本音で発言しましょう」という言い方をする点がある。本音を発露する事を良しとし、建前で論じる事を否とは言わないまでもなんだかうさん臭いと感じる文化が日本やアジアにはあるようである。残念ながら欧米ではこの考え方は受け入れられない。 特に政治家などに、この手の本音でしゃべりたがる人たちが多いのは興味深い。本来政治とは政策を論じ合うものであり、建前こそが重要なよって立つ基盤であるのに、なぜそうなのだろう。ここにもまた、西洋と東洋における基本的な考え方の相違があると考えられる。そして橋下氏は、西洋では受け入れられがたい考え方に基づいて自分の意見を披露し、さらにはそれに固執したため非難を受けているのである。 そのためには、建前と本音とは何かを明らかにする必要がある。前回述べたように、西欧ではギリシ